散歩者goo 

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昨日記170222水(超ひも理論の漫画を読んで、工業高校や最初に勤めた会社のことを思い出す。)

2017年02月23日 17時09分33秒 | 日記(昨日記・今の思い考え・行動・情況)
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午前中、一昨日購入した漫画「超ひも理論をパパに習ってみた」を半分程度読んだ。
読んだ感想は、前日のブログに書いた。
私が、工業高校生の時に習った物性論は、当時大学でも工科系でやっているところは少なかったらしい最先端の理論で、担当の先生であった故下村先生の書き下ろしで、教科書は先生が発行しようとしていた本のゲラ刷りを使用していた。
本は、高校卒業した年か、その翌年にその本が発行され、その後多くの工業高校や高等専門学校の教科書として使用されたらしい。
研究所に就職した同級生の話によると、当時母校で教えられた物性論は、間違いなく大学も含め最先端の技術であったようだ。
(当時真空管全盛でやっとゲルマニウムトランジスタやダイオードが利用され始めた。)
実際、私が環境試験装置の会社に入社して、昼休みに先輩たちとそういう状況で、昼休みに半導体技術の話を雑談で話していた時に、同時入社した大卒生や先輩たちが、そうした話に全くついていけてなかったことを感じていた。<専門の違いも大きいが>

余談の思い出
(入社当時会社は町工場で、先輩技術者も夜間高校出身者や、夜間大学に通っている人が多く、入社数年前から大卒の幹部候補生が入社し始め、私が入社時は同期に数人の大卒がいて、残りは高卒と中卒だった。入社4-5年後には、設計開発の担当をしている人は高卒でもそのまま設計にいたが、新人はすべて大卒になった。私も10年後会社を辞めるまでずっと設計開発を担当し、新卒者も指導した。その結果入社当時持っていた学歴コンプレックスは退職時には全くなくなっていた。
技術では、学歴に関係なく、具体的に様々な技術の話をし、設計をすると、その人の技術力・実力がすぐにわかるのだ。理工系では、実力がなければそのレベルの話に全くついていけない。逆に技術的な話に具体的に絡めるということは、その人はそれに対応する技術的バックグラウンドを持っているということになる。いくら学歴があっても相応の技術力の無い人も少なからずいる。
最初に就職して10年勤めた会社では、技術力をつけさせてもらったし、同時にクレーム問題の解明等で技術的に多少なりとも役に立てたこともあったと思っている。30歳前に退社したが、その10数年後にはその会社は東証1部の大企業になった。
今から10年前に、その会社の後輩で同僚でもあり、退職後も飲み友達であった四国出身の友人の葬儀に出席したとき、同じ工業高校出身の技術の1年先輩や資材の数年後輩は、会社の経営幹部<取締役や本部長>になっていて、当時のひょうきんな面影は無くなり、それらしい貫禄のある人物になっていて驚いた。話しぶりも当時から変わっていて、大企業幹部らしい落ち着いた話しぶりになっていた。)

話を戻すが、学校では、当時ノーベル賞を受賞した江崎氏のトンネル効果についての解説もあった。
半導体理論以外の簡単な例でいえば、金属を接触させるだけで弱い電気でも流れるのは(強い電力の場合、高温によりプラズマ<電離>が発生し自由電子が流れるので、原理的に全く違う)トンネル効果が関係するというような話をききつつ、なんとなく当時の最先端の理論や技術を本格的に学んでいるというプライドを持ったことを覚えていた。私だけが密かにそうしたことを感じていたのかと思ったら、同窓会の時に、多くの級友が同様のことを感じていて、仕事でも研究所に行った連中は、大卒と対等以上に議論でき仕事に役立ったというようなことをいっていた。漫画を読みつつそうしたことを懐かしく思い出した。

記憶に間違いがなければ、物性論を教えていただいた故下村先生も、阪大の理系の現役の優秀な研究者で、わざわざ招聘したと聞いたことがある。
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