後手番天野先生の手を考えます。
第1問
ここに目がいくとは。
A 42銀 B 42飛 C 45歩
第2問
さらに掘り進めます。
A 57角 B 35角 C 42飛
第3問
どこかで飛を打ち込みたいのです。
A 28飛 B 26飛 C 14歩
後手番天野先生の手を考えます。
第1問
ここに目がいくとは。
A 42銀 B 42飛 C 45歩
第2問
さらに掘り進めます。
A 57角 B 35角 C 42飛
第3問
どこかで飛を打ち込みたいのです。
A 28飛 B 26飛 C 14歩
今日の棋譜20220122
1845年、荻田重次郎先生と4局目です。
荻田先生の先手で相掛りです。
浮き飛車と引き飛車の対抗で
旧相掛り、と言ってもこの時代は旧型しかないでしょう。角交換するとは限らないので天野先生でも腰掛銀までは考えなかったか。
荻田先生は早繰り銀(江戸時代にはあったのに戦後になっても見かけませんでした)で、天野先生の44歩は雁木で受けるのだと思えたのですが。
69玉に45歩、57銀には角交換して35角が両取りです。ならば45同銀しかなく
42飛の銀取り。この受けは46歩しかなさそう。
で桂馬を跳ねます。荻田先生としては強く34銀しかなかったようです。後手に47角を打たれるのが気になりますが、33銀成同金45桂の攻め筋がありますから。
36銀と引いたら46飛ではなくて57角。ここで68角84角成ではちょっと悪いです。
なので角を温存して銀を引いたら45歩。45同歩35角成ではまずいから
58銀46角成
46同飛同歩48歩。この図でどちらが良いかですが、飛角交換は少し先手の駒損として、玉の堅さは同程度、持ち角2枚のほうが良いけれど後手の42飛もまあまあ。なので形勢は互角に近いはずなのですが。
82飛に18角、この自陣角が働くかどうかです。後手の28飛に備えた受けの意味は分かるのですが、
42銀上に55歩を突いて先手よしでなければなりません。でも43銀54歩同銀左55歩45銀のところで何もなし。こんなことならば角を打たずに28歩くらいで済ませておくべきだったか。荻田先生は長考したようですが、さらに68に自陣角を打ちます。
43銀46角14歩。先手の主張は1歩得ですが、後手に持ち歩があるので大した意味はありません。天野先生は端歩を突いて18角をねらい、飛の打ち込みを考えています。
68角44銀右36歩15歩、これで後手十分で、
シンプルに端を攻めます。
香を捨てても桂を取り返せるし
両取りで飛を打ち込めます。
桂得で竜を作ったところで、荻田先生は投了でした。
荻田先生の駒組に隙があったわけですが、天野先生の攻めは動き過ぎのようでも、これで指せるという自信はあったのでしょう。それは感覚的なものか、(感覚なしには読みませんが)読みの裏付けがどこまであったかは聞いてみたいところです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1845/00/00
手合割:平手
先手:荻田重次郎
後手:天野宗歩
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 2六歩(27)
4 8五歩(84)
5 2五歩(26)
6 3二金(41)
7 7八金(69)
8 8六歩(85)
9 同 歩(87)
10 同 飛(82)
11 2四歩(25)
12 同 歩(23)
13 同 飛(28)
14 2三歩打
15 2六飛(24)
16 8二飛(86)
17 8七歩打
18 6二銀(71)
19 4八銀(39)
20 5四歩(53)
21 5六歩(57)
22 5三銀(62)
23 5七銀(48)
24 3四歩(33)
25 4六銀(57)
26 4四歩(43)
27 6九玉(59)
28 4五歩(44)
29 同 銀(46)
30 8八角成(22)
31 同 銀(79)
32 4二飛(82)
33 4六歩(47)
34 3三桂(21)
35 3六銀(45)
36 5七角打
37 4七銀(36)
38 4五歩打
39 5八銀(47)
40 4六角成(57)
41 同 飛(26)
42 同 歩(45)
43 4八歩打
44 8二飛(42)
45 1八角打
46 4二銀(31)
47 6八角打
48 4三銀(42)
49 4六角(68)
50 1四歩(13)
51 3六歩(37)
52 4四銀(53)
53 6八角(46)
54 1五歩(14)
55 7五歩(76)
56 1六歩(15)
57 同 歩(17)
58 同 香(11)
59 1七歩打
60 同 香成(16)
61 同 桂(29)
62 1六歩打
63 2九角(18)
64 1七歩成(16)
65 7四歩(75)
66 同 歩(73)
67 1七香(19)
68 2七飛打
69 4七角(29)
70 1七飛成(27)
71 投了
まで70手で後手の勝ち