第1問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/a7/5fbbf44bb94bc17a5bdde682f2fdb103.png)
まずは基本手筋。
A 45歩 B 43金 C 36歩
第2問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/46/d0fa3975a71bb5eebc85f52633a9ff64.png)
これがあるので結構大変です。
A 64角 B 46歩 C 24同歩
ここからは先手番米長先生の手を考えます。
第3問
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大切な手です。
A 79香 B 86香 C 66桂
第4問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/e4/026009d520b74ff0233618681c110416.png)
好手でした。
A 56桂 B 12角 C 47角
第5問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/a4/13884d8104215e00e175895fd893a855.png)
勝ちを読み切りましょう。
A 75金 B 74角 C 76飛
20171123今日の一手
8月6日の名南将棋大会から、JさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は77角64銀の2枚で68飛も加わりそうです。
後手の攻め駒は33角と62飛の2枚。
総合すれば互角です。
☆ 大局観として
居飛車穴熊は堅いのですが、攻撃の糸口を見つけるのが大変です。問題図では角交換を挑まれましたが、飛角だけの攻めですからあまり怖くはありません。
先手は64銀が不安定な感じがするのですが、どうやらただ取りされるような筋はなく、銀が戦線に加わっている分だけ優位にすすめられるはずです。
角交換するかしないか、先手から角を換えるか後手から換えるか、都合3通りの選択があります。
4筋で歩がぶつかっていますが、歩で取るか桂で取るか取り込ませるか、ここも3通りです。
63銀成か63銀不成か63歩か、保留もありますがここも3通りくらい。
最大27通りの組み合わせですが、考えるべきは先手玉の堅さです。穴熊よりは劣っているとはいえ、出来るだけよい形で終盤を迎えたいです。
× 実戦は55歩と角交換を避けました。
46歩同金24角
こちらから角を使われてみると、先手の角筋が止まっているのでかなり嫌な形です。受け方も難しくて、35歩同歩63歩92飛48飛
飛角銀の働きが弱くなっています。36歩25桂45歩36金57角成
これではっきり後手有利です。45飛34金54歩45金同金66歩
飛金交換で角を使おうとしたものの、止められてしまいました。53歩成があるとはいえ、逆転のチャンスはまわってきませんでした。
○ 33角成と先手から取ると
33同銀右(か同金)で取ると、45桂42銀(か43金)63銀成92飛
53に利きが残るように、また飛先が軽くなるように63銀成が良さそうです。92飛は71角を避けた逃げ方です(63歩だと82飛71角72飛という余地もある)。ここで71角67歩同飛78角64飛89角成84飛
で81飛成や53桂成を狙うのと
77桂と跳ねておいて
78角の筋を緩和して、44歩53桂成同銀同成銀同金61飛成
という指し方がどちらもありそうです。右桂がなくなりますが、高美濃が残っているので先手玉がまだ堅いことに注目しておきます。後手の穴熊は金銀2枚だけ(53金と離れて行く)なので玉の堅さはかなり接近しています。飛車の働きに差があるわけですから、先に駒損しても先手よしとみてよいでしょう。
最初に戻って33角成を同桂なら
45桂とは使えません。45歩46歩48金引
後手を引いて拠点を作らせるのはしゃくなのですが、穴熊も薄くなっています。79角に65飛88角成63銀成
82飛なら71角、92飛なら85飛、と指して悪くないでしょう。
また79角に63歩
とすれば78飛が残るので勢い飛車の取り合いです。68角成62歩成35歩44歩同金52と
これはパンツを脱いだ穴熊ですから と金攻めが大きいです。
○ 45同桂ならば後手から角を換えることになります。
77角成同桂79角65飛88角成66角
44歩はあっても、63銀成82飛53桂成同銀同成銀同金61飛成
45歩とか75角とかがありますから、駒損でも悪くはありません。
後手が79角ではなく44角ならば
63歩77角成62歩成68馬52と
桂を取られても銀を取り返せますからこれも有望です。
△ 後手から角を換えさせる方針で45同歩だと
77角成同桂33角63銀成77角成64飛
は互角くらい。
途中33角に63歩だと
後手が飛車を逃げると67飛と受けやすくなるので取り合いです。77角成62歩成68馬52と46桂
という順か、後手は最後の46桂で24桂42と同金引25銀
という順か。銀を取っても桂銀交換だけですから、堅い穴熊に受けるだけの展開は望ましくありません。
× これも後手から角を換えさせるつもりで63銀成だと
46歩48金引の後、82飛なら33角成同金71角
は先手よしか。
92飛に65飛と浮いて
77角成同桂に35歩が嫌な筋です(桂頭をカバーするために65飛と浮いたのですが)。35同飛44角85飛93桂
飛車は成れても77角成~24桂が厳しいです。
× 63銀不成でも
63銀成の変化と大きな違いはありません。45桂~53桂成の変化、65飛~85飛に74角と打たれる変化、のようになると違いが出てくるのですが。
△ 63歩だと
77角成同桂46歩に同金
と頑張ることができます。57角69飛46角成62歩成、というのが何とか指せそうです。
82飛に65飛と浮いて両取りを避けておきます。79角
くらいでしょう。47金46歩48金引88角成66角99馬44歩
はまあまあとはいえ47香が残ります。
79角の時に47銀
と受けて、88角成66角99馬44歩33金45桂32金引53桂成
と攻めるほうが良さそうです。これは先手よしかも。
○ 65飛を先にして
先ほどの63歩の変化に合流させる方が紛れが少ないです。もちろん46歩に同金と取ります。同じ図ですが
これを目指します。
☆ まとめ
居飛車が玉を固める指し方(居飛車穴熊とか四枚美濃とかミレニアムとか)は戦力が不足します。振り飛車の左銀が左翼の小競り合いに参加していれば、左翼では少し有利な形になるはずです。
(これは普通の振り飛車に居飛車が急戦で挑むのとは逆の展開です。両方の感覚が必要なので振り飛車は難しいです。)
それでも玉の堅さの差は終盤でものを言います。勝つためには中盤で少しでもその差を詰めておくことです。居飛穴には端攻めで金銀の連携を崩す、というのはよく出てきますね。
この問題では端攻めがないのですが、左翼では少し有利(飛角銀と飛角の小競り合いです)なので、なるべく美濃囲いの堅さを保って終盤にもっていきたいのです。右桂を跳ねていることもあり、46歩48金引という形にはしたくないです。
よって45桂と取る形で良くならないかと考えたいです。33角成を入れてから45桂か、単に45同桂か、という比較を考えます。
気が付きにくいですが、65飛46歩同金も成立していました。