第1問

金が上ずったので
A 58歩 B 34飛 C 65歩
第2問

崩れないように受けます。
A 65同歩 B 34飛 C 53銀
第3問

大山流の金銀移動です。
A 84歩 B 61銀 C 62金引
第4問

最善かどうかはわかりませんが渋い手です。
A 25歩 B 46歩 C 71歩
第5問 最後は米長先生の勝因です。

36歩もよい手なのですが。
A 85歩 B 83銀成 C 52金
20171121今日の一手
8月6日の名南将棋大会から、KさんとWさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
桂と香歩の交換で馬を作っています。持ち歩があるので歩をカウントせず、わずかに駒得ですが、終盤なので損得なしと思っておきましょう。
玉の堅さは同程度です。角がついている3枚銀冠と玉の遠い穴熊の比較は難しいです。
先手の攻め駒は63竜と持ち駒銀香で3枚。
後手の攻め駒は89竜と持ち駒銀桂で3枚。
総合すれば互角です。
☆ 大局観として
居飛車の銀冠と振り飛車穴熊の対抗は、通常金銀4枚の銀冠と金銀3枚の穴熊なので銀冠のほうが堅くて勝ちやすいです。問題図では中途半端になりがちな左銀を交換できたのですから、振り飛車がポイントを上げています。さらに33角と91馬の比較でも少し得をしているでしょう。よって形勢は互角以上です。
互いに攻め駒3枚、桂香をもう一枚ずつ拾うことも可能ですから、受けきりは難しいです。よって寄せ合いを考えます。
○ 一目は54歩ですね。
寄せのセオリーに則っています。まだ攻め駒3枚なので後手玉に近い駒を攻められるほどの戦力はありませんが、守りの弱い遠いところからなら攻めることができます。小さい駒を使い、と金を作って4枚目の攻め駒にしようとしています。
これに対して数で受けよょうとすると、42角には52銀
42金寄には53銀
41桂には52銀
42銀にも52銀
いずれも継続して攻めがあります。
後手は62歩同竜51銀
先手をとって受けるしかないです。72竜52歩81竜
これでも55桂が残っています。先手の攻めは順調で、手順に桂を取ったので4枚目の攻め駒です。
× 実戦は52銀と攻めたのですが
香は使いにくいので銀を打つのは次に考える手ではあるのですが、まだ攻め駒3枚です。42金引に43香52金同竜
ぴったりの手順に見えましたが、51歩72竜52銀
粘られて難しくなっています。54金~53歩ならばまだ指せたのかも。42金同金同香成同角
金を剥がしたものの、香を失って攻め駒2枚では形勢不利です。43金75角というのも負けそうで、実戦では81竜に26歩同歩27歩同金47桂
と食いつかれて負けにしてしまいました。
△ 52銀よりは41銀と打つ方が厳しい手で
42金寄にたいした手がないので81馬41金43竜32銀打
竜を逃げるしかないのでしょう。すると形勢は怪しくなっていて、例えば57歩54歩58歩成53歩成48銀
素直に寄せ合うと負けそうです。なにか工夫が必要ですが、よくわかりません。
○ 81馬は4枚目の攻め駒を手に入れる手で
57歩に55桂42金引43香
で攻めが続きます。これは穴熊の遠さが生きます。
○ 64馬も4枚目の攻め駒で
57歩にはやはり54歩から
62歩同竜51銀31銀13玉72竜41桂54香
ややこしいのですが、駒を足して と金の作り合いにもっていけます。
64馬には42角とぶつけられそう。
交換するのでは不満です。65馬54歩41銀
どこかで75角と使われるのはしゃくですが、38馬と引けるのは魅力です。
△ 受けておくなら69歩は損のない手で
88竜(81桂を守った)64馬
くらいです。68に駒を打って壁を作ることができますが、1歩減ったのは損です。69歩を打つべきかどうかは悩むところです。
× 38金引は16桂
と替るので、損をしているでしょう。
☆ まとめ
問題図を見てすぐに54歩を思い浮かべる方なら、正しい寄せの感覚を身につけていると言えるでしょう。
それがないなら52銀や41銀も悪い手ではないですが、粘られて怪しいことになります。実戦は52銀42金引43香がぴったりに見えるのですが、やはり本筋を外していると形勢が怪しくなってくるものです。4枚の攻めを目指すというのが寄せの本筋なのです。
他の4枚の攻めは81馬と64馬です。81馬では使いにくい、64馬だと桂を取り切れない、とマイナス要素があるのですが、攻め駒4枚ならば悪い手ではありません。
(すでに4枚攻め駒があるのに5枚目の駒を拾いに行くというのは疑問手の可能性が高くなります。)