初戦はクラス1位の岐将会、2-2で1局残り、優勢なのに時間切れ負け。
次戦はクラス3位の名古屋大学OB会で、これも2-2でしたが時間切迫で怪しく逆転して勝ち残りました。
最終戦はクラス4位の刈谷支部、またも2-2から勝って
最終日はは2勝1敗、トータル8勝1敗で、勝ち数の貯金で優勝しました。
皆さまお疲れさまでした。
<レギュラーメンバーが不足しております。どなたかご希望がありましたら連絡ください。>
速報
成績表
個人成績
20170825今日の一手
7月8日の名南将棋大会から、MさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
桂と金香の交換で竜と成桂を作られています。それでも1枚多いですから先手の駒得です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は持ち駒角金銀桂香で5枚。
後手の攻め駒は持ち駒角銀桂で3枚。
総合すれば先手優勢に近いです。
☆ 大局観として
先手優勢でおかしくないのですが、実際の指し手は難しいです。これは98飛が守りにしか働いていないのが原因です。99香も働いているとは言いにくく、後手には遊んでいる駒はない(64竜77成桂の働きが弱いが)のですから、思ったよりも形勢は離れていないです。
3つの要素で上回っていますから、どれを伸ばしてもよいわけですが、後手玉を寄せるのが一番速いです。守りを固めておいても悪くはありません。
けれどさらに駒得を目指そうというのはあまり良い考えではありません。駒得の先に狙いがあればよいのですが。
× 実戦では25歩と突きました。
25同歩には15歩同歩24歩同銀46角が竜銀両取り、という意味だったと思うのですが、55角
で不発です。これは指し過ぎで、69竜から26桂が厄介です。
ところが後手のKさんは両取りでまずいと思ったのでしょう、手抜いて69竜です。
24歩同銀25歩33銀24桂
あっという間に寄り筋です。24同銀同歩26歩に23銀
清算して41角を打てば詰みでした。でも
角を打たずに左翼に追いかけてしまったので、(それでも優勢でしたが)先手玉にも王手がかかるようになり、悔しい逆転負け、寄せそこないです。
△ 46角を先にすると55銀
で37角と引いて、ということになります。悪くはないのですがはっきりしません。
△ 銀を打たせないで37角とか
△ 91角から
37角成という守り方もあります。
○ 比較に迷いますが、守りを固めるなら37金寄
が良いようです。55桂の傷を避けて、今度こそ25歩や46角を狙えます。
69竜に41角(25歩同歩24歩の狙い)31金74角成
で馬も守りに使えます。
△ 先に41角だと42金
で角が死んでしまうようですが、65歩同竜66歩
と竜を追っていけば生還できます。
ただ65歩に73竜
だと64銀同竜同歩41金で1枚損して寄せられるかどうか、という変化か、85桂から桂を犠牲に馬を作る変化か、どちらもあまり得ではないように見えます。
△ であれば先に65歩として
65同竜に41角で馬を作るほうが優っているのかも。
△ 寄せの手筋としては44歩と突き捨てて
歩で攻めるほうが良さそうですが、44同歩43歩69竜
の時に悩みます。42歩としておいて41歩成のほうが良いのか、とも思えます。
42金は64角37桂42角同歩成同金
駒得が広がったけれど29金を受ける必要があり、55桂から後手に攻められます。
では86角か。
87成桂68飛同竜同角69飛
79金には17銀同香19角18玉46桂
28銀と受けて受けきれるかどうか。
では先に42歩成
と捨てて、42同金に86角なら32金77角
成桂を払ったものの、55桂37金寄47銀39桂
後手の攻め駒は4枚あるので、受けやすい形ではありますが、まだまだ長いです。
○ 単に86角が攻めるなら最善のようです。
これは両取りというよりは、竜取りに角を打ったと思ってください。69竜にも77角と取るのではないです。どこでも同じなので66竜にしておきますが、41銀
とかけて、22金に31角成が寄せの筋です。後手は64角
と馬を消して32金を避けるのですが、64同馬同竜31角69竜15歩
端も入れて、15同歩に13歩同玉32金
と攻めます。55角46桂32銀同銀成23金打21成銀
と攻めれば後手は受けにくく、もう少しで寄りそうです。
(44歩同歩86角としてこの変化になれば、55角が22に利かないので寄せやすいのか、という可能性はあります。でも55角の王手が厳しくなる面もあり、善悪はよくわかりません。)
この攻め筋は厳しいと気が付いたら、86角には75桂
