名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋問題集 20180127

2018-01-27 | 大山将棋研究
まずは先手番大山先生の手を考えます。

第1問


確実な手がありました。
A 35歩 B 42歩 C 54歩

今度は後手番森安先生の手を考えます。
第2問


さばきましょう。
A 65桂 B 65銀 C 55歩

第3問


森安先生は正解を逃しました。
A 86歩 B 78角成 C 89桂成

ここからはまた先手番大山先生の手を考えます。

第4問


両取りですが落ち着いて考えましょう。69金もありますが、
A 21飛成 B 84歩 C 71角

第5問


また両取りですが。
A 89金 B 21飛成 C 62歩成

第6問

逆に両取りを狙います。

A 83金 B 52歩 C 62金
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大山将棋研究(777);四間飛車に中央位取り(森安秀光)

2018-01-27 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180127
昭和59年3月、森安秀光先生と第25期王位戦です。

森安先生の四間飛車に大山先生は中央位取りです。

6筋の歩を交換して1歩持ち

左側で戦うほうが良いと思うのですが、大山先生は動けるなら右から動くことのほうが多いです。

右桂を跳ねて攻めだします。

こういうところは左右対称でみて、振り飛車が左桂を使うという感覚なのでしょうか。じっと飛車を引いて

42歩から と金を作ります。

森安先生も垂れ歩。2筋の歩を伸ばすのでは間に合わないと思うのでしょう。

大山先生は角筋を通して交換になり

自陣角から と金を引いて使います。

森安先生がじっと馬を作るだけというのが不思議です。と金を作るほうが流れなのですが。大山先生は金を取りに行き

駒得で飛をさばいて十分、に見えるのですが

森安先生は65銀とぶつけ、飛銀桂をさばきます。決まっていてもおかしくはありません。

55角しかなく、飛馬を切って

8筋を攻めます。大山先生は97金で受けたのですが34角もありますね。

森安先生は79銀の詰めろ。66角に69角から77桂打ちで詰めろ。どうもこれで受け無しのようです。

飛打ちしかないですが、78角成から詰んでいました。それを89桂成として

69銀に88金。これは駒の数が足らず、

清算して8筋をいじって両取り。

銀を取ってこの角も飛金両取りみたいなものです。だけど「両取り逃げるべからず」で69金67角成78金なら大丈夫そう。

大山先生は大事を取って単に歩で受けて飛車を捨てました。

89竜にも79銀を嫌って角を打ちます。

飛車は取られても角金交換だけです。玉の堅さが違うので大山先生有利。

66桂から74桂が入り

厳しい寄せです。

あれ?またほぼ飛金両取りの角打ちがありました。

でも62歩成から金を取り

清算して

王手竜取り。

59飛89銀を取ったらまた両取りをかけられました。

今度は王手で角を守って飛車を召し取り

57金は厳しくないので角桂の両取り。

これで投了図です。

うまく と金を使って、駒得で飛車をさばいたところでは大山先生が良く見えるのですが、86手目65銀を食らっては悪いです。そこから森安先生会心の攻め、のはずが詰み逃しがありました。大山先生はどこで気が付いていたのかなあ?もし互いに気が付いていたとしたら、大山先生は99手目97金では78銀(34角も受けている)でどうか。
その先も両取りが雨あられと続くのですが、玉の堅い大山先生のほうに分があったようです。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:森安秀光8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 5八金(49)
14 8二玉(72)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 5七銀(48)
18 7二銀(71)
19 5五歩(56)
20 5二金(41)
21 5六銀(57)
22 6四歩(63)
23 6六歩(67)
24 6三金(52)
25 6五歩(66)
26 同 歩(64)
27 同 銀(56)
28 6四歩打
29 5六銀(65)
30 4三銀(32)
31 6八銀(79)
32 7四歩(73)
33 5七銀(68)
34 8四歩(83)
35 6八金(69)
36 8三銀(72)
37 2五歩(26)
38 3三角(22)
39 3六歩(37)
40 7二金(61)
41 1六歩(17)
42 1四歩(13)
43 6七金(58)
44 7三桂(81)
45 4六歩(47)
46 1三香(11)
47 2六飛(28)
48 8五歩(84)
49 3七桂(29)
50 5四歩(53)
51 同 歩(55)
