今週二回目にご紹介する『花』にまつわる天然石は
アイオライト――菫青石(きんせいせき)です。
和名に大好きな菫(スミレ)と青の文字が
入っているのは勿論のこと
私にとってはラッキーストーン
とも言うべき特別な石。
天然石検定1級試験に無事合格できたのも
この石のおかげといっても過言ではないかも(笑)。
このアイオライト
正式な鉱物学名を『コーディエライト』といいます。
フランスの地質学者コルディエの名前から
この名がつけられました。
そしてもう一つの別名は
二つの色をもつ石という意味の『ダイクロアイト』。
ちなみに一般的に普及している『アイオライト』の名前の由来は
ギリシャ語でスミレ色を意味する「ion」と
石を意味する「lithos」からの造語からきているようです。
実際のアイオライトはというと
三つの色(紫がかった青色、淡い青色、灰色がかった黄色)の
特徴が見える多色性(=眺める方向によって
鉱物の結晶の色が変化する性質)の強い石です。
その色合いは花芯部分の黄色から、群青色を経て、
紫へと変わっていく、まさにニオイスミレそのままのイメージ。
『iolite』(または『cordierite』)
Karur Tamil Nadu,India産
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/a5/f4a9e9892a345fa0ba3cdff5fc1415fa.jpg)
タンブル(=樽磨き)ほどではないですが
多少表面が研磨されています。
特に真ん中にある少し細長い石が
最も綺麗な夜空の色をしています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/0f/fb41c3dd03a1204af82f0c2ead399b55.jpg)
拡大してみました。
『ウォーター・サファイア』
(こちらもなかなか素敵な名前です)
というフォールスネームがあるのも
あながちわからなくも。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/2e/76e2b668a87a032d854904f69947da65.jpg)
左右の幾つかの石にうっすらと
黄色味帯びた部分があります。
光に透かすとさらに黄色がはっきりします。
アイオライトには他に
『桜石』(=別名、菅公石とも。日本水石界三大花紋石の一つ)
と呼ばれる結晶構造の異なる
薄紅色の桜の花びらの形をしたものがあります。
こちらは見た目からして桜そのもの。
同じ天然石でありながら
菫と桜、二つもの花の名前を持つなんて
とても贅沢な石ですよね。
この『桜石』実は俗名で
アイオライトがホルンフェルス(=変成岩の一種)の中で
風化して誕生したのだそうです。
また、別名の菅公石ですが
この石が菅原道真ゆかりの神社と言われている
桜天神で採れるからだとか。
昔は厄除けとして、参拝者に配られていたらしいですね。
(現在は採掘量が制限されていると聞いています)
私もこの桜石を手に入れるまでには
数年かかりました。
一度、池袋のミネラルショーで見かけ
(その際は入手しそこないました)
その後、ようやく新宿のミネラルショーにて
京都の老舗の石屋さんで見つけた時は
ものすごく興奮しました。
(桜石については後日、改めて画像をアップしたいと思います)
幾つもの名前を持ち
不思議な色合いや形態を持つアイオライト
私にとって蛍石がコレクター意欲をそそる石だとすれば
アイオライトはさしずめ
縁(えにし)の深い石というところでしょうか。
きっと一人一人にその人にぴったりと寄り添う石が
あるのかもしれませんね。
それでは次回更新は来週火曜日になります。
(次回もまた花にまつわる天然石の続きです)
※ フォールスネームとは、宝石業界において
より価値を持たせるために名付けられた名前のことで
誤称という意味があります。
アイオライト――菫青石(きんせいせき)です。
和名に大好きな菫(スミレ)と青の文字が
入っているのは勿論のこと
私にとってはラッキーストーン
とも言うべき特別な石。
天然石検定1級試験に無事合格できたのも
この石のおかげといっても過言ではないかも(笑)。
このアイオライト
正式な鉱物学名を『コーディエライト』といいます。
フランスの地質学者コルディエの名前から
この名がつけられました。
そしてもう一つの別名は
二つの色をもつ石という意味の『ダイクロアイト』。
ちなみに一般的に普及している『アイオライト』の名前の由来は
ギリシャ語でスミレ色を意味する「ion」と
石を意味する「lithos」からの造語からきているようです。
実際のアイオライトはというと
三つの色(紫がかった青色、淡い青色、灰色がかった黄色)の
特徴が見える多色性(=眺める方向によって
鉱物の結晶の色が変化する性質)の強い石です。
その色合いは花芯部分の黄色から、群青色を経て、
紫へと変わっていく、まさにニオイスミレそのままのイメージ。
『iolite』(または『cordierite』)
Karur Tamil Nadu,India産
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/a5/f4a9e9892a345fa0ba3cdff5fc1415fa.jpg)
タンブル(=樽磨き)ほどではないですが
多少表面が研磨されています。
特に真ん中にある少し細長い石が
最も綺麗な夜空の色をしています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/0f/fb41c3dd03a1204af82f0c2ead399b55.jpg)
拡大してみました。
『ウォーター・サファイア』
(こちらもなかなか素敵な名前です)
というフォールスネームがあるのも
あながちわからなくも。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/2e/76e2b668a87a032d854904f69947da65.jpg)
左右の幾つかの石にうっすらと
黄色味帯びた部分があります。
光に透かすとさらに黄色がはっきりします。
アイオライトには他に
『桜石』(=別名、菅公石とも。日本水石界三大花紋石の一つ)
と呼ばれる結晶構造の異なる
薄紅色の桜の花びらの形をしたものがあります。
こちらは見た目からして桜そのもの。
同じ天然石でありながら
菫と桜、二つもの花の名前を持つなんて
とても贅沢な石ですよね。
この『桜石』実は俗名で
アイオライトがホルンフェルス(=変成岩の一種)の中で
風化して誕生したのだそうです。
また、別名の菅公石ですが
この石が菅原道真ゆかりの神社と言われている
桜天神で採れるからだとか。
昔は厄除けとして、参拝者に配られていたらしいですね。
(現在は採掘量が制限されていると聞いています)
私もこの桜石を手に入れるまでには
数年かかりました。
一度、池袋のミネラルショーで見かけ
(その際は入手しそこないました)
その後、ようやく新宿のミネラルショーにて
京都の老舗の石屋さんで見つけた時は
ものすごく興奮しました。
(桜石については後日、改めて画像をアップしたいと思います)
幾つもの名前を持ち
不思議な色合いや形態を持つアイオライト
私にとって蛍石がコレクター意欲をそそる石だとすれば
アイオライトはさしずめ
縁(えにし)の深い石というところでしょうか。
きっと一人一人にその人にぴったりと寄り添う石が
あるのかもしれませんね。
それでは次回更新は来週火曜日になります。
(次回もまた花にまつわる天然石の続きです)
※ フォールスネームとは、宝石業界において
より価値を持たせるために名付けられた名前のことで
誤称という意味があります。