昨日の手順で居飛車のねらい筋がわかりました。では後手はどうするか。復習しながら見ていくと、
仕掛けの図で評価値97です。54歩34歩同銀24歩同歩38飛45歩
評価値11.33角成歩同飛22角46歩33角成(22角のところで57銀引33飛成同桂などは互角)
評価値120、この図は33同桂の一手ではありません。37歩同飛36歩同飛45銀35飛33桂
という手順が発見されていて、33同飛成56銀の図は
評価値-664、かなりの後手有利です。角銀と飛桂の交換で竜を作っているから駒の損得は同等として、玉の堅さは後手のほうかかなり上です。攻め駒の数は3対4、やはり後手有利です。29桂が持ち駒になっているくらいでないと釣り合いません。後手からは55角を打つ味が良すぎます。
今度は先手が変化する番で、
37歩同飛36歩の時に34馬。銀を取ります。37歩成同桂47歩成同銀
この図からが詰みまで研究されていました。評価値-121で後手もちなのですが、46歩同銀41飛49飛14角
21飛成58角成同金69銀88玉78金97玉58銀成
52馬89飛成71銀(AIによると89飛成ではなくて46飛成のほうが粘れるけれど先手優勢)
ここから即詰みです。71同玉61馬同銀53角
82玉には72金、62桂などには同角成同玉53金同玉51竜の筋。この部分はAIで確認しました。
ということで後手の工夫が必要で、
46歩同銀49飛としていたのを、単に39飛に変えます。(他に51金引もあり得ます。)
41飛に51金引も指されたけど、88銀で後手有望という評価だったでしょうか。渡辺明先生の本によると、49歩51金引61馬89銀不成同玉61金
62銀同金71銀92玉62銀成33角
寄せ合いは後手の勝ちだと書いています。でもAIに聞くと、78金打(78金の実戦があって、26角が好手で後手の勝ちだったとか)が最善で、評価値は278、先手良しです。
他に従来から指されていたのは
88銀ではなくて51金引です。21飛成88銀でどうか。
88同玉69飛成79銀
46歩に68金があって難しそうなのですが(先手良しとされていた)、79竜同玉47歩成の局面で
評価値は-355、後手有利です。金銀と飛桂歩2の交換は同等と見て、後手玉が堅く、攻め駒は5対5.玉の堅さが優るので後手有利なのでしょう。想定手順としては、44馬58金51竜68金同玉57角77玉51金
直線的に進むと後手の勝ちなので、前の図は後手有利だというのもうなずけます。
他の有力手順としては、88銀に59桂と受けるのですが
89銀不成88玉37飛成44馬52桂
52桂では35角や26角も示しますが、評価値-423、後手有利です。ということでAIによる結論は後手有利の終盤戦です。
ところで途中を見ていくと
AIは22角に46歩ではなくて32飛を最善としています。
11角成46歩33歩の時に37歩
この方が後手にとって得なようで。37同飛36歩同飛45銀
評価値-97は後手ペースです。35飛33桂は後手有利、46歩36銀32歩成とか、32歩成36銀とか、46飛33桂16飛25桂を読んでいます。いずれにせよ後手にとってうれしい変化が出てきました。
なので居飛車としては22角ではなくて66角などと
上から角を打つ方が正しいようです。32飛とされても角当たりではないですから、本手順と合流することになるかもしれません。
明日はまた別の変化を見ていきます。
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