陶子の心の窓

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コンパクトながらもキラリと光る展覧会~芸術の都ウィーンとデザインの潮流

2022-08-16 06:27:09 | 旅行

クリムトの絵が見たくて苫小牧へ行って来ました。

苫小牧市美術博物館で開催の特別展「芸術の都ウィーンとデザインの潮流」。

トヨタ自動車北海道株式会社の創立30周年を記念して開催されています。そのためか、何と入場無料です。

入場の際にいただいたパンフレット。

表紙に掲載されている絵がクリムト作《人生は戦いなり(黄金の騎士)》です。
ぱっと見は2次元的、平面的な印象に対し、実物はクリムトらしいキンキラな森を背景にした黒い馬の毛のモフモフ感が際立っていました。また、手綱の模様は市松模様のように見えます。この作品は1903年のものですが、1873年のウィーン万博で日本美術が紹介された影響が多分にあるともいわれているそうです。

クリムトに関してはこの作品をメインにデッサンが5点の展示でした。その他、オスカー・ココシュカ、エゴン・シーレと続き、ウィーンでの芸術の流れを見ることができました。

これは、アンケートに答えていただいたポストカードです。左側がエゴン・シーレの《カール・グリュンヴァルトの肖像》という作品です。この正面からではなく、斜め上から俯瞰するような視点は浮世絵の影響を受けていることが窺えるそう。西洋人の日本美術、ジャポニズムの取り入れ方がさりげなく斬新です。

それから工業デザインについての展示がありました。実際に見て印象に残ったのは、この椅子。(←パンフレットより)

当時美容室で使われていた椅子とのこと。なかなか座り心地がよさそうです。背もたれの曲線は、洗髪するとき仰向けになれるようにあつらえたのでしょうか。

美容室の様子も残っています。

(←パンフレットより)

王室御用達の理髪サロンだったそうです。キラキラ・リッチな感じです。こういうところでカットしてもらえたら、気分もあがりそう。

通常の展覧会と比べてコンパクトではありましたが、よく吟味された展示だったと思います。19世紀末から20世紀にかけての雰囲気が十分伝わってきました。

今回の展示作品は愛知県美術館、豊田市美術館の所蔵のものでした。

大満足の展示会でした。

 

 

 

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