『TOUR OF JAPAN』第2ステージ 【京都】
5/30(月)9:25(セレモニーラン)
セレモニーラン:5.5㎞(普賢寺ふれあいの駅→同志社大学京田辺キャンパス→普賢寺小学校)
普賢寺小学校前→けいはんなプラザ周回コース 4.2㎞+16.8km x 6周=105.0㎞
獲得標高 = 1,836m
2016年ツアー・オブ・ジャパン2日目は、初開催の京都ステージ。京都府の南端部、京田辺市や精華町を中心とするコースは細く曲がりくねった道、傾斜のきついアップダウンが多いトリッキーなレイアウト。シマノレーシングは絞り込まれた集団でのスプリント勝負を狙い、スプリント力のある小橋勇利でステージ優勝を狙っていく。
初開催のステージとあって、スタート地点の普賢寺ふれあいの駅では盛大なセレモニーが選手たちを歓迎。さらに選手たちは同志社大学京田辺キャンパス内をパレードランした後、周回コースを6周する戦いへと旅立っていった。
序盤、アタック合戦の末に小石祐馬(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、ベナム・マレキ(タブリーズシャハルダリ)、安原大貴(マトリックスパワータグ)、大久保陣(宇都宮ブリッツェン)の4人の逃げが決まる。この4人は登りで分裂しながらも再びまとまることを繰り返し、集団とのタイム差を最大3分40秒まで開く。
メイン集団は、ランプレ・メリダ、ユナイテッドヘルスケアなど海外チームがコントロールし、落ち着いて集団をコントロール。しかし、パンクや落車も多く油断のならない状況が続く。
一方、シマノレーシングのキャプテン入部正太朗は体調不良からか登りで遅れるシーンが見られ、次第に集団から脱落していく。
レース後半に入ると、逃げを追いかけるべく集団のペースも上がり、さらにトラブルも増えていく。シマノレーシングも秋丸湧哉が両輪のパンクに見舞われ、さらに小橋勇利も下りで落車し、左半身に擦過傷を負う。集団から遅れた2人だが、なんとかレースに復帰し、ゴールを目指す。
残り2周の山岳賞を越えたところで、すべての逃げは捕まり、新たに6人がアタック。この中にはリーダージャージのアンソニー・ジャコッポ(アヴァンティアイソウェイスポーツ)も含まる。この6人が先頭で残り1周に突入するが、集団も逃がさず吸収する。
続いて、オスカル・プジョル(チーム右京)が単独アタック。集団から最大20秒のリードを開き、ラスト1㎞のバナーまで単独先頭で突き進むが、あと一歩及ばず50人ほどに絞り込まれた集団にとらえられる。シマノレーシングでこの集団に残るのは、横山航太、木村圭佑、湊諒の3人。
最後は、ゴール地点の「けいはんなプラザ」に詰めかけた大観衆の前でのスプリント争いとなり、イタリアのダヴィデ・チモライ(ランプレ・メリダ)がステージ優勝を獲得。ピエーレパオロ・デネグリ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が2位、全日本ロード王者の窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が日本人最上位の3位に入った。
この結果、ステージ2位に入ったデネグリがボーナスタイム獲得により、総合首位浮上。グリーンジャージを手に入れた。
前日の個人TTでも好調さを見せた横山は、スプリントでチーム最上位の13位に入った。総合でも11位に浮上し、25歳以下の新人賞部門でも3位に食い込んでいる。
明日、5月31日は美濃ステージ。例年、大集団でのスプリントで勝負は決するが、シマノレーシングは再びステージ優勝を目指して戦いを続ける。
<コメント>
横山航太
「最後は前に位置取ることを考えていたが、直線に入ってからの動きは本物のスプリンターにはかなわないので、ごまかしながら位置取りで頑張った。調子のよさは昨日同様確認できたので、明日以降も頑張っていきたい」
※他の選手のコメントは動画で!
<第2ステージ京都 リザルト>
1 ダヴィデ・チモライ(ランプレ・メリダ)2:49'08"
2 ピエールパオロ・デ ネグリ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)st
3 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)st
4 ジョン・アベラストゥリ イザガ(チーム右京)st
5 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイ スポーツ)st
6 ロビー・ハッカー(アヴァンティ アイソウェイ スポーツ)st
7 ジョナサン・クラーク(ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT)st
8 増田 成幸(宇都宮ブリッツェン)st
9 ベンジャミン・プラデス(チーム右京)st
10 メヘディ・ソフラビ(タブリーズ シャハルダリ)st
13 横山航太(シマノレーシングチーム)st
48 湊諒(シマノレーシング)st
50 木村圭佑(シマノレーシング)st
80 小橋勇利(シマノレーシング)+11'21"
85 秋丸湧哉(シマノレーシング)+15'26"
91 入部正太朗(シマノレーシング)+25'49"
<総合順位 第2ステージ>
1 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)2:52'26"
2 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイ スポーツ)+0'01"
3 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)+0'01
4 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+0'03"
5 ジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京)+0'04"
6 ロビー・ハッカー(アヴァンティ アイソウェイ スポーツ)+0'05"
7 クリス・ハミルトン(アヴァンティ アイソウェイ スポーツ)+0'05"
8 オスカル・プジョル(チーム右京)+0'05"
9 ベンジャミン・ヒル(アタック・チームガスト)+0'06"
10 ダニエル アレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT)+0'06"
11 横山航太(シマノレーシング)+0'06"
36 木村圭佑(シマノレーシング)+0'14"
52 湊諒(シマノレーシング)+0'21"
80 小橋勇利(シマノレーシング)+11'43"
88 秋丸湧哉(シマノレーシング)+15'44"
91 入部正太朗(シマノレーシングチーム)+25'56"
↑GIANT TCR2016モデルが搭載されたチームキャリア
↑ステムには重要ポイントとなる地点の情報が記載される
↑無線をチェックする秋丸湧哉選手
↑横山航太選手はこのステージ13位に入り好調をアピール
↑この日は同志社大学のキャンパス内をパレード、スタート地点にはチアリーダーの姿も
↑各賞ジャージ
↑スタートを待つ湊諒選手
↑スタートラインに並び談笑する入部正太朗キャプテンと秋丸湧哉選手
↑レースをリードした4名の逃げ集団
↑後続集団はユナイテッドヘルスケアのメンバーがコントロール
↑木村圭祐選手も先頭集団でゴールした。
↑サポートカーには野寺監督と大久保メカが乗車
↑入部キャプテンは体調不調により遅れながら最後まで走り切り、明日以降へ駒を進めている
↑ゴールシーン、右端には13位でゴールした横山選手の姿も
↑途中クラッシュし負傷した小橋有利選手であったが明日以降へ望む気持ちは切らしていない。
text&photo: Mitsuishi OCN