第1問

決断です。
A 24同飛 B 45銀 C 55銀
第2問

どう攻めますか?
A 24飛 B 44香 C 22馬
第3問

どう寄せますか?
A 52成香 B 52金 C 62馬
第4問

確実に攻めます。
A 82金 B 52銀 C 44桂
第5問

もう一息。
A 61同竜 B 62金 C 42竜
20171109今日の一手
8月6日の名南将棋大会から、JさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは後手のほうが少し堅いです。ただし31玉の位置が角で王手になる位置なのは不安材料です。
先手の攻め駒は46角66銀の2枚。
後手の攻め駒は65桂と持ち駒角で2枚。
総合すればほぼ互角、玉の堅さで後手が指せるのかどうかというところです。
☆ 大局観として
先手は玉が薄いのですが、飛車の働きに差があるというのが主張です。自陣角を打って後手の飛を端に追いやり、桂頭を攻めたけれど一度は逃げられた、というのが問題図です。
65桂を取り切るか、85飛からと金を作るか(飛車の働きに差があるというのが主張)、46角をさばく(馬を作る)か、というのが実現すれば先手が良くなります。どれを考えますか?
× 実戦は65同銀と取りました。
65同銀55角57角
先手は角銀をさばいたものの、後手も65桂がさばけて馬を作れそうです。先手の駒損+89桂と65銀の差があるので後手よしです。68金84角成
という図は後手の駒得が確定しています。実戦では91角成と取れる(取り返されない)と勘違いして先手の負けに終わりました。
68金よりは78飛
のほうがましですが、84角成73歩成77歩
というのは先手が少し悪そうです。
△ 角銀をさばくなら55銀と取るほうで
これなら駒損ではありません。後手は銀を取るのも逃げるのもありまして、45銀35角67角54歩56角成53歩成
銀金の取り合いは後手玉が薄くなる分だけ先手が良さそうです。
途中67角に68金として、
56角成85飛82歩46銀
というのもありそうです。こうなると飛の働きの差があるので先手もちです。
55銀に同銀と取る変化は
55同角57角に85飛
が利きます。83歩成を回避するために76銀86飛75角成88飛86歩66銀
という指し方か(これは互角に近い)
途中83歩成
で飛の取り合いにするか。(先手玉は薄いけれど76銀に働きがない)
変化はいろいろありますが、先手が悪くないと思います。
△ 85飛も考えたい手で
82歩と謝らせればかなり得なのです。後手は謝りたくないので67角86飛85歩
から56角成を実現すれば良くなります。
先手は86飛ではなく75飛として56角成
これでも困っているようですが、67歩と打てば67同馬65銀66馬54銀75馬55角
という二枚換えの変化にするか
66馬に76銀と引く
変化を選べます。先手は桂得でも、後手から88歩もあるし、いつでも飛車を取れるので形勢不明です。
△ 78飛として
67角75飛56角成
というのは85歩を取っていないだけの違いです。メリットもないようなので最初から85飛でも良いのですが、この図も先手が悪くないです。
△ 飛は68に使って
64歩58歩22玉75銀63飛66歩
ゆっくり桂馬を取りに行くことは考えられます。
△ 77桂とぶつけると
89桂よりも後手の65桂のほうが働いている(攻め駒になっている)ので交換は一理あります。後手は取らないと85桂を食らってまずいわけで、77同桂成同銀67角に75桂
というのが先手の狙いです。95歩で飛車は散れませんが と金をいっぱい作れます。
○ 78金は少し違和感がありますが
67角を消しています。56歩58歩44角67金
この筋は耐えているので、85飛や82角成や73歩成が残ります。
後手は少しゆっくり64歩として
85飛82歩ならば75飛
この時に78金の効果で角の打ち込みがありませんね。歩切れなので73歩成は受けにくく、62金35角44角同角同歩71角
馬は作れそうです。ゆっくり指して確実に先手よしになります。
△ 同じような意味で68金は
64歩85飛82歩75飛は88角
と打たれてしまいますから
75飛ではなく75銀
から64銀や66歩を狙います。
あるいは77桂
と交換してしまうのもあります。
最初の68金の時に79角が気になりますが
78飛68角成同飛56金35角
はたいしたことがないです。
△ 67歩を打って
67角は消せますが、85飛に76角は残ります。結局78金が必要なら67歩の意味がないわけですが、64歩69金22玉59金左
と玉を固めることができます。56歩には58歩を用意して、金は下をはって動かしていきます。
でも85飛に76角を避けていないのでどうしたものか。手が詰まっていきますね。58金左で56歩~57歩成を甘受して飛車をさばく方が良いのかもしれません。
△ ならば68歩にしてしまえば
64歩85飛82歩69金22玉59金左44歩77桂
こういう図でしょうか。玉は堅くなったけれど46角をさばきにくくなっています。うまくいっているという気はしませんが、悪いこともないでしょう。
☆ まとめ
いろいろな手が考えられましたが、一見危ない変化もうまく対応できることが多く、問題図では先手の方が少し指しやすいのかもしれません。それは先手の飛が変化の中で働き出すからです。後手の飛は攻められるだけの位置ですから、小競り合いでは先手が良くなりやすいです。
すぐに85飛から有利を求めると、67角への対応で悩みます。
実戦の65銀よりは55銀のほうが良いですが、角をさばくと79金が浮いてしまいます。
すぐに77桂とぶつけると銀が戻ってしまうのがすこし気に入りません。
結局はどれもぜいたくな悩みになったのですが、さばく前に傷を消しておくのは重要な考え方です。玉を固められたら一番良かったのですが、単に金を右に寄せるのは角の打ち込みが生じるので、次善の策で78金と備えるのが正しいのだと思います。