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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

ビニールハウス

2024-09-02 05:05:46 | 韓国映画
今月というか8月のレンタル作品の消化も今日、明日で終わり、4日から新作がリリースされます。
おかげでなんとか8月分もあと二本書いたら終わるちゅう事で今日の作品は8月25日にライツキューブからリリースされたこの韓国映画
惹句の“半地下はまだマシ”ってのに本当に文字通り惹かれてレンタルしたんですは
いやなんというかそこは韓国映画完膚なきまでに不幸をまさに絵に描いたような救いのないというか救われないドン底に観客を墜としいれてくれた作品でした。
まさに韓国映画ここにありちゅうような映画でして
また違った意味で韓国映画らしい映画を見せてもらいました。
 
なんと監督脚本のイ・ソルヒさんって女性監督さんやったのね
韓国人のお名前って男女はっきりと日本人には音やカタカナ文字で見てたり聞いたりしても性別の区別がつきませんからねえ
っていうかこの作品の持っている圧倒的な内容の暗さに翻弄されてたのとヒロインのキム・ソヒョンの演技に圧倒されて、監督が男か女かなって見てるこっちの頭から完全欠如されて100分間モニターに釘付けにされていたくらい力強い作品でした。
私自身はこの陰鬱ともいえる圧に耐性はあるものの、このたたみかけてくる後半のヒロインの思い描いてた世界観とは真っ向から対立する負の連鎖のミステリアスの漸層のおもしろさたるやまさしくこれが韓国映画を私が好きになったと言ってもいいほどのリズミカルな不幸の連鎖が本来現実世界では味わえない映画のみの持つ面白さなんだよね
 
まだもう1日あるけど8月レンタルの掉尾を飾る作品にふさわしい作品であることは間違い無いだろうねぇ
つもり重ねて起きる予想もしない不幸の数々は当のヒロインには全く知る良しもなく彼女は良かれって、これで幸せになれるって、いう思いでの行動であるのだけども実は彼女にとってはどん底もどん底に突き落としていく行為でもあったわけで
このパラドックスを思いつきホンに仕立てた監督さんの才能も素晴らしいし
きちんと現代社会に生きる我々人間が今直面してる貧困・分断・孤独・老老介護そして認知症と言ったすべての問題にまでこの映画自体が斬り込んでもきてるとこがすごいのよね
 
日本じゃ半地下の住民もビニールハウスの住民もいないけど、どうも韓国では住居としてビニールハウスに居住してる人もいるんですね
どうも農家の栽培用のビニールハウスとはまた別のようですね
いやはや見終わるとズーンってくる作品なんだけど映画としてはよくできてる作品だった。
 
2022年製作、韓国映画(日本公開作品)
イ・ソルヒ脚本・脚本・監督作品
出演:キム・ソヒョン、ヤン・ジェソン、シン・ヨンスク、ウォン・ミウォン、アン・ソヨ

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