52 同 銀(43)
53 5五歩打
54 4三銀(54)
55 4五歩(46)
56 同 歩(44)
57 同 桂(37)
58 4四角(33)
59 2九飛(26)
60 2二飛(42)
61 4二歩打
62 3五歩(34)
63 4一歩成(42)
64 3六歩(35)
65 2四歩(25)
66 同 歩(23)
67 4六銀(57)
68 2五歩(24)
69 5一と(41)
70 4七歩打
71 5四歩(55)
72 8八角成(44)
73 同 玉(78)
74 5四銀(43)
75 7七角打
76 2三飛(22)
77 5二と(51)
78 3八角打
79 2八飛(29)
80 4九角成(38)
81 5三と(52)
82 同 金(63)
83 同 桂成(45)
84 同 飛(23)
85 2五飛(28)
86 6五銀(54)
87 同 銀(56)
88 同 桂(73)
89 5五角(77)
90 同 飛(53)
91 同 銀(46)
92 6七馬(49)
93 同 金(68)
94 8六歩(85)
95 同 歩(87)
96 8七歩打
97 同 玉(88)
98 8五歩打
99 9七金打
100 7九銀打
101 6六角打
102 6九角打
103 7八銀打
104 7七桂打
105 9八飛打
106 8九桂成(77)
107 6九銀(78)
108 8八金打
109 同 角(66)
110 同 成桂(89)
111 同 飛(98)
112 8六歩(85)
113 同 金(97)
114 8五歩打
115 同 金(86)
116 8八銀成(79)
117 同 玉(87)
118 8七歩打
119 同 玉(88)
120 8九飛打
121 8八銀打
122 6九飛成(89)
123 6八金打
124 3四角打
125 8四歩打
126 9二銀(83)
127 4五歩打
128 8九龍(69)
129 7八角打
130 8六歩打
131 同 金(85)
132 7八龍(89)
133 同 金(68)
134 2五角(34)
135 6六桂打
136 5八飛打
137 7四桂(66)
138 8一玉(82)
139 5一飛打
140 7一歩打
141 5九歩打
142 同 飛成(58)
143 6三歩打
144 8九銀打
145 7九金(78)
146 2四角打
147 6二歩成(63)
148 5一角(24)
149 7二と(62)
150 同 玉(81)
151 6四銀(55)
152 6三歩打
153 6二金打
154 同 角(51)
155 同 桂成(74)
156 同 玉(72)
157 2六角打
158 5一玉(62)
159 5九角(26)
160 6四歩(63)
161 8九金(79)
162 6九飛打
163 5六飛打
164 5二歩打
165 7八銀打
166 6七飛成(69)
167 同 銀(78)
168 5七金打
169 2二飛打
170 3一金打
171 2五飛成(22)
172 5六金(57)
173 3六龍(25)
174 投了
まで173手で先手の勝ち


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大山将棋問題集 20180126

2018-01-26 | 大山将棋研究
先手番大山先生の手を考えます。

第1問


ちょっと落ち着いて攻めます。
A 45歩 B 36歩 C 26金

第2問


読まないと指しにくい手ですが
A 75角 B 34歩 C 45桂

第3問


これが狙いの手でした。
A 63角 B 61角 C 83角

第4問


悪いのですが粘りに行きます。
A 44歩 B 33角 C 75銀

第5問


入玉は阻止されましたが。
A 53と B 83角 C 52角
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大山将棋研究(776);四間飛車に持久戦(鈴木輝彦)

2018-01-26 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180126
昭和59年3月、鈴木輝彦先生と第23期十段戦です。

大山先生の四間飛車に鈴木先生は急戦です。

でも大山先生は袖飛車にするので

角筋を止めて金を上がり、手堅く玉頭を守ることになりました。

大山先生は凸矢倉(銀立ち矢倉)に構えます。

37桂に24金は鈴木先生がちょっと頑張った手で

3筋に位を取ろうとしたら大山先生は銀をぶつけました。

さらに角筋を通して65歩。45歩と、金を取って64歩同銀直63金の筋をみています。

鈴木先生の方から銀を取って65歩。大山先生は45歩とは行きにくくて、金を打って少しゆっくり攻めます。

鈴木先生は角を狙っています。

75角が普通の応手なのですが、33歩から

45桂。桂損でもよいのでしょうか。

角を打ちこんで、82飛に77桂ということでしょう。鈴木先生は飛を71に逃げて

22歩は取りにくいので(52角成42金33歩成)

