『日本の町』
丸谷才一/山崎正和
つづき!
西宮の話。
酒といえば奈良だった時代に、
伏見の酒屋が「重衡」という名前で商標をとった。
平重衡は奈良の大仏に火をつけた人。
という山崎さんの話に、丸谷さん、「なるほど!笑」と。
「笑」が効いている。
好きそうなエピソードだもんな笑
以下は丸谷さんの説。
電鉄では阪神と阪急が2種類の文化をつくり上げている。
阪神は地べたを走り、阪急は高架を走る。
阪神は古風で土着的・大衆文化をつくる・甲子園球場、
阪急は近代的でよそから来た・ハイカラと泥臭さの宝塚。
私は西宮や大阪方面に行ったことないからピンと来ないけど、
何かの火種になりそうなテンション笑
弘前の話。
「寡黙な東北人」は間違いという丸谷説。
九州の男の方が寡黙、
「ムッと黙って、すぐ腹を切るか、人をバッサリ切るか」
(これはなんとなく分かる笑)
宮沢賢治とか井上ひさしの言葉遊びの連続だったり、
斉藤茂吉の軽快というか軽率さというか、
少なくとも鈍重ではない。とか。
方言の「け」「く」も情報量が多い言葉だし、
いろりを囲んでひと冬中喋っているんだ、と。
確かになあ、と思いました。
そもそも丸谷さんが東北出身で、よく喋るからなあ。
松江の話。
北前線が日本海の主要航路だったという話しから。
船の文化は、港になる町をつくるけれど
その文化のつながりはつくらない。
日本の船に航海日誌を書く習慣がなく口伝だったのも
原因のひとつでは。
へえ〜。
あと、丸谷さん曰く。
お茶の水にあった岸記念体育館(前川設計事務所)は
弘前の興雲閣に通じているのでは、説。
うーん、それは違うと思うな…。
藤森照信『日本の近代建築(下)』参照ですが。
それはさておき、
山崎正和氏は藤森照信先生と交友があったみたいです。
この本の中でも「藤森さん曰く」みたいなコメントが多々出てくる。
「東京には江戸時代の建物が、神社仏閣を除くと
一つも残っていない」とか。
この二人の対談も読みたいなあ。
しかしまあ、博覧強記なお二人の縦横無尽な対談である。
情報量が多いなあ笑
30年以上前なので、現在とは異なる部分も多いと思うけれど、
町のルーツから出身有名人から風物から建築&都市計画から、
タメになるお話しがよくもまあ尽きないですね。
良い本だ。
ちなみに表紙の絵は安野光雅。
贅沢〜!
丸谷才一/山崎正和
つづき!
西宮の話。
酒といえば奈良だった時代に、
伏見の酒屋が「重衡」という名前で商標をとった。
平重衡は奈良の大仏に火をつけた人。
という山崎さんの話に、丸谷さん、「なるほど!笑」と。
「笑」が効いている。
好きそうなエピソードだもんな笑
以下は丸谷さんの説。
電鉄では阪神と阪急が2種類の文化をつくり上げている。
阪神は地べたを走り、阪急は高架を走る。
阪神は古風で土着的・大衆文化をつくる・甲子園球場、
阪急は近代的でよそから来た・ハイカラと泥臭さの宝塚。
私は西宮や大阪方面に行ったことないからピンと来ないけど、
何かの火種になりそうなテンション笑
弘前の話。
「寡黙な東北人」は間違いという丸谷説。
九州の男の方が寡黙、
「ムッと黙って、すぐ腹を切るか、人をバッサリ切るか」
(これはなんとなく分かる笑)
宮沢賢治とか井上ひさしの言葉遊びの連続だったり、
斉藤茂吉の軽快というか軽率さというか、
少なくとも鈍重ではない。とか。
方言の「け」「く」も情報量が多い言葉だし、
いろりを囲んでひと冬中喋っているんだ、と。
確かになあ、と思いました。
そもそも丸谷さんが東北出身で、よく喋るからなあ。
松江の話。
北前線が日本海の主要航路だったという話しから。
船の文化は、港になる町をつくるけれど
その文化のつながりはつくらない。
日本の船に航海日誌を書く習慣がなく口伝だったのも
原因のひとつでは。
へえ〜。
あと、丸谷さん曰く。
お茶の水にあった岸記念体育館(前川設計事務所)は
弘前の興雲閣に通じているのでは、説。
うーん、それは違うと思うな…。
藤森照信『日本の近代建築(下)』参照ですが。
それはさておき、
山崎正和氏は藤森照信先生と交友があったみたいです。
この本の中でも「藤森さん曰く」みたいなコメントが多々出てくる。
「東京には江戸時代の建物が、神社仏閣を除くと
一つも残っていない」とか。
この二人の対談も読みたいなあ。
しかしまあ、博覧強記なお二人の縦横無尽な対談である。
情報量が多いなあ笑
30年以上前なので、現在とは異なる部分も多いと思うけれど、
町のルーツから出身有名人から風物から建築&都市計画から、
タメになるお話しがよくもまあ尽きないですね。
良い本だ。
ちなみに表紙の絵は安野光雅。
贅沢〜!