kiss me or kill me 届かなくても愛してる

一日一本エロチック作品を見ていく企画
本日の一本は中古屋さんで円盤とジャケットの紙だけが袋に入って300円という
ワゴンより非道い段ボールに入っていた
友松直之脚本・監督で内田春菊さんプロデュースでAV女優さんからVシネマに転身された
亜紗美姐さんのVシネ初デビュー作品

ってことでまだ姐さんでもないし、武闘派じゃないなんともお若き亜紗美さんですがな
エロチック作品って言っていいのかな
ジャケットのどこにもR指定されてないんですが亜紗美(姐)さんのファックシーンと
自撮りヌードシーンとか豊富にあるんですけども
ある意味姐さんになる前の初々しい亜紗美さんの裸を楽しむ映画になってますが

そして友松監督ですが、こちらもエロ度と言うか、なんか盛り上がりもないしで
友松監督特有の毒気が無いのがちょい私には不満でしたが
その代わりと言ってはなんなんですが
劇中バンダナ頭に巻いて迷彩服のAV映画監督として山本竜二が出てくるんですが、これは間違いなく友松監督がモデルですか
そんないたずらもあるんですけども

お話としては写真家になるのが夢である亜紗美演じる主人公のユリが
セックスの最中の相手の写真を撮りまくる
普通ならそういうのってアクメに歪む女を男が撮るってのはわかるんですが
女の子にそれを当て嵌める逆転のアイデアはナイスです

そんなユリに嵌まっていく幸せな家庭をもっていたイベント会社の社長大畑が
身も心も彼女に持って行かれるってな話は普通にあるお話ですが
これに大畑の会社の社員の貴山侑哉が偶然見つけた盗撮AVにユリの元カレが盗撮したAVを見つけて
社員の貴山侑哉に嵌められて会社は傾くは、家庭は崩壊するはで、
散々な目に合って、残されたユリにすがりつこうとするものの・・・
そんな大畑をあっさりと捨てて、彼の元から去って行ったユリが
自分とセックスしている最中の男達を撮った写真集を出して、
有名人になっってしまう

こういう男に左右されない芯の強い女ってやっぱ亜紗美姐さんの専売だったですねぇ
友松監督ってちゃんと女優さんの本質を見せるのがうまいねぇ

2005年製作、日本映画、TMC作品
内田春菊プロデュース、友松直之脚本・監督作品
出演：前田耕陽、亜紗美、貴山侑哉、入江麻友子、加瀬尊朗、デビット伊東、若瀬千夏、畠山寛、柘植亮二、武田勝義、山本竜二

斬り込み

今月のチャンネルNECOでは”激震！強面列島70's”っていう企画で
渡哲也の「やくざの横顔」「昭和やくざ系図　長崎の顔」「新宿アウトロー　ぶっ飛ばせ」そして「斬り込み」を特集上映しており
そんな中で先月東映チャンネルで竹内力主演の東映Vシネマ「平成残侠伝」シリーズのOAが始まり
その第一回作品としてこの日活作品の「斬り込み」を澤田幸弘監督ご自身が「平成残侠伝 ぶった斬れ！」をセルフリメイクされていて
リメイクを先に見てから

オリジナル作品を見ると言うテレコ状態になっているのも事実でして
そのときに私自身はオリジナルを見てないのでなんと竹内力さんが渡哲也さんの役だと思い込んでいたので
"清水宏次朗の役柄って無くても成立してる作品とも思えるんですが"って書いてるんですが
その清水宏次朗の役をオリジナルで演じていたのは渡哲也さんだったんですねぇ

確かにオリジナルでも渡哲也の役を削ってしまった方が、若者の群像劇映画としても成立はしてるんですね

ってことでリメイクの竹内力さんの役はオリジナルでは郷鍈治さんだった訳ね
舎弟の若者を抱え、大組織に飲み込まれ日和ってしまった親との間で苦慮する役所だったのね
舎弟には岡崎二朗や藤竜也に藤健次と沖雅也

1970年当時の日活は屋台骨が崩れており
この顔ぶれでお客は呼べないとスケジュールの調製のつかない渡哲也をひっぱってきての
苦慮のキャスティングだった訳で
スター渡哲也の起用は会社の厳命だった訳で永原秀一と新人監督澤田幸弘にとってはこうするしかなかったんでしょうね
併映作品も高橋英樹さんだし・・・

おそらく郷鍈治の役所に使いたかったんでしょうねぇ
でもそんなことには関係なく郷鍈治が実にないなぁ、奥さん役の扇ひろ子も実に美しいし
藤竜也も岡崎二郎も十分に期待に応える演技をしている

1970年製作、日本映画、日活作品
澤田幸弘監督作品
出演：渡哲也、郷鍈治、岡崎二朗、藤竜也、沖雅也、藤健次、中村竹弥、杉良太郎、青木義郎、曽根晴美、扇ひろ子、小堀明男