桂を捨てて角を殺しました。

これで角歩と銀香の交換です。

鈴木先生の18歩は26桂の狙い。大山先生は素直に応じず金を上がります。飛車を使って3筋を攻めようというのですが

38歩を取れず(49角がある)69飛ではうまくなさそう。対して鈴木先生のチャンスですが、39角の前に46歩と取り込むべきです。

手順前後で角を取られて

少し損をしていると思います。それでも67の銀を取れたので少し有利。

大山先生は39飛を生かして33角と放り込んで馬を作り、入玉をみせて焦らせます。

馬取りを金取りで返して

怪しい雰囲気は出てきました。

しかし王手飛車で飛車を捨てるしかないのではまだ不利です。

鈴木先生は入玉阻止に動くのですが、この銀を打たずに39角成で優勢のはず。相入玉でも大駒4枚あります。

きれいに勝とうと思ったのでしょう、銀を捨て

角を捨てて金を打ち

馬を引けば入玉は阻止できました。

でも駒を渡したので詰めろがかかり

王手で43と を抜きにいきます。

と金を払って41銀。これが詰めろで42金にも32香成か。受けが見えません。

35歩にも32銀打が詰めろで、わずかに足らない投了図。

鈴木先生の棋風なのでしょう、優勢でどちらでも勝ちに見えたので、入玉ではなく寄せに行って負けてしまいました。
大山先生としては92手目18歩に対して、飛車先を通して一気に寄せてしまおうと27金がまずかったのだと思います。その後かなり悪いのですが、入玉をみせたら間違えてもらえました。マジックというよりは拾い勝ちでしょうね。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:鈴木輝彦6段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八銀(39)
12 5四歩(53)
13 3九玉(48)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 5二金(61)
17 6七銀(78)
18 7四歩(73)
19 4六歩(47)
20 4二銀(31)
21 3六歩(37)
22 8五歩(84)
23 7七角(88)
24 5三銀(42)
25 4七銀(38)
26 4二金(41)
27 3八飛(68)
28 4四歩(43)
29 3五歩(36)
30 同 歩(34)
31 同 飛(38)
32 3三金(42)
33 5八金(69)
34 6四歩(63)
35 2八玉(39)
36 6三銀(62)
37 4八金(49)
38 9四歩(93)
39 9六歩(97)
40 3一角(22)
41 3九飛(35)
42 3四歩打
43 3六銀(47)
44 4三金(52)
45 3八金(48)
46 4二角(31)
47 4七金(58)
48 7二飛(82)
49 3七桂(29)
50 2四金(33)
51 2六歩(27)
52 3五歩(34)
53 2五銀(36)
54 7五歩(74)
55 同 歩(76)
56 同 飛(72)
57 7六歩打
58 7二飛(75)
59 6五歩(66)
60 2五金(24)
61 同 歩(26)
62 6五歩(64)
63 2六金打
64 6六歩(65)
65 同 角(77)
66 6四銀(63)
67 3五金(26)
68 1五歩(14)
69 同 歩(16)
70 6五銀(64)
71 3三歩打
72 同 角(42)
73 4五桂(37)
74 同 歩(44)
75 3三角成(66)
76 同 金(43)
77 3四歩打
78 4三金(33)
79 6三角打
80 7一飛(72)
81 2四歩(25)
82 同 歩(23)
83 2二歩打
84 4二玉(32)
85 2一歩成(22)
86 7四銀(65)
87 6四歩打
88 6二歩打
89 7四角成(63)
90 同 飛(71)
91 1一と(21)
92 1八歩打
93 2七金(38)
94 3八歩打
95 6九飛(39)
96 3九角打
97 3八玉(28)
98 4六歩(45)
99 3九飛(69)
100 4七歩成(46)
101 同 玉(38)
102 5五桂打
103 4六玉(47)
104 6七桂成(55)
105 3三角打
106 5二玉(42)
107 2四角成(33)
108 7六飛(74)
109 5六桂打
110 5七成桂(67)
111 3六玉(46)
112 2三歩打
113 同 馬(24)
114 2二歩打
115 3三歩成(34)
116 4七角打
117 2六玉(36)
118 2三歩(22)
119 4三と(33)
120 6一玉(52)
121 3六香打
122 4八角打
123 2五玉(26)
124 5六角成(47)
125 1四玉(25)
126 2四銀打
127 同 金(35)
128 同 歩(23)
129 2三歩打
130 2二銀打
131 同 歩成(23)
132 1五角成(48)
133 同 玉(14)
134 1三金打
135 1四銀打
136 2三桂打
137 同 と(22)
138 同 馬(56)
139 8三角打
140 7二歩打
141 8二銀打
142 1四金(13)
143 2六玉(15)
144 2五金(14)
145 1七玉(26)
146 1六銀打
147 同 金(27)
148 同 金(25)
149 同 玉(17)
150 3四馬(23)
151 2七玉(16)
152 1六金打
153 1八玉(27)
154 7八飛成(76)
155 5八歩打
156 4三馬(34)
157 4一銀打
158 3五歩打
159 3二銀打
160 5八龍(78)
161 3八歩打
162 投了
まで161手で先手の勝ち

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20180126今日の一手(その638);反撃含みの受け

