花にまつわる幾つもの話

子供時代の花にまつわる思い出や、他さまざまな興味のあることについて書いていきたいと思ってます。

天然石標本~紫水晶~

2010年06月24日 | 天然石標本
天然石標本第二弾です。
今回は以前ブログにも書きました、初めて購入した天然石―紫水晶(アメシスト)です。
根元部分の母岩が、いかにも洞窟から伐り取ってきたという感じでしょう?
一部欠けている部分は、購入後、つい物珍しくいじくりまわしているうちに
うっかり破損してしまった部分です(苦笑)。
この出来事以来、天然石の取り扱いには気をつけるようになりました。



上から見た画像です。
紫の色は先端の方ほど濃く、根元にいくと透明になっています。
根元部分にはレインボー(クラック=ひびによるプリズム効果で虹色に見える)が
現われています。



立たせた画像です。



まだまだ撮影に不慣れで、画像が暗くてすみません。
前回と今回の天然石標本は全て携帯で撮りました。
今後はデジカメを使って、もう少し撮影技術を磨きたいと思います。
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第二十八章 夏椿(なつつばき)

2010年06月17日 | 花エッセイ
 椿といえば私の中ではずっと冬の花の代名詞だった。

実際、子供の頃住んでいたアパートの庭には、

ピンクや紅白絞り柄の椿があちらこちらに咲いていて、とても馴染み深い花だったのである。

私にこの花の名前を教えてくれたのは、以前勤めていた法律事務所の同僚だった。

 生け花の師範免状を持っていた彼女からは、

様々な花について、あるいは珍しい花の生け方について教えてもらった。

 その中の一つがこの夏椿だった。

沙羅樹(さらのき)との別名もあるらしく、

沙羅樹といえば、平家物語の有名な冒頭が想起されるが、

生憎と釈迦入滅を哀しむように枯れたという沙羅双樹(=沙羅樹)は、

実際にはインド原産の植物で、この夏椿とは別物だという。

 同僚の女性は毎年、夏椿の季節になると、友人と連れ立って神代植物公園まで足を運んでいた。

 その話を聞いて以来、私はすっかり夏椿に夢中になった。

 本物の夏椿を見たいと切望したけれど、なかなか植物公園に行く機会はなく、

その後、法律事務所をやめたこともあり、いつしか忘れ去っていた。

 それから数年経ったある初夏の日、あれほど熱望していた夏椿と巡り逢うこととなった。

 新しく勤めた職場近くの並木道が、偶然にも夏椿だったのである。

 すらりと細く伸びた新緑の枝先に、埋もれるがごとくポツポツと咲く可憐な白い花。

 どこか藪椿をも髣髴とさせる形で、五弁の花びらとくっきりとした黄色い花芯は、

なるほど清楚な茶花を好んだ彼女が愛するにふさわしい品の良さを漂わせていた。

 また、実際の藪椿とは異なり、花びらの縁部分にフリルがあるのも可愛らしい。

 こんな風に花との縁は不思議なもので、こちらがその存在を忘れてしまった頃、

まるで懐かしい友人の訪れのように、不意に姿を現わすことがある。



※ 茶花とは茶席に生ける花の総称。質素で清楚な季節感のある花を尊ぶ。
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天然石標本~フランスの薔薇~

2010年06月09日 | 天然石標本
前回のアメシスト繋がりということで
ここでは『Rose do France』と呼ばれる素敵な名前のついた
ライラック色のアメシストをご紹介します。


アメシストは和名である『紫水晶』が示すとおり
濃い紫色が主流。
水晶に含まれる酸化鉄の濃度によって
より鮮やかな紫になると言われています。


そんな本来のイメージとは異なり
ライラック色のアメシストは
まるで雨上がりの水滴に濡れた紫陽花のように
ほのかに紫がかったとても綺麗な石です。


この石の存在を知ったのはつい最近のこと
宝飾品として研磨されたものなら見かけたことがありましたが
先週から今週にかけて開催された東京国際ミネラルフェア
通称『新宿ショー』と呼ばれるミネラルマーケットで
ようやく原石と巡り逢えました。


しかも今回、生まれて始めて業者の方とかちあうという
今までにない経験のおまけつき。
目の肥えたプロの隣りで
それでもどうにかクラック(内部亀裂)の少ない
透明度の高いものを選ぶことができました。


ちなみに『Rose do France』とは
いわゆるフォールスネームのことです。
ここ数年、欧米では宝石として人気が高いらしく
この業者の女性も、研磨して宝飾品にするのかもしれませんね。


パワーストーン業界でも
『ローズ・クォーツ』と並び
愛の石としてじわじわ人気が出ているとか。
(ネットで調べましたら、玉の輿の石という説も)

※ フォールスネームとは、宝石業界において
  より価値を持たせるために名付けられた名前のことで
  誤称という意味があります


画 像
『Rose do France Amethyst』
 Capelinha,Minas Gerais,BRASIL産






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