が難しい応手です。どちらを取っても両取りの筋があります。ということは違う筋に目を向けて25歩76成桂24歩
と2筋を攻めます。(後手の反撃が遅れているので金銀の連携が崩れれば41銀と攻めます。)24同銀25歩33銀24桂同銀同歩86成桂41銀
これは小駒だけの攻めでも受けにくいです。
△ 先に41銀だと手順前後になるかどうか。
31金86角に75桂
77角87桂成68飛67歩88飛
というギリギリの手順です。後手は角を取るか飛を取るか、難しい形勢です。
× 他には18香打(あるいは15歩同歩18香打)という端攻めですが、22玉
で空振り、この場合は12玉の形のほうが攻めやすかったので失敗です。
☆ まとめ
明確な攻め筋が見えないような時には、両取りの筋を狙っての攻防で局面が動くときがあります。一つ攻めれば一つ受けるわけで、膠着しているのですね。二つ攻めると見せれば受けにくくなります。
問題図では実戦手順の裏の46角の両取りの筋です。
86角も両取りなので見つけやすいかもしれませんが、実は77成桂を取ってよし、とはいかないのが面白いところです。先手で(竜取りで)角を据えて寄せに行くのが本筋の攻め方です。
この米長玉の形の銀冠は、横から攻められるなら強いのですが、1,2筋から(上から)攻められるともろいです。金銀の連携が悪くなっている意味があって、厚みにかけているのだと思います。終盤で懐の広さを生かして22玉を12玉(あるいは13玉)と逃げ出す、という本来の米長玉の使い方が一番良いでしょう。
天守閣美濃も同じで、銀冠や高美濃なら22玉の位置が一番堅い(少なくとも上部に厚い)のだと思うのです。もちろん横から攻められた時には違いますが。
20170823今日の一手
7月8日の名南将棋大会から、KさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
序盤から見てみます。定跡講座です。
実際には先後逆ですが、四間飛車に右64銀(先手番で右46銀)の急戦です。78銀の形では72飛と寄ってから75歩同歩64銀を目指すのが定跡です。ただしこれが思わしくないので、何かしらの工夫が必要だということになっています。例えば藤井システムで59玉か48玉の形になるなら成功するかもしれませんし、位取りや穴熊をみせてのスイッチも考えられます。
本譜は75歩同歩64銀とやっていったのですが、これは左64銀(左46銀)の時の攻め方(藤井システム相手には右46銀でもこの攻め方がある)です。対応は75歩同歩64銀に74歩84飛65歩
とするのもあります(左64銀なら74歩と伸ばすのが定跡)。でもこれはこれで難しそうです。
実戦では74歩とせずに65歩
後手は角を換えずに(31銀の効果)75銀でしたが、22角成同銀に76歩
から(86歩同歩同銀に)64歩(同歩同飛)を見たら、振り飛車よしだったでしょう。
実戦では先手から77銀と上がりました。
31銀なら後手から角を交換したのと一緒。まあそうなるわけもなく、後手は86歩同歩76歩
とすればよかったのです。88銀なら86飛でまあまあ。66銀なら同銀同飛86飛
で89飛成の味が良く、後手よしでした。
実戦は76歩ではなく86銀
64歩同歩同飛63歩(これを打たなければいけないのが左64銀との違いです)74飛73歩
54飛に77銀成同桂88飛成
空成りですから大分違います。65桂に76角で問題図。
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得ですが、後手に持ち歩があり、竜を作られています。これはわずかに後手の駒得です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は54飛と持ち駒角銀で3枚。65桂は53に利きがあるのでいれてよいかどうか。4枚に近いです。
後手の攻め駒は88竜76角と持ち駒銀で3枚。
総合すれば先手よしです。
☆ 大局観として
形勢は先手が良さそうですが、76角は桂取りで、58角成からの2枚換えもありますから両取りみたいなものです。65桂を取られれば(駒損が広がるのは仕方ないとしても)攻め駒が3枚になってしまいますし、二枚換えで金金を取られたら玉の堅さが逆転します。つまりここをしのがなければならないわけです。「両取り逃げるべからず」とは言うのですが、この場合はそれしかなさそうです。
× 実戦は34飛33銀35飛
と桂のほうを守りました。58角成同金同飛成49銀打
先手の駒損が広がり、玉の堅さも劣ります。攻め駒はまだ4枚ですが、飛を渡しにくくなりましたし、後手有利です。
× 金のほうを守るなら68歩とかですが
65角34飛33銀35飛76角67銀94角
