「ツアー・オブ・ジャパン第1ステージ堺&堺国際クリテリウム 若手の小橋、横山が健闘」
国内最大のステージレース、ツアー・オブ・ジャパンが5月29日開幕。今年は史上初めて移動日なしの8日間連続で行われ、ヨーロッパのステージレースを思わせる厳しい戦
いが予想される。
海外からも多くのプロチームが参戦する格式の高いレースで、日本人最多ツール・ド・フランス5回出場でこれが大腿骨骨折からの復帰戦となる新城幸也(ランプレ・メリダ
)ら、注目選手も多数出場。若手中心のシマノレーシングは直前合宿でコンディションを上げており、ステージ優勝とUCIポイント獲得を目標に長丁場の戦いに挑む。
初日はシマノレーシングのおひざ元、大阪府堺市の大仙公園周回コースで堺クリテリウムと第1ステージ・個人タイムトライアル。昨年を5000人上回る7万6000人の観客が見
守る中、熱戦の火ぶたが切って落とされた。
『堺国際クリテリウム』小橋勇利が日本人最高の6位
出場選手:入部正太朗・木村圭佑・秋丸湧哉・湊諒・小橋勇利・横山航太
・5/29(日)
27㎞/大仙公園周回コース
10:50 START
(2.7㎞x10Laps)
堺国際クリテリウムは、ツアー・オブ・ジャパンの総合成績には含まれない前座レースだが、全出場選手が参戦し、迫力あるゴールスプリント争いが見もの。朝から真夏を思わせる強い日差しが照り付ける中、大仙公園周回コースを10周する27㎞の戦いが幕を開けた。
序盤はアタック合戦が繰り広げられ、4周目に入ったところで6人の逃げが決まる。メンバーはエイドリアン・ヘギヴァリ(ユナイテッドヘルスケア)、ウェズリー・サルツバーガー(キナンサイクリングチーム)、キャメロン・バイリー、ベンジャミン・ヒル(ともにアタック・チームガスト) 大久保陣、小野寺玲(ともに宇都宮ブリッツェン)の6人で、最大17秒のリードを築く。
この逃げからヒルが脱落し、先頭は5人に。メイン集団はイタリアの強豪チーム、ランプレ・メリダがコントロールし、次第に間合いをつめてくる。残り2周で逃げの5人は吸収され、集団はひとつに。ランプレ・メリダ、NIPPO・ヴィーニファンティーニらゴールスプリントを狙うチームが集団の前を固める。
残り1周、シマノレーシングの横山航太、木村圭佑が集団先頭に立ち、地元の大歓声の中、若きスプリンター小橋勇利を集団前方へと引き上げる。
チームメイトの協力で好位置につけた小橋だったが、最終コーナーで海外勢のスプリンターが先行して集団が分裂。結局、ゴール勝負に加われず6位でフィニッシュした。
優勝はジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京)が飾り、2位にはアンソニー・ジャコッポ(アヴァンティアイソウェイスポーツ)、3位にはニコラス・マリーニ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が入った。
それでも21歳の小橋は日本人最上位に入り、地元シマノレーシングとしての見せ場を作った。
<コメント>
小橋勇利
「昨年もTOJは出させてもらったが、例年スプリントになるので狙ってはいたんですが、自分の思ったようにいかず6位という結果。日本人最高位だけど、悔しいです」
<堺国際クリテリウム・リザルト>
1 ジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京)0:35'19"
2 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティアイソウェイスポーツ)ST
3 ニコラス・マリーニ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)ST
4 マルコ・クンプ(ランプレ・メリダ)ST
5 カルロスエドゥアルド・アルサテ(ユナイテッドヘルスケア)ST
6 小橋勇利(シマノレーシング)ST
7 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)ST
8 黒枝士揮(愛三工業レーシング)ST
9 野中竜馬(キナンサイクリングチーム)ST
10 ルーク・キオー(ユナイテッドヘルスケア)ST
49 秋丸湧哉(シマノレーシング)+47"
52 湊諒(シマノレーシング)+50"
85 木村圭佑(シマノレーシング)+1'44"
86 横山航太(シマノレーシング)+1'44"
91 入部正太朗(シマノレーシング)+2'01"
↑堺国際ロードがスタート
↑レースはランプレ・メリダがコントロールして進む、先頭は新城幸也選手
↑ラスト1周、シマノレーシングはスプリントのエースとなる小橋選手を好位置に押し上げるため、チームの総力をあげ先頭に出る
↑ゴールはチームUKYOのジョン選手が先着、小橋選手はわずかに及ばず6位
『第1ステージ 【堺】』横山航太が14位に食い込む