2018-01-26 | 今日の一手

20180126今日の一手

10月7日の名南将棋大会から、KさんとYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
金と角歩歩の交換で先手の駒得です。
玉の堅さは同程度。(相手の駒の配置は考慮しないで見ています。)
先手の攻め駒は28飛と持ち駒角銀で3枚。
後手の攻め駒は65桂と持ち駒金銀で3枚。

総合すれば先手もちです。

☆ 大局観として

先手は駒得の分だけ指しやすいです。ただ後手の攻め駒は86歩から飛車を使われると4枚になり、先手玉が薄い(金1枚の守り)ので受けきれなくなります。つまり何か受けておくべき局面でしょう。
後手玉も薄いとはいえ、すぐに厳しい寄せは見えないです。しばらくは受けておいて、それから反撃を考えることになります。
受けるべきなのは86歩と67銀、2つあるので両方を受けたいです。


× 攻めるなら25歩が一番厳しくて(13銀あるいは15銀が利かしだと見たわけですがどうでしょうか)、でも手抜きで86歩

とされるかもしれません。24歩87歩成23歩成では後手の と金のほうが先に進んでいます。86歩は手抜けず、86同歩同飛87歩67銀

後手の攻め駒は4枚なのでつぶれています。少なくとも24歩が実現して寄せ合いの形にはならないのですから、25歩でも甘かったというのが理屈です。


× 67歩と合わせるのは受けの手筋ですが

86歩同歩同飛87銀(76飛を防ぐ)77歩

77同桂には67歩成同玉66金

これはつぶれています。

77歩には86銀と飛車を取るわけですが

78歩成同玉76金66角87金

これも受けきれません。


△ 素直な受けは66角です。

86歩で十字飛車のようですが、76角87歩成同金86歩85歩

というのはまあまあ指せます。(後手は86歩ではなくて86金同金同飛87金76飛同金27銀というのもあるが先手もち。)

86歩ではなくて76金

が嫌なところで、55角86歩67銀

67同金同玉87歩成73角成

として形勢互角です。


○ 66角は手順前後で、先に76角と打つのが正しいです。

67銀の打ち込みは怖くないです。86歩に66角なら前の変化と合流します。

なぜ銀ではなく角を打つのかといえば、8筋を攻められる以外に39銀

どこに逃げても飛車を取られます。この時に18飛28金65角18金43銀

という反撃筋があります。54歩の受けに32銀成同玉74歩

角と銀の違いがわかるでしょう。


△ 76銀のほうが普通の受けで

86歩と67銀両方に対応しています。86歩に66角

39銀18飛28金

この時に65銀では攻めにも受けにも働きません。それが角と銀の違いです。
73角81飛64角成18金65馬

として、18香と73桂を見て戦えなくはないです。


× 桂取りでも74角では

86歩に66角では87歩成に85歩

しかないですが、78と同玉74飛同歩76金

駒損ですし受けもないです。

86歩には65角

が綱渡りですが、87歩成同金64飛

角取りを受けたら飛車を切って67銀か金か。つぶれています。


× 56角でも同じようなことになりそうです。



△ 実戦では73角

飛車を攻める手を選びました。81飛55角成86歩同歩同飛65馬67金

金は取れず、59玉。そこで78金87歩67歩成

ならば詰めろで後手の勝ちに終わったでしょう。(48玉に46飛同歩88金で駒損がひどい。)

実戦は後手が78金と取る前に39銀で退路封鎖。先手も34桂

で攻め合いです。この39銀34桂の交換は先手の得で、78金に43銀

が詰めろ。43同金同馬32金

これは22金でも42金でも詰んでいるのですが発見できず、78飛と金を補充して43金

後手玉が詰みにくくなっていて、後手の勝ちに終わりました。

戻って、86歩に65馬が正しい手です。87歩成同金に67金や67銀では先手玉が捕まりません。54金

と馬取り。76馬には67銀ですから、82歩(取れば83歩)65金81歩成76銀78銀

後手は87銀成か67角か、難しい形勢です。


× 他には95角だと

飛車取りで86歩を受けています。でも81飛66角84銀

この角は捕まってしまうのであまりうまくないです。


△ 95銀も同じ意味で

86歩を受けています。64飛66角76金

(この図は最初に66角76金95銀でも合流しそうです)角は逃げられず、67歩に45歩

銀をどかして角を取って39角の筋を狙われます。55銀66金同銀73角96歩34飛

46歩~47金で受けられるのでまだ難しいです。


☆ まとめ

86歩から飛車を使われたら4枚の攻めで受け無しになりそうです。よって何か受けるわけですが、76の空間をカバーし、67の地点も受ける76銀もしくは76角と打つところでしょう。
86歩に同歩では受からず、66角という図がぎりぎり。


