マテバシイ(馬刀葉椎、全手葉椎)は、ブナ科の常緑高木です。
マテバシイの名前の由来は、「葉がマテ貝の形に似ることから(Wikipedia)」ですが、ネット上では他にも諸説が掲載されています。
・果実(ドングリ)がマテ貝の形に似ることから
・待てばスダジイのように美味しくなることから (アスナロの名前の由来に似てますね)
また、学名の種小名の edulis はラテン語の形容詞で「食べられる」という意味で、加熱すると美味しく食べられるようです。
樹高は15mほどになり、幹は暗褐青灰色で滑らかです。
葉は互生し、楕円形の全縁(鋸歯状の切れ込みがない)で、厚く平滑で光沢があります。
花は5~6月頃に、黄褐色の10cm程度の雌雄花穂をつけます。雄花は皿状の花被から長い12本の雄しべが突き出し、雌花には3つに裂けた雌しべがあります。雌花は受粉すると実を付け翌年の秋に成熟します。
果実は写真のような堅果(ドングリ)で、長楕円形です。
さて、千葉県松戸市には、「まてばしい通り」という通りがあり、1.5kmに渡ってマテバシイが植えられています。
我が家の近所にもマテバシイの通りがあり、アスファルトに落ちた実を踏むと、パチパチとはじけた音が聞こえます。
いつも通る散歩道です。ちょうど今がドングリの季節です。できるだけ実をよけて歩くようにしています。
===== ここからは、9月15日11時40分に追記しました。 =====
マテバシイを試食しました。
近所の散歩道で、きれいなマテバシイの果実を30個ほど拾ってきました。
外皮をきれいに洗って、ハンマーでつぶし(噛み潰すと歯が折れそうなくらい固い)て観ると、中には真っ白なでんぷん質がぎっしり。
少し食べてみましたが、ほぼ無味で、思いのほか渋くもなかったです。それでも後から渋味がじわじわと口腔に広がりました。
これなら加熱すればいけると判断し、フライパンで10分加熱しました。
何粒かの外皮が割れる程度に加熱ができたので、火を止め、粗熱を取って試食しました。
写真は撮りませんでしたが、中のでんぷん質が三温糖のような色合いになっていました。
一言でいうと、栗とほぼ同じ味でした。渋皮もそれほど渋くなく、個人的には渋皮ごといけると思います。
但し、栗よりずっと小さいので、加熱して水分が飛ぶとカスカスした感じが残ります。
個人的には、チョコレートでコーティングしたり、味噌と和えたりすると面白いのではないかと思いました。