後手はうっかり87角成として85飛を食らうと怪しくなるのですが、それだけ気を付けておけばよいです。
× 67歩でも
同じようなもので、65角34飛33銀35飛64歩
これも後手よしです。
○ 53桂成が自然な手で
狙われている桂を使って攻めることができます。54角は同成桂53歩55成桂79飛59銀99竜45成桂33銀72角
長く進めましたがこんな感じです。形勢は互角ですが、後手は歩切れになりやすく、駒損は回復できます。
58角成はどうか。
58同金同竜49銀打に53金
ぎりぎりの応酬ですが、53同飛成に竜の逃げ方が難しいです。48金も同銀同竜49金で無効。78竜には96角
どこに逃げても角打ちがあって先手よしです。
△ 有力なのは66角で
55角でも良いのですが、やや66角の方が優ります。これなら65桂は取られず(52飛成同金88角)、勢いは58竜同金同角成82飛42金打53桂成
これにて優勢、と思いたくなるのですが、53同金直同飛成52歩63竜48金
先に49銀打などと守る余裕がありませんでした。金を張り付かれて受けは39銀しかなく、同金同玉48銀28玉49銀打
となると後手の攻めが切れません。
蛇足ですが、後手が竜を逃げるのは、82竜は83歩
83同竜とするくらいなら最初から89竜のほうが良いですし、72竜には34飛から84飛があります。
ということで89竜
と逃げると、53桂成では54角同成桂69飛
で角を切るのでは自信なし。
よって53桂成ではなく、52飛成同金53銀
と強攻します。受けは51歩、52銀などありますが、あまり違わないので51金の変化にして、42金同金同銀成同玉22角成65角21馬
と進みます。先手駒損ですが、玉が堅いこともあり、やや先手よしではないかと思います。
△ 後は89歩の竜取り。
これは78竜に56角で
桂取りを防いだ、ということなのですが、58竜同金同角成53桂成
これは56角に働きがなく、5筋を守られて48金というのが厄介で後手よしです。
なおまた蛇足で89竜などは88角
が狙いですが、89竜52飛成同金41銀同玉22角成
は65角のほかに58角成同金39銀もありますし、後手よしでしょう。
☆ まとめ
「両取り逃げるべからず」は確率から言えば逃げること(が正しい)のほうが多いわけですが、どちらを逃げても悪い時は逃げないでほかの手を探すほうが良いです。
ということで両取りを逃げないならば竜取りの66角か(55角か)89歩です。でもうまいようでうまくいかないのですよね。
実は桂を逃げる53桂成が正解なのだろうと思います。それでも飛取り(成桂のひもがありますが)と58角成があるのでまだ両取りみたいなものです。
もしも実戦でシンプルな53桂成とひねった66角で迷ったら、シンプルな方を選べばよいことが多いのではないか、と思うのですがどうでしょうか。
なお問題図の前に
この図で65桂ではなくて78歩が無難ではないかと思います。あるいは66角か。
20170821今日の一手
7月8日の名南将棋大会から、HさんとYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
仕掛けから見てみます。
角換わりの後手棒銀で、16歩と25歩を突いていなければ36歩37桂の形で、端攻めは48玉~29飛で受かる、というのが定跡です。16歩と25歩が甘いから端攻めで後手有利、とみて仕掛けました。
(よく見ると後手が42玉を1手多く指しているようで、先後逆なのか1手損しているのかもしれません。)
95同歩同銀同香同香92歩
92歩では94歩か97歩が良く見る手ですが、それでは少し悪いと変化しました。92同飛には83角があります。98香成に79金(省略すべきか)52金(としないほうが良かった)91歩成89成香同金26香同飛44角
25歩と突いているのは受けを考えたら悪い形です。26に香を捨てて両取り(先に44角で26香狙いもある)がありました。28飛77角成48玉86歩81と同飛45桂87歩成で問題図です。
☆ 形勢判断をします。
歩2枚と香の交換で(歩切れなのでカウントします)馬と と金を作られています。先手の駒損です。
玉の堅さはやや後手のほうが堅そうです。
先手の攻め駒は45桂と持ち駒角銀香香で5枚。歩がないので攻めにくいですが5枚あればよいでしょう。
後手の攻め駒は77馬と持ち駒銀桂で3枚。87と81飛はまだ先手玉に向かっていません。
総合すればやや後手有利です。
☆ 大局観として
駒損ですし、後手から78と で攻められるので、ゆっくりしているわけにはいきません。先手玉を固めておく手は考えないほうが良いでしょう。
駒得を狙うよりも後手玉を攻略したいのです。後手陣の弱点はどこでしょうか?
