旧美濃路萩原商店街沿いには旧萩原郵便局とともに、大正期の銀行建築の貴重な遺構、旧村瀬銀行萩原支店が現存しています。
村瀬銀行は明治31年(1898)名古屋で開店、昭和初期の金融恐慌により昭和7年(1923)に休業になりました。
尾北地方では布袋支店、萩原支店、犬山支店が現存しており、萩原支店と犬山支店は同じ棟梁の手によるもので、外観は明治期によく見られる和洋折衷の土蔵造の銀行建築になっています。
大正期に入ると都市の銀行はほとんどRC造の洋風建築が採用され、和風の土蔵造の銀行建築は姿を消して行きますが、地方ではまだまだ和洋折衷の土蔵造の銀行が建てられたようです。
建物外観は白黒のツートンにきれいに塗装され、最近まで店舗として再利用されていましたが、現在は閉店しています。
◆旧村瀬銀行萩原支店/愛知県一宮市萩原町萩原下町
竣工:大正8年(1919)
設計:棟梁 鈴木仁蔵
構造:木造2階建塗籠造
撮影:2013/03/03
■2階の開口部は洋風縦長の上げ下げ窓(現在はサッシの引き戸に改変)、内部にはカウンターを設けた吹き抜けの客溜が残っています。
撮影:2013/03/03
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