木曽川の電力王、福沢桃介が特に力を注いだ発電所施設で、日本で始めての50メートルを超える本格的ハイダム式の発電所です。
ダムの高さは53m、長さは276mあり、近くで見るとまさにコンクリートの壁でそのスケールに圧倒されます。
発電所の設計は佐藤四郎で、そのデザインは機能的なスタイルの中にも様式美を残しており、近代的なコンクリート打ち放しと様式主義が見事に融合しています。
佐藤は木曽川で7つの発電所を設計していますが、80年以上を経た現在もそのデザインは色褪せていません。
◆関西電力 大井発電所/岐阜県中津川市蛭川
竣工:大正13年(1924)
設計:佐藤四郎(大同電力)
施工:石川榮次郎
構造:RC造
撮影:2011/09/25
◆大井発電所と新大井発電所(向かって右側)を対岸(恵那市側)から望む
◆東雲橋から大井発電所を望む
◆発電所入り口
◆発電所施設に向かう橋~二連アーチが美しい
◆発電所の裏を通りダムまで続く見学の為の小道が整備されています