花にまつわる幾つもの話

子供時代の花にまつわる思い出や、他さまざまな興味のあることについて書いていきたいと思ってます。

天然石標本~ラピスラズリ~

2010年11月30日 | 天然石標本
長い間のお休みすみませんでした。
ようやく風邪の症状も落ち着きました。
(仕事の方もどうにか・苦笑)

今週からまた改めて定期的に
ブログ更新をしていきますので
よろしくお願いいたします。

早速ですが、復帰第一弾は
以前にもお知らせしました
母岩付きラピスラズリです。


ラピスラズリはジブリアニメ「耳をすませば」の
主人公が書く童話にも登場したりと
近年では天然石の中でも
水晶に継ぐ知名度の高い石ではないでしょうか。
実際、私が水晶の次に出逢ったのもこのラピスラズリ
しかも最初に手にしたのは
奇しくも丸玉のイヤリングでした。


今回ご紹介するのは
今年10月に新宿で開催されたジェムアート展で
購入したアフガニスタン産のラピスラズリです。
(同じ店でゲットしたのが前回ブログでも
ご紹介した空の回廊のようなアクアマリン)


和名は『瑠璃石』(あるいは『青金石』とも)
青金石(=ラズライト、ラピスラズリの主成分は
このラズライトなので、ラピスラズリの和名を
青金石と呼ぶ場合がある)、
方ソーダ石(=ソーダライト)、
藍方石(=アウイン、またはアウイナイト)、
黝方石:ゆうほうせき(=ノーゼライト)の集合体の半貴石で
天然石関連の書籍説明によると


「かつてサファイアはラピス・ラズリを指していた
(ギリシアではこの石を『サッペイロス』、
ローマでは『サッピールス』と呼んだ)。
当時の産地はアフガニスタン・バダクシャン。
後に船を使い地中海を渡ったので、
はるばる海を越えてきた青い宝石という意味で
『ウルトラマリン・ブルー』の名が生まれた。
『群青』という岩絵の具としても有名。
また、中世紀までは『扁青石(へんせいせき)』と呼ばれた。
ラピス・ラズリは民族を越えた創作語で、
ラピスは石を意味するラテン語、ラズリは青い色を意味する。
アラビア語のアル・ラズワルトが語源。
ちなみに青金石(=ラズライト)と藍方石(=アウイナイト)が多いと
美しく深みのあるラピスになる。」

とのことです。


『Lapis lazuli』
 Afghanistan産





白色の大理石(=母岩)の中央にかなり大きめの
塊りがあります。
所々にキラキラと輝く金色は
黄鉄鉱(=パイライト)です。
深い群青色の空に金色に輝く数多の星々
このイメージこそが、ラピスラズリをして
夜空のような石といわしめる由縁ともなっています。
アフガニスタン産のこの石は
さしずめアラビア砂漠の夜天でしょうか。








斜め上と斜め下から撮影した画像です。
光の加減で透きとおった青が一層美しいです。





反対側から見た画像です。
こちらはパイライトがないので
若干寂しい印象でしょうか。





ラピスラズリのみの標本です。
こちらはミネラルマーケットではなく
天然石を扱う店頭で購入しました。
群青色の石の上に綺麗に
パイライトが散りばめられています。


他詳細については天然石の関連書籍か
ネットなどをご参考いただければ。


次回更新は明日
ラブラドライトをご紹介したいと思います。


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先週に引き続き

2010年11月24日 | 日記
昨日は更新を果たせず申し訳ありませんでした。
先週からの風邪が思いのほか治りが悪く…。
体調が快復するまで、
もう一週間ブログをお休みさせていただきます。
わざわざお越しいただいた方には大変心苦しい限りです。

来週は更新回数を増やすつもりでおりますので
またぜひとも足をお運びいただければ幸いです。


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二週連続のお休み

2010年11月16日 | 日記
先週に引き続き、今週も風邪のためもう一週間
ブログ更新をお休みします。
私の周囲を含め、風邪ひきさんが多いですね(苦笑)。

楽しみにしていただいた方には
本当に申し訳ない限りです。
というわけでラピスラズリのご紹介は
次週火曜日になります。


気がつけばブログを開始して
8ヶ月が経ちました。
当初の目的だった花エッセイの方も
今後はもう少しがんばりたいのですが…。


それでは来週また足をお運びいただけますよう
よろしくお願いいたします。


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天然石標本~アクアマリン~(追記有り)

