大旅館が建ち並ぶ芦原温泉の中で、この旅館は小規模な部類です。今回、ここを選んだのは、芦原の中で数件しかない掛け流しの旅館だからです。歓楽的なこの温泉街では貴重な存在。
さっそく浴室に向かってみると、看板どおりの上質なお湯が掛け流されている。臭いはないがやや塩辛い。そして若干の湯の花が見られます。
源泉の温度が高いため、この旅館では熱交換器を使って加水せずに温度を下げているようなのだが、それでも熱い。露天は比較的温度が低いので多少は入りやすいが、短時間の入浴でものぼせてしまいます。
体の温まるナトリウム泉なので、夏には辛いが、冬の、特に雪の時期には風情があって最高かも。入浴時はしっとりしているが、お湯から上がってからはかなりベタつく。味覚以上に塩分が強いようです。
飲泉も可能で、専用の蹲もある。味はちょうど関西の「お澄まし」程度。美味しいと感じる飲泉は珍しいなぁ…
料理は値段なりの質で、過不足はない。季節はずれのカニは旨いとはいえないが、三国漁港で揚がったカレイは身が厚くて実に旨い。
牛肉の味噌焼きのほか、天ぷらがサクサクで身もしっかりと旨みが凝縮されている。ただ、栄養的にバランスがよくないなぁ。もう少し野菜がほしいところですね。
夜の芦原の街をぶらぶらしてみました。ここは歓楽的な温泉だと聞いていたが、町は意外に静か。ネオン煌くお店は見当たらない。享楽は巨大旅館の中だけのことなのでしょうか…
- 泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 34~78度
- 場所:えちぜん鉄道・あわら湯のまち駅
- 訪問日:2007年6月4日
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