なお、先手玉は35桂(~27銀)の傷があります。守るなら36歩が有効な手ですが、78と でまずいです。この傷があるので腰掛銀(その前の47銀の形で攻められるのですが)は棒銀と相性が悪いです。先手腰掛銀後手棒銀ならば右玉を見て端攻めはやや無理で、74歩~75歩ならば攻め合いにできる、というのが常識になっています。
× 24歩は同歩で(24同銀もよくわかりませんが)
持ち駒の香を使って攻めたいわけで、香を渡すと歩切れなので25香を狙われます。この突き捨ては多分後からでも入りますし、今は突き捨てないほうが良さそうです。
× 実戦は33桂成と自然に攻めたようですが33同馬で
後手玉が堅くなってしまいました。72角86飛66香に62金
馬が守りについたので、強く角を取りに来られました。ここから51銀(勝負手)同玉63角成同金同香成42玉に22香
と勝負手を連発しましたが、31玉21香成同玉45桂22馬
馬の守りが強すぎて攻め切れませんでした。
× 馬を引かれないようにする工夫は66角
と合わせる手ですが、66同馬同歩35桂36銀77と79金87飛成
攻めが1手遅れるわけで、67と を見られて寄せ合い負けです。
× 66銀なら
馬を切られにくいですが、76馬79香77と
88香87歩77香54馬
守ったようでも88歩成がありますし、攻め駒が減ってしまいました。
○ 有力なのは56香と据えて
53の地点を狙う手です。これなら45桂も働きます。44銀に72銀
飛車を捨てられたら重い銀ですが、今なら飛車を逃げるしかないです。82飛(84飛86飛なども)61銀不成
と使えるのが良い感じです。金をかわすと71角があります。52金を取って53桂成からの殺到を狙います。
85飛とかわせば96角
86飛63角成同金同銀成78と同金同馬53香成
と角を切って攻めていけば寄り筋です。(31玉に24歩同歩23歩)
後手が銀を逃げず(53を守らず)に78となら
78同金同馬55香打41桂53香成
桂を打たせて清算するのが工夫したところで、53同桂同桂成同金同香成同玉45桂42玉53角
41玉に33桂不成同桂21銀
と寄せていきます。
○ 56香を打たずに72銀もあって
やはり82飛には61銀不成
と使います。
85飛には
前にやった96角もありますが、66香51桂61銀不成62金71角
という攻め方もあります。66香51桂を交換しているので馬を守りに使われないのです。
61金53角成41玉33桂不成同桂62銀52金56香
と食いついてしまえば勝ち筋です。
× 72角と打てば
82飛には83銀72飛同銀不成
飛を取れるのがメリットです。
ただし86飛などかわされると
61角成78と同金同馬56香
同じように迫るのですが、52馬がもったいない感じ(61銀で52銀成とするのとは違う)で、44銀62銀89飛成
馬を切る変化がないと攻めにくいのです。89飛成にはなにか駒を打って受ける必要があるわけで、これは後手有利です。
☆ まとめ
「終盤は駒の損得よりも速度」ということは(例外のほうが多そうですが)寄せ合いを考えるなら心がけておくほうが良いです。
攻めるなら多少の駒損でも食いついてしまえばよい、けれども攻め駒の数は気にしましょう。この問題では33桂成は駒得でも後手陣が堅くなって失敗です。後手から見ると33桂成とされるのは駒損だけれども33同馬で堅くなるからよし、と見ていたわけです。
5枚の攻め駒があったので、56香と据えて、53の地点で清算するのを決め手に寄せを組み立てます。清算すると攻め駒が1枚減りますが、まだ4枚あるので大丈夫です。
香から使うのは、持ち駒に香が2枚あるから+小さな駒から使う という2つの原則に合致しています。持ち駒が多い場合は複数ある駒を使うほうが後の選択肢が多いわけです。小さな駒から使えば渡した時の反撃が弱いですし、残った戦力もまだ強いわけです。
ということで56香が本線。72銀82飛61銀不成と再活用することを組み合わせます。また、56香を含みに72銀を先に打つのも成立しました。
変化によっては66香と打ち、77馬の利き筋を止める手も考えます。
72角と角から使うのは、飛車を捨てられにくいというメリットはあるのですが、この場合は逃げられた後に61角成がやや甘い(52馬と切ると戦力不足、数はあるけれど性能が悪い)感じで少し足りません。
そういう攻め筋を考え、組み合わせながら後手玉に食いついていく順を選びましょう。
☆ 昨日の復習
後手番大山先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜20170820
