眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

2009-04-15 | 
森の深緑の中
 僕は君を想い
  魔女が導く道筋を歩く
   昔 ヘンゼルとグレーテルが歩いた道だ
    静かにひんやりとした透明な空気
     森の秘密を知っている

   ただ漫然と歩くことも大事さ
    ランプの灯りを頼りに
     歩き続けた
   世界樹ユグドラシルを探すんだ
  生命の樹に宿る魂たちの遍歴
 僕らが生まれ変わる明日は
君に出会えるのだろうね
 百年前と同じように
  僕らは古びた城の城壁ごしに世界を俯瞰した
   君がカードを切り
    暖炉の前で僕はブランデーを舐めていた冬の夜
     誰も尋ねてこなかったのさ

     子猫が鳴いている

     深い霧の中
    想像が無我の領域に一歩足を踏み入れた
   木の枝で魔法をなぞる
  アレイスター・クローリーに心酔し
 オジー・オズボーンが歌を唱える
ランディー・ローズのギターソロは
まるで痒い処まで手が届くよう
 完璧だ
  二十世紀最後の大魔法使いを崇める

     
     子猫が皿のミルクを舐めた

      忘れてはいけないことがある
       森の不思議
        街の喧騒
         ひねくれた暮らしでも
          僕らは音を紡ぎだす
           交通量がやけに多いこの街で
            消え入りそうな僕のアルペジオと
             君のささやくかすれた歌声
              

         ボクタチハ 歌い続ける べきだったんだ

       空

      垂れ込める無意識の暗示
     意識される
    アイデンティティーの喪失は街の暮らし
   存在を証明できない暮らしなんて
  君は吐き捨て
 子猫とじゃれつく

想い出す
 排水溝の溝と壁の落書きに刻印された印
  黒い子猫が微笑み
   街路樹の間をすり抜けて
    森への路を案内してくれるのさ

     誰がこの存在を証明出来得るのか?

      ごらん
       暖かな日差しが雲をつき抜け
        奇跡の様に世界に舞い降りる

       忘れちゃいけない

       たとえ抹消された記憶でも

        森の深緑




        

コメント
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