どちらかを考えます。
銀のほうが受けに適している感じがありますが、65の桂を取り払うことができません。
角ならば65桂を取ることができます。それが後手玉の囲いの金をにらんでいるので攻防の手になるのです。

もう一つ考えたいのは実戦の73角

から飛車を追う順です。81飛に55角成以下しか調べませんでしたが、76銀や82銀もあるかもしれません。
飛車を捕獲するあるいは働きをけん制することで、少し受けやすくならないかと考えます。

背景には先手玉が薄いので受けきりにはできないことがあります。ならば寄せ合いを見て反撃を考えた受け方を選びます。

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大山将棋問題集 20180125

2018-01-25 | 大山将棋研究
先手番大山先生の手を考えます。

第1問


大山先生の好きそうな手を。
A 37角 B 77角 C 75歩

第2問


この手が後で効いてきます。
A 46銀 B 64角 C 72歩

第3問


飛取りですが。
A 47飛 B 59飛 C 43歩

第4問


攻めましょう。
A 43歩 B 71歩成 C 64金

第5問


どう寄せますか?
A 74と B 45桂 C 43歩
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大山将棋研究(775);四間飛車に持久戦(加藤一二三)

2018-01-25 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180125
昭和59年2月、加藤一二三先生と第33回NHK杯決勝戦です。

大山先生は四間飛車、ツノ銀を作りました。加藤先生は急戦です。

大山先生はいつもの袖飛車をみせて36歩、加藤先生はこれを見て急戦を断念しました。

そこから駒組みです。どちらの玉が堅いとも言えず、形勢は互角。どこで戦いが始まるかですが

大山先生の67銀を見て、加藤先生から6筋8筋4筋と歩を突き捨てて戦闘開始です。

馬を作られても37角と覗くのが大山先生らしい指し方です。

飛車は追われても4筋での反撃を含みにしています。ここで加藤先生86飛が自然ですが、75歩から桂馬を攻められるのが気がかり。

馬を引き付けるべく87馬に、それでも大山先生は7筋を攻めて

歩を垂らします。

それから4筋を攻めていきました。

銀をぶつけられて金取りで返されました。48飛では45金で取り方に困ります。よって取り合いで

43歩。加藤先生も挨拶している余裕はなく、飛金の取り合いで

金飛交換で加藤先生の駒得です。金を打ちつけられて

馬を逃げたら と金を作られました。71同銀は43歩があります。つまりは馬を逃げたのが疑問手だったということなのです。駒得で良し、ではありませんでした。馬を切って43歩、あるいは馬にひもを付ける79飛とかで難しかったのでしょう。

大山先生は と金を使っていくだけなのでわかりやすいです。加藤先生は急いで攻めなければなりません。

46金に49金打。

角を取り馬を切って76角打。これで2手すきです。

大山先生は詰めろ以上の手を続ければ明快な一手勝ちです。43歩から61角が厳しく

桂を捨て銀を打ち

これで必至。投了図です。

激しい駒の取り合いから、一手緩んで加藤先生が負けてしまいました。早指しでは読み切れなくても勢いが必要なこともあります。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:加藤一二三前名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 5四歩(53)
9 4八玉(59)
10 4二玉(51)
11 3八銀(39)
12 3二玉(42)
13 3九玉(48)
14 5二金(61)
15 6七銀(78)
16 4二銀(31)
17 4六歩(47)
18 7四歩(73)
19 4七銀(38)
20 8五歩(84)
21 7七角(88)
22 5三銀(42)
23 3六歩(37)
24 4四歩(43)
25 2八玉(39)
26 4三金(52)
27 3八金(49)
28 4二金(41)
29 5八金(69)
30 1四歩(13)
31 1六歩(17)
32 6四歩(63)
33 9六歩(97)
34 7三桂(81)
35 5六銀(67)
36 9四歩(93)
37 2六歩(27)
38 6三銀(62)
39 9七香(99)
40 8一飛(82)
41 6九飛(68)
42 5二銀(63)
43 5九角(77)
44 8四飛(81)
45 6七銀(56)
46 6五歩(64)
47 同 歩(66)
48 8六歩(85)
49 同 歩(87)
50 4五歩(44)
51 同 歩(46)
52 8八角成(22)
53 3七角(59)
54 6二銀(53)
55 5六銀(67)
56 7八馬(88)
57 4九飛(69)
58 8七馬(78)
59 7五歩(76)
60 同 歩(74)
61 7二歩打
62 7四飛(84)
63 4六銀(47)
64 6六歩打
65 4四歩(45)
66 同 金(43)
67 4五銀(46)
68 7六馬(87)
69 4四銀(45)
70 5八馬(76)
71 4三歩打
72 4九馬(58)
73 4二歩成(43)
74 同 玉(32)
75 4八金打
76 5九馬(49)
77 7一歩成(72)
78 8八飛打
79 7二と(71)
80 5三銀(62)
81 同 銀成(44)
82 同 銀(52)
83 7三と(72)
84 4六金打
85 4九金打
86 3七金(46)
87 同 桂(29)
88 4九馬(59)
89 同 金(48)
90 7六角打
91 4三歩打
92 同 玉(42)
93 6一角打
94 5二銀打
95 3五桂打
96 同 歩(34)
97 3四銀打
98 同 玉(43)
99 5二角成(61)
100 2四玉(34)
101 2二銀打
102 投了
まで101手で先手の勝ち