昭和56年10月、勝浦修先生と第14回連盟杯争奪戦です。連続で当たりました。
大山先生の四間飛車に勝浦先生は居飛穴です。
83銀を見て右銀で攻めに行きました。
大山先生は金が離れているので45歩などは指しにくく、43に金を上がって受けます。つい43飛同金43銀とするのは45歩で悪い、ということになっています。居飛穴なら少し違うのかもしれませんが。
角交換になり
勝浦先生は銀を追われたのですが強手で返します。
大山先生は角を打ってから銀を取り合い
もたれて指します。
勝浦先生も角を打ち
香を取ればやや有利です。
大山先生は43の金を42~52と引き付けます。これが一番多く言われる「大山流」なのですが、どうも本局については疑問だったようです。つまり55馬には43の金を54に上がればよいですし
33に と金を作られてしまいました。
勝浦先生が得した香を66に打つのは好点ですが
大山先生は金を形よく上がり、と金を使われないように渋く歩を打って守ります。
24銀を取られても79金を取れれば得をしているものなのですが
銀を埋められてしまうとあまり得でもないですね。ここで継続の攻めが難しいのです。
金を打って飛をさばきましたが
51飛で金取りです。気合いで65歩と突きだしましたが
21飛行成の時に角しか持っていなくて、81飛成を許してしまいました。
この中段玉で粘れれば良いのですが、65桂から
53に捨てられて44と これで寄り筋です。
竜を切られて
投了図。
勝浦先生のほうに悪い手がなくて、45銀の強手、55馬から66香の攻め筋があって、リードを守り切りました。寄せも速いです。大山先生らしい手も多くて、後手をもって並べても学ぶものがあると思います。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:勝浦修8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 5七銀(48)
14 4三銀(32)
15 7七角(88)
16 7一玉(62)
17 8八玉(78)
18 8二玉(71)
19 9八香(99)
20 9四歩(93)
21 9九玉(88)
22 5二金(41)
23 8八銀(79)
24 6四歩(63)
25 7九金(69)
26 7四歩(73)
27 2五歩(26)
28 3三角(22)
29 3六歩(37)
30 9五歩(94)
31 5九金(49)
32 8四歩(83)
33 6九金(59)
34 8三銀(72)
35 4六銀(57)
36 7二金(61)
37 3五歩(36)
38 3二飛(42)
39 3四歩(35)
40 同 銀(43)
41 3八飛(28)
42 4三金(52)
43 7八金(69)
44 6二飛(32)
45 2八飛(38)
46 4五歩(44)
47 3三角成(77)
48 同 桂(21)
49 3五歩打
50 2五銀(34)
51 4五銀(46)
52 3九角打
53 2七飛(28)
54 4五桂(33)
55 2五飛(27)
56 2四銀打
57 2七飛(25)
58 4八角成(39)
59 4六歩(47)
60 5七桂成(45)
61 6六角打
62 4七歩打
63 1一角成(66)
64 4九馬(48)
65 2八飛(27)
66 4二金(43)
67 5五馬(11)
68 5二金(42)
69 3四歩(35)
70 4八歩成(47)
71 3三歩成(34)
72 5八と(48)
73 6六香打
74 5四歩(53)
75 同 馬(55)
76 6三金(52)
77 4四馬(54)
78 4二歩打
79 2三と(33)
80 5九馬(49)
81 2四と(23)
82 6九と(58)
83 3四と(24)
84 7九と(69)
85 同 銀(88)
86 6九馬(59)
87 8八銀打
88 5二飛(62)
89 5五歩(56)
90 5六金打
91 4五馬(44)
92 5五飛(52)
93 同 馬(45)
94 同 金(56)
95 5一飛打
96 6五歩(64)
97 2一飛成(28)
98 6六歩(65)
99 8一飛成(51)
100 7三玉(82)
101 5一龍(21)
102 5三歩打
103 6六歩(67)
104 5六角打
105 6五桂打
106 6四玉(73)
107 5三桂成(65)
108 同 金(63)
109 4四と(34)
110 6三金(53)
111 8三龍(81)
112 同 金(72)
113 5三銀打
114 7三玉(64)
115 7一龍(51)
116 投了
まで115手で先手の勝ち