「勉強するとキモくなる」。最近、よく反芻する言葉。|「勉強するとキモくなる、なんだそれはということを言うようになる。それは真理だ。真に勉強するならば。世間は、人に必要以上に勉強してほしいとは思っていない。」(千葉雅也氏)|含蓄があり、噛めば噛むほど想像が広がる。|千葉氏のいう「勉強」は「趣味」に置き換えても構わないのではないか。「何十年もなにかに没頭しているひと」は基本的にキモく見える。「何十年もYMOを聴き続けてる人」「長年、フラフープを回し続けている人」「半世紀、ガンプラを作り続けている人」…は、そうでない人からしたらDeepすぎて、キモい。|要は、自分が知らないことをたくさん知っている人、またはひとつのことを超人的に長期間継続している人に、ひとは感心する以上に、キモさを覚える。なぜなら、マネしようにもマネできないだけでなく、そのひとがそのことについて語ると話がやたらと細かくなり、聞いている方は尋常ではない拘りに着いていけず、しだいに拒否反応を起こし、しまいにはうんざりしてしまうから。|なにかのプロフェッショナルであるということは、つまり、どんどん他人の理解からかけ離れ、孤独でキモくなること。でも、内面からキモさが滲み出ていなければ、プロではないとも言える。因みに、駆け出しのプロは、体裁を気にしていて、ツルンとしていてキモくない。|そして、キモさは、そこに価値を見出せる一部の人々の間で、尊敬の的にもなる。ただし、それはあくまで結果であって目的にあらず。「尊敬されること」を動機や目的とするなんて、薄っぺらく、キモくない。|どんな分野でも業師や達人になるためには修業が不可欠。||BGB:『ツイッター哲学:別のしかたで』(千葉雅也著、河出文庫、 2020年)→新たなツイートが追加されているのが嬉しい。相変わらず、深くてキモいのが判る。そうだ!と膝を打つツイートもあれば、理解できない箇所もある。勉強不足で、哲学的キモさには欠けている。
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