tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

逆勝手でもお茶は同じ・・・

2013-02-08 18:41:47 | 茶の湯
2月8日

事始めと 針供養の日だそうで、どちらも現代には馴染みのない日になってしまっております。

事始めと針供養について次のような記事が書いてあるのを見つけました。

2月 8日はそろそろ暖かくなってくる頃。え、まだ 2月は寒いよと思う方がほとんどだと思いますが、この 2月はこうした行事の例に漏れず、長らく日本で使われてきた旧暦の暦での 2月でしたから春分の日を含む月、今の暦で言えば 3月頃にあたります。そう考えれば暖かくなる頃と言っても不思議ではないでしょう。
春が来て暖かくなり、農作業が始まり、そして人間の一年の営みが始まるというのがこの 2月 8日の「事始め」なのです。

針供養の日
針供養は江戸時代に始まった行事だと言います。
事始めの日に旧い年に活躍してくれた古い針を神様に納め、豆腐などの軟らかい物に刺して休ませて、やがては塩をかけて土に返すのだそうです。(日刊 こよみのページ スクラップブック)より

さて、今日も昨日に続いて大炉のお稽古でした。

踏み込む足、建水を持つ手、そして、道具の置き位置までが逆で、しかも、袱紗さばきなどのお点前まで逆ですから、お稽古をするのも大変です。
数十年もお稽古をしている人でも、右手と左手がどうなっているのか解らなくなってしまって、お点前が中断しておりますから、その複雑さは分ると思います。

そんな逆勝手のお点前ですが、美味しいお茶は点られます。



饅頭ですが、土筆の焼印が付いています。
立春を過ぎると、道具もお菓子も一気に春めいてまいります。暖かな日差しいっぱい春も、もう直ぐそこまで来ております。



窓の月と梅の絵

黒地に金色の月を大きく書き込んだ窓に紅梅が咲いている絵の茶碗です。薄暗い茶室で見ると楽茶碗に見えるのか、お稽古の人達は中々使ってくれません。

京焼きの通次阿山さんの作です。


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待っていた椿を鬼の腕に・・・

2013-02-07 19:12:09 | 茶の湯
2月7日

久ぶりに風ひとつない穏やかな一日でした。

今日の暦を見てみますと、「北方領土の日」とあります。色んな日がありますが、初めて目にした記念日です。

解らないままでは悔しいので早速調べてみました。

日本政府が北方領土問題に対する国民の関心と理解をさらに深め、全国的な北方領土返還運動の一層の推進を図るために1981年に制定した。
安政元年12月21日(新暦の1855年2月7日)に日露和親条約が結ばれ、北方領土が日本の領土として認められたことに由来する。(内閣府 北方対策本部HPより)

さて、今日から今週のお稽古が始まります。



鬼の腕の花入に檀香梅と天倫寺月光

鬼の腕は沖縄が琉球時代に盛んに焼かれ、特産の泡盛を入れて運ぶための器でした。名前の珍しさと素朴な焼き色などから、多くの茶人に好まれて全国的な花入になったといわれております。

今でも、沖縄県にある泡盛の会社は、鬼の腕に入れた泡盛を製造販売しております。

私も、ここの会社から鬼の腕に入った泡盛を購入して、美味しく頂いた後に花入として使っております。

天倫寺月光もやっと咲き始めて使えるようになりましたが、蕾の数が極端に少なく寂しい限りです。
また、檀香梅は春先に万作と競うように咲き始める貴重な花です。枝を折ると雅た香りが鼻腔を揺らします。