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大山将棋問題集 20180124

2018-01-24 | 大山将棋研究
後手番大山先生の手を考えます。
第1問


石田流で1歩持った時の基本手筋です。
A 45歩 B 36歩 C 24歩

第2問


これも手筋で攻めます。
A 17歩成 B 26歩 C 36歩

第3問


いろいろあるところですが、先手の嫌なところを攻めます。
A 54桂 B 64歩 C 95歩

第4問


利かしが入ってチャンスです。
A 87歩 B 74歩 C 46角

第5問


金を打たせたので少しゆっくり攻めます。
A 27馬 B 58桂成 C 74歩

第6問


これが好手でした。
A 76馬 B 75桂 C 19と
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大山将棋研究(774);石田流に玉頭位取り(田丸昇)

2018-01-24 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180124
昭和59年2月、田丸昇先生と第25期王位戦です。

久しぶりにどちらが振るかという出だしから、田丸先生が居飛車、大山先生は石田流を目指すことになりました。

田丸先生は2つ位を取り

大山先生は石田流にして1歩持ちます。

歩を持つと2筋を逆襲でき

謝らせて気持ちの良い図です。

でもそこからどうするのかというのは難しいかもしれません。大山先生は香を交換して

1筋も謝らせました。ポイントは稼いだはずですが

その後が難しいのです。美濃囲いをあきらめて

なのに84歩を突いたというのがよくわかりません。8筋を攻められてしまい

壁になる香打ちでは得だとは言えないでしょう。

歩を合わせて

銀を出たものの、また引いて歩を打たせただけです。失敗していますよね。

2歩持たないと64香などがあり、この筋を決行しにくかったのでしょうか。

田丸先生は桂馬を取りに行き

飛車を逃げ

銀損なのですが、両取りを打てました。

大山先生は駒得なので銀を打って守ります。

86桂を含みに端攻めです。

田丸先生は64歩から65香と6筋狙い。端は危ないのですが

ここも金など打たないで98玉と危ない受け方です。

角を渡すと詰めろになりますから、普通の棋士は57角と引くところでしょう。

角を切って香を取り、すれすれで頑張ります。攻めの棋風ですが、受け方も危なっかしい。

さて、大山先生に桂を跳ねられたところで、66同金は57角というのはわかります。この際踏み込んでみれば、55金48角成44金で実は優勢かも。

金を引いて角を打たれ、こちらのほうが危険です。

飛車を逃げ、持ち駒を使わされてしまいました。これでは反撃が弱くなります。

駒を守りに打ったのに働きが悪く、74歩に97玉。また危険な局面です。

馬を切られて詰めろ。

銀で香を払って、75桂は同銀に76馬ということでしょう。

桂を取れずに88金ですが、清算されて

76金から金を取られて詰めろ。

飛車の横利きを止められて、78桂成~88成桂の3手すき。ここで74桂から

最後の突撃ですが

詰めろが切れて投了図。

大山先生の快勝譜かとも見えるのですが、そうではありません。玉頭位取りに対して、反対側の香を交換するというのは得ではないです。先手からは87香から8筋を攻めるという楽しみがあります。
攻めに片寄った棋風の田丸先生は、自玉が薄いのを気にしないので面白い将棋が多いです。本譜は反撃の時期を間違えました。形勢を悲観していたのでしょうか。実は悪くはなかったのでした。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:田丸昇7段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 4二銀(31)
5 7八銀(79)
6 4四歩(43)
7 6七銀(78)
8 4三銀(42)
9 2六歩(27)
10 3五歩(34)
11 2五歩(26)
12 3三角(22)
13 4八銀(39)
14 3二飛(82)
15 6八玉(59)
16 6二玉(51)
17 7八玉(68)
18 7二銀(71)
19 6五歩(66)
20 7一玉(62)
21 5六歩(57)
22 5二金(41)
23 1六歩(17)
24 1四歩(13)
25 7五歩(76)
26 4二角(33)
27 2六飛(28)
28 3四飛(32)
29 5八金(49)
30 5四歩(53)
31 6六角(88)
