神宮徴古館のすぐ隣に建つこじんまりとした和風の外観の建物が神宮農業館です。
この建物は神苑会により神宮徴古館にさきがけ、農業の啓発と発展を目的として明治24年外宮前に創設されました。
38年に現在地に移転、大部分が新築され中庭を囲むロの字型の平面になりましたが、現在は望楼のある前半部のみに縮小されています。
広い展示空間を確保するため小屋組みは洋風トラスを採用、外観は真壁構造の白壁や長押、舟肘木など和風の建築様式でまとめています。設計は神宮徴古館と同様片山東熊で、和洋の外観の博物館がセットで残っているのは貴重です。
■建物正面全景
■望楼から左右に翼部を配したシンメトリーの平面
■和を基調に巧みに洋風意匠も取り入れた外観
■神宮農業館/三重県伊勢市神田久志本町1754-1
竣工:明治38年(1905)
設計:片山東熊
構造:木造平屋
撮影:2015/09/21
※国登録有形文化財
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