まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

トランスの夜/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その60)

2015-04-23 19:09:48 | 雑句雑感Ⅴ
やまんばは恋の語り部花蘇枋  雪柳瀕死の私ばかりなり  蒲公英の絮に宇宙の起源あり  リラの夜や私も昭和生まれです  リラの夜の中原中也の「山羊の歌」  ここだけは宇宙の家族リラ咲けり  ライラック窓辺に「一直線」といふ句集  母への手紙まだ書き足りずリラ匂ふ  真白なトランスの夜リラの道  北国のライラック祭闇つのる  ボブ・ディランの「風に吹かれて」リラ満開  ドアーズの「音楽は終った」リラの世か  リラ冷や夫恋ふる詩ひかります  リラ残る門徒五万の紀の国は 

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昭和の日1/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その60)

2015-04-22 07:03:56 | 雑句雑感Ⅴ
昭和の日天皇は父のようなもの  米兵にブロークン・イングリッシュ昭和の日  ドーナツ・ショップまたひとつ消え昭和の日  青空も曇り空なり昭和の日  親不孝詫びても遅し昭和の日  天皇はことしもパラオ昭和の日  カストロに弟ありて昭和の日  照屋林助のパイナップル・ツアー昭和の日  コカコーラ瓶の手触り昭和の日  ウィキペディアで昭和の日とはいつか知る  カンボジアの地雷をゼロに昭和の日

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流され神/20句~プロローグ4の始まり(その60)

2015-04-22 03:44:45 | 雑句雑感Ⅴ
御神渡りベルリンの壁は健在なり
虚子の忌の喇叭兵隊小唄が好き
ゲバラの日記の結末として亀鳴けり
スサノヲの蚯蚓退治はまだ三度目
飛花落花まごうことなきスッカラカン
神は死んだニーチェはたまげた男なり
子規庵の落花はこの世だけのこと
ふらここの交叉す 私の脱殻が散乱
ジャニス・ジョプリンの「サマータイム」は推定無罪
或る阿呆の一生落花のしきりなり
山本リンダの「狙いうち」は愛なのか
イースターまさか激愛のドラマとは
エイプリルフール山口誓子の「俳人になれ」
三百六十五歩のマーチに桜は無用なリ
世界の終りに得るもの多しちりめんじゃこ
殉死は禁止の貼り紙帰る鶴はなし
春愁の神流されて渚に追ふ
花疲れ内蔵助はなぜ来ないのか
マツコ・デラックスの空気ことのほか美味し
春猫はもう戻らないと三面記事

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不確かな時間/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その55)

2015-04-21 02:53:02 | 雑句雑感Ⅴ
春霖や牛丼ラーメン殺される  春霖やサイレント・プアにもある自由  春霖とは俳句が文化なわけがない  春霖の空が空なら人も人  春霖や稲畑廣太郎の選句下手  春霖や亡父の地下足袋履いてみる  春霖やアフリカの女王といふ映画  春霖に不確かな時間流しけり  同窓会にまさかの俳人春霖雨  春霖や台湾バナナなぜ消えた 

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骨から泣きたい雪子です/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その55)

2015-04-19 08:26:10 | 雑句雑感Ⅳ
雪しまく骨から泣きたい雪子です(森山愛子)  城卓也の「骨まで愛して」しまく雪  愛されてまた遠くなる雪しまき  つながれしボート幽けき雪しまく  雪しまき空は見えるが人は無し  この指に愛の残り香雪しまく  雪しまき亡母といたいが父といる  私と影重なり合って雪しまき  ああ上野駅何の用かと雪しまき  雪しまきこの世の誓いあの世まで  愛されて牢獄のよう雪しまき

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