5/29(日)13:35
大仙公園周回コース
2.65㎞(個人タイムトライアル)
獲得標高 = 10m
いよいよツアー・オブ・ジャパンの本格的な幕開けとなる第1ステージ堺は、2.65㎞の個人タイムトライアル。大仙公園周回コース1周を出場全94選手がひとりずつ走ってタイムを計測し、初日の総合順位を決定する。
午後になって雲が広がり、雨予報もあったことから、シマノレーシングは総合上位を狙う木村圭佑、入部正太朗、秋丸湧哉を前半でスタートさせる作戦に。狙い通りキャプテンの入部が、3分25秒22と一時暫定3位に入る好タイムをマークする。読み通り、後半4巡目の選手がスタートするころから小雨がぱらつきだすが、路面を濡らすほどでもなく、タイムにも大きな影響はなかった。
この中でシマノレーシング最後の6番手でスタートした20歳の横山航太が3分24秒47のチーム最速タイムをマークし、14位に食い込んだ。日本勢でも増田成幸(宇都宮ブリッツェン、3位)、中根英登(愛三工業レーシング、4位)、窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)らTTスペシャリストや総合上位候補に続く4番手のタイムと健闘した。
ステージを制したのは、オーストラリアのアンソニー・ジャコッポ(アヴァンティアイソウェイスポーツ)。タイムは3分19秒00で、総合首位のグリーンジャージに袖を通した。2位はカルロスエドゥアルド・アルサテ(ユナイテッドへエルスケア)、3位には増田と続いている。
明日30日は、新設の京都ステージ。登りも含まれる周回コースが舞台だが、シマノレーシングは小集団のゴール勝負に持ち込み、ステージ優勝を狙う。
<第1ステージ堺・リザルト>
1 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティアイソウェイスポーツ)3'19".00
2 カルロスエドゥアルド・アルサテ(ユナイテッドヘルスケアプロフェッショナルCT)+0".23
3 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+2".87
4 中根英登(愛三工業レーシングチーム)+3".86
5 ジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京)+3".95
6 ロビー・ハッカー(アヴァンティアイソウェイスポーツ)+4".00
7 クリス・ハミルトン(アヴァンティアイソウェイスポーツ)+4".27
8 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)+4".41
9 オスカル・プジョル(チーム右京)+4".82
10 エイドリアン・ヘギヴァリ(ユナイテッドヘルスケアプロフェッショナルCT)+4".85
14 横山航太(シマノレーシング)+5".47
20 入部正太朗(シマノレーシング)+6".22
57 木村圭佑(シマノレーシング)+13".54
74 秋丸湧哉(シマノレーシング)+17".22
82 湊諒(シマノレーシング)+20".51
85 小橋勇利(シマノレーシング)+21".60
<総合順位 第1ステージ>
1 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティアイソウェイスポーツ)3'19".00
2 カルロスエドゥアルド・アルサテ(ユナイテッドヘルスケアプロフェッショナルCT)+0'00"
3 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+0'02"
4 中根英登(愛三工業レーシングチーム)+0'03"
5 ジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京)+0'03"
6 ロビー・ハッカー(アヴァンティアイソウェイスポーツ)+0'04"
7 クリス・ハミルトン(アヴァンティアイソウェイスポーツ)+0'04"
8 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)+0'04"
9 オスカル・プジョル(チーム右京)+0'04
10 エイドリアン・ヘギヴァリ(ユナイテッドヘルスケアプロフェッショナルCT)+0'04"
14 横山航太(シマノレーシング)+0'05"
20 入部正太朗(シマノレーシング)+0'06"
57 木村圭佑(シマノレーシング)+0'13"
74 秋丸湧哉(シマノレーシング)+0'17"
82 湊諒(シマノレーシング)+0'20"
85 小橋勇利(シマノレーシング)+0'21"
↑優勝したアンソニー・ジャコッポ選手(アヴァンティアイソウェイスポーツ)
↑木村圭祐選手
↑入部正太朗選手
↑秋丸湧哉選手
↑湊諒選手
↑小橋勇利選手
↑横山航太選手は3分24秒の好タイムで走り切る