先週と変わらずに大炉をもう一度ずつやることになりました。

これもこの時期だけのお点前ですから、覚えていただかないとならないことですが、来週から普通の炉に戻った時が心配です。


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お茶会の準備ですが・・・

2013-02-06 18:22:51 | 本棚の中から
2月6日

予報どおり朝から雪が降りました。

予定しておりました事はキャンセルして、自宅に閉じこもりの一日になりました。
閉じこもって何をしたかといえば、古い本を取り出して勉強です。



取り合わせのくふう 三田富子著

勉強といいましても、お茶の本でして、近々お茶席を担当しますのでその準備です。

茶席でのテーマは決まっておりますので、後は、道具をいかに使って、使った道具たちがお客様に、「今日はね・・・」と語りかけてくれるかが一番の問題です。

本を読んだからといって、そのままの道具組ではつまりませんし、同じような道具が有る訳ではありません。

本をヒントにゆっくりと考えて行きたいと思っております。



折おりの茶趣 佐方宗礼著

こちらの本も、月別にたくさんの会記を掲載しておりますので、参考になりますが同じには出来ません。

2冊とも、茶歴のある方達ですので、ご自分の経験を踏まえて書いておりますので、読んでいて、お茶会で道具の説明を聞いているような心地よさがあります。

特に、「取り合わせのくふう」は、茶席での道具組に到るまでの、考えや心情を大切にしておりまして、「この人の席だったら、是非に・・」と思わせてくれます。

もちろん、それは理想論かも知れません。実際私が今度担当するお茶席は、一日に何百人ものお客様が見える茶会ですし、いうところの大寄せの茶会です。

こういうお茶会でも、席の責任者、すなわち席主と呼ばれる人の考えは密やかに席中に存在して、その人の雰囲気を部屋全体でかもし出すものです。

そんな事を信じて、ただ今思案勉強中です。

これから暫く、寝ても覚めても・・・頭から離れそうにありません。


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利休にたずねよ 山本兼一著

2013-02-05 18:26:49 | 本棚の中から
2月5日

日中は冷たい北風が強く吹いておりましたが、雲の広がりと共に静かになって来ましたが、これから雪になるという予報が出ております。

明日窓を開けたら真っ白な銀世界だったりして・・・・

今日大学は試験のためお稽古はお休みでした。
みんなお茶が大好き、お稽古が大好きらしいですが、さすがに試験ではどうしようもありません。

午前中に用事をすべて済ませ、午後は大好きな読書と決めて行動開始・・・



「利休にたずねよ」山本兼一著 PHP文芸文庫

市川海老蔵によって映画化されて現在撮影中だそうで、12月ごろ公開予定。

物語は利休の切腹の2月28日から始まっている。
著者は「利休の風景」の著書の中で、自分の生い立ちを書いております。

両親が大徳寺聚光院の一室で生活しており、事あるごとに、「利休切腹の間」といわれている部屋を見ながら成長しておりましたので、「利休にたずねよ」の執筆に当たり、切腹の場面の書き出ししか考えられなかったと書いております。

物語は遡りながら展開してゆきますが、茶室のこと、点前のことなどあらゆるところで茶の湯の専門的な表現が出てきます。

お茶を勉強している人には、その場面場面が想像できますが、お茶にご縁のない方は少し理解できないかも知れません。

物語の所々に登場する、香合と遥かに思いを馳せる女性の影を取り入れながら遡ってゆきます。

さすがに一日では読みきらず、明日以降の楽しみになりました。


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2種のお菓子を頂きましたが・・

2013-02-04 18:17:31 | 日常雑感
2月4日
今日は立春です。そして、一粒万倍日でもあります。これから善いことがありますように・・・

朝から雨?直ぐに晴れて、そして曇ってまた雨が・・・忙しいほどの天候が変わる一日でした。

今日はストレッチの日でしたが、会場の都合でお休みでした。
そんな日は、中々出来ない道具の整理を兼ねながら、使っていた鬼の茶碗など、時期の道具の交換です。のんびり楽しみながら、出したり仕舞ったりと嬉しいひと時でもあります。

先週の稽古で掛けた軸が紹介しておりませんでしたので、今頃になってしまいましたが少し書いて見ます。



「梅花眠雪裡」梅花雪裡に眠る

笠重呉天雪から梅花眠雪裡へと少しずつ春を感じるように掛けております。

お稽古に見えた人達が、山越えの大雪から里に来ると、梅の木の雪が薄っすらと透けて、硬い蕾がじっと春を待っている光景を想像してくれれば嬉しいと思っておりますが、これも、中々伝わらないようで・・・



桜餅

立春を過ぎるとどこのお菓子屋さんも桜餅を作るそうで、いつもお菓子を届けてくれるお菓子屋さんが、稽古でもないのに来ましたのでどうしたか?曜日を勘違いしたかな?色々考えましたが見当も付かずにいると、風呂敷から広げたのが桜餅でした。
今年初めて作りましたので・・・と言って届けてくれました。



八重の桜

落雁でできた桜ですが、割って見ると餡子が入っておりました。

頂いたお菓子ですのでよく分りませんが、何だか聞いたことがある名前です。どこのお菓子屋さんが作っているのか知りませんが、素早いですね。
ちゃんと話は付いているのでしょうか?

