原発については、昨日も述べたように大きな問題がない限り原発は停止し、廃炉にすべきだと思っている。
しかし、行き過ぎた反対運動に与するつもりはない。
中には非科学的な根拠を信じ、信仰的になっている事例さえ見受けられる。
そのような運動家の中で、反原発運動のブログを展開している人のサイトを調べると、本業が健康食品を販売している人であったりもして驚いたこともある。
即ち不安をあおって、自分の商品に誘導しているのだ。
その人の販売している健康食品もどきに、科学的根拠はない。
その他反対運動のなかには不安を強調してヒステリックになったり、放射能の恐怖の為、反対運動が自己目的化したりしている場合もあるかもしれない。
反原発運動と、放射能汚染とは必然的に絡んでくる。
放射能汚染に関しては、人工の放射能はゼロにすることが望ましいことは言うまでもない。
しかし現実は、一度環境に出た放射能を。全て回収することは、事実上不可能である。
それでは、現実の放射能と、どう向き合うかという話になる。
このような問題は、科学的な正確な知識を持ち、正確に起きている事実と比較することが大切である。
科学は、事実に基づいていて、100%再現性があるものだけが科学的なのである。
あるレベルの話からは類推というのは、科学的でない。
低レベル放射線の問題は、どちらの立場も実証できていない為混乱を招いているのだ。
放射線被害の問題は、本質的には放射線による疾病(ガン化)や遺伝子破壊によって起きる疾病の発生確率の問題であるとも言い換えることが出来る。
例えばタバコの害と放射線がどのレベルであれば、タバコの害と同じレベルの被害が出るのかといった目で比較できなければならない。
しかしタバコの害は一過性であるが、環境からの外部被曝や内部被曝という、常に被曝にさらされる場合は、タバコの害とは同一に論じることは出来ない。
このような放射能汚染の問題は、現在も人々に深刻な影響を与え続けている。
風評被害もその一つである。
放射能汚染では、特に低レベル放射能をどのように考えるのかによって、議論が分かれる。
そのため、どちらの立場を取るかで、大きな混乱が見られる。
低レベル放射線に関しての議論は、下記参考を参照されたし。
更に低レベル放射線でも、内部被曝になると話は深刻になる。
内部被曝でも、新陳代謝で組織の物質が入れ変わる箇所は、新陳代謝で排出されるのでそれほど心配しなくていいのだろうが、新陳代謝の起こらない組織では、問題となるのであろう。
(例えば脳や心筋細胞の大半は、個体の寿命の間生き続けるといわれている。<一部に異論学説あり>)
即ち、このような問題は、生物学的半減期として扱われている。(下記参照)
このような問題に、答えてくれるブログがあったので、紹介する。
「
福島原発における放射性被ばくの解説」http://tnakagawa.exblog.jp/15135529/
しかしこのブログは、原発事故発生時当時の物で、現在はその後の放射能汚染に関し、更に様々な問題が発生し議論が起きている。
このような議論をどのように判断するかは、各人の価値観の問題であろうとしか言い様がない。
そこで、下記に参考となる様々な視点の資料を掲載しておく。
参考
(ウイキペデイア 被曝:低線量被曝を巡る議論より)
放射線による生物への影響は動物実験、放射線療法を受けた患者の調査、広島・長崎の原爆被爆者の追跡調査、その他の被曝に関する疫学調査などで研究されている。ある境界値よりも少量の被曝は安全だとする意見と、どのような線量であっても放射線被曝は生体に有害であるとする意見(「直線しきい値無し(LNT)仮説」)があり、議論が続いている。国際放射線防護委員会(ICRP)は、直線しきい値無し(LNT)の立場で勧告をだしており、各国で採用されている。(中略)
ICRPの勧告は広島・長崎の被爆者の調査データをベースに作られ、事実上の国際的な安全基準となっているが、1980年代後半、ICRPには原子力産業や原子力産業を監督する各国の政府機関から強い反発が寄せられており、ICRPが「政治的な判断」で、被曝でガンになるリスクを実際の半分に減らしていたことが報道された。
生物学的半減期
ヨウ素-131
物理学的半減期:約8.04日
生物学的半減期:甲状腺で約120日。その他の臓器で約12日
セシウム-137
物理学的半減期:約30.1年
生物学的半減期:約70日
セシウム-134
物理学的半減期:約2.06年
生物学的半減期:約100~200日
ストロンチウム-90
物理学的半減期:約28.6年
生物学的半減期:約49.3年
暮らしの中の放射線http://rcwww.kek.jp/kurasi/index.html
放射性物質の半減期http://www.numo.or.jp/pr/booklet/pdf/anzensei_12.pdf
放射線について正しく理解を 乳児用粉ミルクからセシウム 基準値以下だが交換http://sankei.jp.msn.com/life/news/111222/trd11122207290003-n1.htm
一般食品100ベクレル 飲料水10ベクレル 放射性物質の新基準値案http://sankei.jp.msn.com/life/news/111220/trd11122023060015-n1.htm
食品中の放射性セシウムの新基準値 誘導根拠http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/giji/__icsFiles/afieldfile/2012/01/13/1315036_5.pdf
参考ブログ 食品中の放射性物質の新基準値についてhttp://engineer-view.asablo.jp/blog/2012/02/08/6325862
放射能、福島に健康被害の可能性はない — ニコ生・アゴラ「放射能はそんなに危険?原発のリスクを考える」報告http://www.gepr.org/ja/contents/20120220-02/