2010年11月04日 | 天然石標本
今週二つ目の天然石は、以前ブログでもご紹介しました
アクアマリン――藍柱石(または藍玉とも)です。
詳細については『溶解アクアマリン』の回を
ご参照下さい。


入手したのは10月に開催された
ジェムアート展にて。
従来のミネラルフェアあるいはミネラルショーと違い
加工品や宝飾品が多い展示即売会なんですが
たまに思いがけない掘り出し物に遭遇したりします。
(クリソベリルの輪座双晶の半欠片など)
今回手に入れたアクアマリンはまさにそんな感じの一品。


まるで空にかかる雲の回廊のような
とても色鮮やかな美しいアクアマリンです。
あまりに綺麗だったので
一つに決められず
つい三個も購入してしまったほど。
アラブ系の方のお店だったのですが
(通訳の方がおらず・汗)
どうにか産出地はパキスタンであることが
判りました。


『Aquamarine』
  




大型の結晶になりやすく
インクルージョンが少ないのが特徴のアクアマリンにしては
サイズも小さく、多少不恰好ですが
アクアマリン特有の六角柱の形状がある程度は見て取れます。
色も名前の由来ともなっている淡い水色ではなく
快晴の空のような濃いスカイブルー。
アクアマリンとしては少し変わったタイプでしょうか?


後日、濃い青色をしたアクアマリンを
かつて質の高い原石が産出した
ブラジルのサンタマリア鉱山(現在は枯渇したそうです)
にちなみに“サンタマリア・アクアマリン”と
呼ぶ話を耳にしました。
パキスタン産のアクアマリンの色合いが
それにあてはまるかどうかはわかりませんが
独特の深い青という意味でなら
近いものがあるのかもしれませんね。





ズームアップした画像です。
途中の白っぽいインクルージョンが
真っ青な空に浮かぶ白い雲を想起させます。






同じアクアマリンでもこちらは
アンゴラ産のタンブル(=樽磨き)。
産出地が珍しくてつい購入してしまいました。
こちらの色合いは本来の水色に近いかな?
 




購入した店先の展示画像です。
(店の方に携帯での撮影許可を得ました)
タンブルの場合は、大抵こんな感じで
売られています。


来週は仕事の都合で
ブログ更新は一週間お休みします。
次回は再来週の火曜日
パキスタン産のアクアマリンと
同じ店で購入した母岩付きラピスラズリを
ご紹介したいと思います。


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天然石標本~スターマイカ~

2010年11月02日 | 天然石標本
今週ご紹介する天然石は
星の形をした白雲母――その名も『スターマイカ』です。
これまでにも数々の不思議な形状をした天然石を
ご紹介してきましたが
このスターマイカは色、形、輝きともに
まさに三拍子そろった石。


購入したのは数年前の池袋のミネラルショーにて
一目惚れして購入を決めました。
値段は思ったよりも安かったように記憶しています。
一般的にスターマイカの産出地はブラジル産が
多いようなので、恐らくこれもそうかと。


『Starmica』





幾つもの切片が寄り集まった
黄色味がかった部分がスターマイカです。
雲母(=マイカ)は薄くはがれやすいのが特徴で
『千枚はがし』との異名を持つほど
なので取り扱いには注意が必要です。
(うっかり破損するとかなり哀しいことに・苦笑)





ズームアップして撮影してみました。
星の結晶部分がわかるでしょうか?
この石を眺めていると『きらきら星』の歌を思い出します。





裏側から見た画像です。
一緒にくっついている透明な石は
恐らくカルサイト(=方解石)かと。


ちなみに白雲母の正式な英(仏)名は
『Muscovite(マスコバイト)』と言います。
『Mica(マイカ)』とは『雲母』の総称なんですね。
(白雲母の他に、金雲母や黒雲母などがあります)
また、雲母には古くから『きらら』の和名もあり
こちらもなかなか綺麗。
鉱物博士でもあった宮沢賢治の小説には
様々な雲母が登場します。


数年前の池袋のミネラルショーにて
もみの木に天然石を飾ったクリスマスツリーが
登場したことがありました。
オーナメントとして選ばれたのが水晶だったせいか
期待していたよりかなり地味な印象を受けました。
もしスターマイカを飾っていたら
キラキラと輝く金色のクリスマスツリーに
なっていたかもしれませんね。


それでは次回更新は木曜日になります。
次回は空の回廊のようなアクアマリンです。
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