32 6四歩(63)
33 同 歩(65)
34 同 角(42)
35 6五歩打
36 5三角(64)
37 8八玉(78)
38 3三桂(21)
39 7八金(69)
40 2四歩(23)
41 同 歩(25)
42 2五歩打
43 2八飛(26)
44 2四飛(34)
45 2七歩打
46 3四飛(24)
47 4六歩(47)
48 1五歩(14)
49 同 歩(16)
50 同 香(11)
51 同 香(19)
52 1四歩打
53 7六銀(67)
54 1五歩(14)
55 6七金(58)
56 1六歩(15)
57 1八歩打
58 2四飛(34)
59 5七銀(48)
60 4二角(53)
61 7七桂(89)
62 6二金(61)
63 8六歩(87)
64 9四歩(93)
65 9六歩(97)
66 8四歩(83)
67 8五歩(86)
68 同 歩(84)
69 同 銀(76)
70 8二香打
71 8四歩打
72 8三歩打
73 同 歩成(84)
74 同 銀(72)
75 7六銀(85)
76 7二銀(83)
77 8五歩打
78 1七歩成(16)
79 同 歩(18)
80 1八歩打
81 4五歩(46)
82 同 桂(33)
83 4六銀(57)
84 1九歩成(18)
85 4五銀(46)
86 2九と(19)
87 4八飛(28)
88 4五歩(44)
89 6四桂打
90 5五歩(54)
91 同 角(66)
92 4四銀打
93 5二桂成(64)
94 同 銀(43)
95 6六角(55)
96 9五歩(94)
97 6四歩(65)
98 9六歩(95)
99 6五香打
100 9七歩成(96)
101 同 香(99)
102 9六歩打
103 同 香(97)
104 同 香(91)
105 9七歩打
106 8六香打
107 9八玉(88)
108 5四桂打
109 4四角(66)
110 同 飛(24)
111 9六歩(97)
112 6六桂(54)
113 7九金(78)
114 4六角打
115 5七香打
116 3七角成(46)
117 6八飛(48)
118 5九馬(37)
119 1八飛(68)
120 4九馬(59)
121 6八金打
122 7四歩(73)
123 9七玉(98)
124 7五歩(74)
125 同 銀(76)
126 6七馬(49)
127 8六銀(75)
128 7五桂打
129 8八金(79)
130 8七金打
131 同 金(88)
132 同 桂成(75)
133 同 玉(97)
134 7六金打
135 9七玉(87)
136 6八馬(67)
137 8七金打
138 6九馬(68)
139 8八香打
140 8七金(76)
141 同 香(88)
142 7六金打
143 8八金打
144 5八歩打
145 7四桂打
146 7八桂成(66)
147 6二桂成(74)
148 同 玉(71)
149 6三銀打
150 同 銀(72)
151 同 歩成(64)
152 同 銀(52)
153 同 香成(65)
154 同 玉(62)
155 6四歩打
156 同 角(42)
157 7四銀打
158 5二玉(63)
159 投了
まで158手で後手の勝ち

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20180124今日の一手(その637);受けるために攻める

2018-01-24 | 今日の一手

20180124今日の一手

10月7日の名南将棋大会から、NさんとTさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答
少し前から、後手の仕掛けを見てみます。

流行の62金81飛の角換わり腰掛け銀です。よく見るとかなり後手が手得しているのですが経緯はわかりません。手得なので銀をぶつけて攻めてきました。
65同銀同桂66銀86歩同歩同飛87歩、というのが狙いでしょう。それで先手が悪いとも思えませんが、手筋としては55銀とかわして64の歩を狙ってみたいです。
実戦では47銀と引いてしまいました。これではさらに手損です。43角と打たれて

76歩が守れません。(この角打ちがあるので47銀67歩の待機戦術に65銀として66歩を突かせることがある。)68金右76銀同銀同角というのが問題図です。

☆ 形勢判断をします。
後手の1歩得です。(先手に持ち歩がないのでカウントします。)
玉の堅さは同程度。
先手の攻め駒は持ち駒角銀で2枚。24歩と突けば28飛も3枚目の攻め駒になります。
後手の攻め駒は76角と持ち駒銀で2枚。86歩と突けば81飛も攻め駒で3枚に近いです。

