かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

三重大学レーモンドホール(三重県津市)

2015-06-20 | 三重の近代建築

三重大学の南門を入ってすぐ右手にある木造平屋建の細長い建物です。外壁は木の質感を残したままのバンガロー風で、室内は構造体である丸太材をあえて露出させた構造になっています。当初は三重県立大学の図書館として昭和26年(1951)に建設され、昭和44年(1969)現在地に移築され三重大学移管後も食堂として利用されました。

設計者のアントニン・レーモンドは、大正8年(1919)帝国ホテル建設のためライトの事務所員として来日、翌年には独立し日本のモダニズムのリーダーの一人として、戦後も日本に事務所を構え設計活動を展開しています。特に大正13年(1924)建設の自邸レーモンド邸は、コンクリート打ち放しの直角の箱で構成された建物で、同時期のコルビュジェやグロビウスの作品に肩を並べる、日本のモダンデザインの先駆的作品として建築史にその名を遺しています。


■建物北側外観





■玄関脇には登録有形文化財のプレートが掲げられています





◆三重大学レーモンドホール/三重県津市上浜町1515
 竣工:昭和26年(1951)
 設計:アントニン・レーモンド
 施工:大成建設
 構造:木造平屋建
 撮影:2015/05/03
 ※国登録有形文化財
  



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