そんな事を思いながら食べてしまいました。


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大炉をもう一度やると・・・

2013-02-03 17:08:58 | 茶の湯
2月3日

今日は節分。
全国各地の神社やお寺は賑やかなのでしょう。それにしても、昨日から気温が10度も下っております。とにかく、風が冷たい・・・

久しぶりの散歩です。
今月に入って初めてですが、出かけるまでに、行こうか。止めようか。と気持ちがゆら~ゆら~と二転三転・・・風が強く冷たいのが原因です。



2月の絵

結局いつもの散歩コースに出かけて、8,900歩、1時間30分でした。歩いてくれば気持ちも体も楽々とした爽快なものになっておりました。



大炉の道具

先週の稽古の大炉の続きです。
道具の置き合わせがいつもと逆という事がお分かりかと思います。茶室に踏み込むのも左足で入ります。



置き合わされた道具

阿蘭陀の水指に黒中棗そしてネコヤナギの絵の茶碗を置き合わせております。

この逆勝手のお点前を真剣に覚えると、いつものお稽古に戻った時に、右手右足左手左足を出したり、引っ込めたりと賑やかなお点前になってしまいます。

お稽古ってそうした繰り返しなんでしょうね。


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茶室も福は内鬼は外で・・

2013-02-02 18:26:19 | 茶の湯
2月2日

今日は4月上旬の暖かさだったそうで、何やら着ているものが重く感じられました。でも、このまま春という事は無そうで、明日は冷え込むそうです。

今週のお稽古が終りました。ホットしております。

明日が節分という事で、毎年の事ですが今年も鬼の茶碗にお出ましいただきました。



うぐいす餅

お茶を頂く前ですから、やっぱりお菓子を先に・・・・

今日のお菓子はうぐいす餅で、何となく春めいたお菓子でした。

表面にみどり色をしたきな粉でまぶし、柔らかさを保持しております。柔らかな餅を切って口に入れて噛んでも甘さがありませんが、噛んでいるうちにつぶ餡のほんのりとした甘さが口中に広がってきました。噛めば噛むほどに美味しくなってきます。

ゆっくり甘さを味わっていると、丁度の頃合いにお茶が出されます。



鬼の絵茶碗

毎年この時期になると出てくる茶碗です。
1年の内、今週の1回だけ使われる茶碗ですが、ユーモア溢れる絵柄だけに手にした人は一様にニッコリいたします。



茶碗の中に「福」が書いてありまして、外の側の鬼の絵は豆をぶつけられて逃げ出した絵になっておりますので、飲みきって中を見てまたニッコリです。

お稽古も楽しく・・・なんて思っておりますが、どなたも真剣です。特に今週は大炉で逆勝手ですから・・・・

1週間に一度、最高の緊張を自分に課してお稽古を続けている皆さんに敬意を表して1週間が終わりました。


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大炉のお点前は逆・・・

2013-02-01 17:30:24 | 茶の湯
2月1日(如月)

2月になりました。
厳寒といわれ最も寒い時期になりました。といっても、もう直ぐに節分そして立春です。春の足音が聞こえてきますか・・・。



待合の軸は鬼

大津絵の鬼の念仏です。
三井寺に行った時に買い求めて表装した物です。

茶室では、この時期ならの大炉のお稽古です。

お客様に少しでも暖かくなっていただくための工夫で、普通の炉より4寸ばかり大きくなっております。それに合わせて釜も大振りで口の広いものを使用いたします。



大炉

広口の釜の蓋を取るとワット立ち昇る湯気を見ているだけで暖かくなったような気になります。

このお点前は、普通のお点前とは逆になりますので、慣れた人でも戸惑ってしまいますが、この時期だけできるお点前ですので経験しておいて損はありません。

それでも、あまりしっかり覚えると、次の稽古のとき逆の手がチョコと出たりしますので、次の稽古も面白い・・・



織部の耳付にハシバミと初嵐

ハシバミは得がたい花といえる種類ですが、今が丁度使いころでこれ以上大きくなるとチョト情けない姿になってしまいます。

地味な花ですが今が見ごろといったところです。




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