総合すればやや後手もちか。

☆ 大局観として
先に書きましたが、47の銀が55にあれば先手を持ちたいです。後手も筋違い角は打たな(打つ余裕がな)かったでしょう。47銀29桂が立ち遅れていて、攻め合いは望めません。
79玉が近いので76歩を取られたというのは痛く、7,8筋が薄いです。さらには9筋を攻められる恐れもあります。7,8,9筋を受ける手段があるかどうか。
長い戦いになれば手損が薄れてくる効果があります。でも1歩損でしたね。駒損が響いてしまうかもしれません。つまり7筋の歩を伸ばされて傷が広がるのです。

八方ふさがりのようですが、後手陣に隙があります。見えたでしょうか。その筋を掘り下げて考えてみましょう。それしか突破口はないです。


× 受けを考えるなら77金右

で角を追い8筋を守る手でしょう。43角と引かれたら65桂があります。66歩75歩37桂76歩67金寄95歩

端に手を付けられて、95同歩98歩同香86歩同歩77歩成

で香を取られて明らかな不利です。後手の筋違い角は十分に働いています。


× 実戦は77銀と打って

手堅く守ったのですが、54角56歩75歩に66銀

55歩には65角で後手を引くから銀をかわしました。95歩同歩98歩同香86歩

先ほどと同じ攻め筋で困りました。77金右で受けようとしたのですが、87歩成から攻め込まれて粘りも利かずに終わりました。


× 何もしなければ、例えば56銀には86歩同歩87歩

という攻め筋もあります。これで88銀狙い。もちろん先ほどの端を絡めた攻めもあります。


× 88玉はかなり危険な受け方で

7,8,9筋を全部守っているのですが、86歩同歩87歩同金79銀

79同玉は87角成、78玉は87角成同玉88金、どちらももちません。


○ 反撃筋は63銀しかないです。

63同金72角82飛63角成65桂64馬

こうなれば77歩をみて先手が指しやすいです。

後手から86歩が入るでしょう。

86同歩に63金72角86飛

がどうか。88歩では62金で困ります。63角成に88歩

ここで強く77金右89歩成68玉

88と86金78と同玉

後手玉は詰めろです。先手玉は安泰ではないですが、詰みはないです。角取り詰めろなので先手勝勢。

後手は銀を取れないとすれば61金。

これで後続がないといけないのですが、74銀成65桂75成銀87角成

成銀を引いて受けきれるかと思ったのですが、考えてみると自信なし。

であれば75成銀ではなく64成銀

で後手玉に狙いをつけたほうが良さそうです。(同時に77歩同桂同桂成同金右65角の筋を消しています。)
87角成に同金86歩76金87歩成75角

で少し指せそう。

後手が86歩同歩同飛なら

53成銀31玉43成銀

しつこく王手飛車取りねらいで崩し、42銀32成銀同玉77歩

催促して駒をもらい、反撃を狙います。


× 反撃の筋はわかりました。あとはタイミングの問題で、もう一度77金右に戻って43角63銀だと

61金74銀成65桂

桂馬に77金が当たってしまいますし、目標にできそうな角を逃がしています。


△ 15歩は

15同歩と取ってもらえるかどうか。取ってもらえても後続の手段があるわけでもなし、63銀に戻るわけですが、歩を渡すのも考えものです。
手抜いて86歩同歩87歩14歩88銀

というのも後手玉は端から遠いので甘い感じです。


△ 同様に24歩とか

あるいは35歩とか45歩とか、後手が角を手放しているので突きやすい意味もあるのですが、指し過ぎになっているかもしれません。手抜きもあります。


☆ まとめ
角換わり腰掛け銀で62金81飛の形がプロで流行しているのですが、アマチュアが見様見真似でうまくいく指し方ではないです。後手玉が薄い(のでバランスを取る必要がある)のを65歩同歩同桂66銀64歩として先手玉も薄くして難しいでしょう、という主張をする指し方は難易度が高いです。
54銀が消えると63歩とか63銀とか74桂とか、飛金の配置を崩されると角打ちの隙が生じるというのも弱点で、流行してはいますが、長い目で見て主流にはならないと感じています。

この問題ではその弱点を突く63銀同金72角というのが唯一の反撃筋でした。(唯一だという原因は手損と47銀が55にいないことにあります。)62金81飛の配置以外にも通常の52金82飛の配置でも角銀をもって71銀とか61銀とか71角とか61角とか、うまく攻めているようでも反撃の筋で難しいということがあります。

受けきれないときは攻めるしかない、のですが、同時に受けのテクニックでもあります。優勢な側が自玉の守りも考えさせられると、局面が複雑化して攻めも鈍ってきます。
攻めるは守るなりという言葉もありますね。

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