とても久しぶりに笑っていいともを観た。
久米宏さんが出演するからだ。ザ・ベストテン、ニュースステーションと生放送を取り仕切ってきたベテラン。現在はどうしているだろうと気になったからだ。
すっかり白髪が増えた久米さん。でも、しゃべりの方は健在だった。タモリとの会話のやりとりでも聞き手が飽きる前にさりげなく方向転換を図るところなど、さすがと思った。
お話の中で印象的だったのは、当時テレビに出る人は元気で陽気で頭がフル回転していなければ許してもらえないと思っていたと言っていたこと。確かにそういう雰囲気はあっただろうと想像できる。久米さんが活躍していた頃はバブル絶頂期、そしてバブルがはじけたといっても今に比べればまだ日本は元気な頃だった。
けれど時代はどうであれ、毎日の緊張感やプレッシャー、ご自身の「・・・でなければ」の思いが久米さんに重くのしかかってきたのだろう。
迷いに迷って辞める決断をされたことと思う。
人は何かを始めることよりも辞めることのほうがエネルギーを要する。
私も辞めるかどうか迷っていることがある。何を基準に考えるのか。そんなことを積み重ねて人生が形作られていくんだろう。