今日からは居飛車穴熊に対する藤井システムを調べます。私は穴熊が苦手なのでどうしようかと思っていたのですが。居飛車穴熊に組めばつぶされるし、振り飛車穴熊にしても作戦負けになるし、良い思い出がないです。なのでほぼ関心がなかったのですが、ブログを書くついでに調べてみました。穴熊と急戦の両方に対応するのが大変で、さらに居飛車のミレニアム囲いが見直されて、3つには対応できなくて指されなくなったみたいですね。
初期のころの居飛車穴熊は
66銀型で引き角にしています。右金が59~69と動くのが特徴でしょうか。この図で評価値は+256、先手の作戦勝ちです。角を移動して(金の位置を保留して)、75歩同歩78飛と7筋を攻める将棋もありました。
藤井システムは
こんな図を目指します。居玉のまま右桂を跳ねて穴熊をねらいます。この図で評価値は-83、後手の作戦勝ちと見て良いでしょう。98香65歩77銀85桂となれば後手有利です。
73桂や54銀とされると、居飛車としては66歩を突く必要があり、最初の図の堅い穴熊にはなりません。なので右金は58~67と動くことが多くなりました。
序盤も94歩に対して58金右とします。この頃は端歩を受けてから居飛車穴熊にすることも多いようです。それは藤井システムとは離れますから、端歩は受けない形を調べます。後手は43銀型も52金左型もあるのですが、43銀57銀95歩77角25歩33角74歩88玉64歩66歩
居飛車としては後で66歩を突かされるので、先について受けの形を作ってしまえと。73桂67金62飛
後手は飛を移動して、後手の右翼からの攻撃力を高めます。こうなると98香よりは78金と固めたいわけで、52金右36歩65歩
68銀上32金55歩41玉
もう相居飛車の将棋ですね。 56銀66歩同角63銀79玉64銀58飛
こんな進行例で、評価値は-253。後手が指しやすいです。
戻って
この図で評価値は+78あります。86角のけん制が有力で、52金右36歩
45歩24歩同歩37桂32金78金
84歩35歩85歩68角35歩45桂
桂馬を単騎で跳ねていくのがAIの好みです。22角77桂44歩33歩
31金には53桂成同金24飛、33同桂ならば同桂成同角46銀
攻勢を取っている方を指しやすいと見ているようで、評価値は+200くらい。先手ペースです。この図を見ていると9筋の位が生きていないなあという感じがします。
互いの手の組み合わせで局面が変わりますから、深入りはしないでおきます。
藤井システムにもいろいろな形がありまして、今日のような相居飛車に近い形を好む振り飛車党は限られます。美濃囲いに組めないのは嫌だとか、理解できない人もいたでしょう。
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