スーパーに買い物に行った時に、たまたま出会った、なじみのある顔。
病院の病棟の掃除担当のおばちゃんだった。
「おつかれさまです。」と声をかけた私。
実は、スーパーで職場の人を見かけたその時は、常に「逃げちゃお~~」と思う私です。だってですね、かごの中を見られるのって、ちょいと恥ずかしいからー。
でも、今日は何だかわからないけど、「堂々と?」おばちゃんに声をかけました。
おばちゃんは、自分のかごの中身が「たいしたものではない」ということを話しつつ、ご自分の事情を笑顔で話し始めました。
ご家族のことでした。聞いていると、家から逃げ出しても、誰からも「そりゃそうだよな」と同情してもらえそうな事情の中、必死にご家族のお世話をしていらっしゃることがわかりました。
ご家族の事情にいろいろなことがある、というのはよくあることです。私がどうして今日、こうやってブログにまで書いているかというと。
おばちゃんの普段からの笑顔があったからでした。
おばちゃんは、朝早くから、病棟をお掃除してくれます。必ず、笑顔で「おはようございます。」ときちんと挨拶をしてくれます。
おばちゃんは、病棟にひょこっと入ってきた虫退治に困っていると、必ず、笑顔で手を貸してくれます。そして、虫の説明までしてくれます。
おばちゃんはいつも笑顔です。
どうして、この人は、こんなに笑顔でいられるのだろう…。
おばちゃんは、言いました。
「普段から、(ひどいことを)言われなれてるから、少々のことなら気にならないわ。」
おばちゃんの話を聞きながら、自分のことを省みざるを得ませんでした。
逃げたいけど、逃げられない。
逃げたいけど逃げられないから、逃げない。
けれど、逃げないのは、自分の意思。
逃げようと思えば、いつでも逃げられるのに、逃げないのは、自分の意思。
逃げたいな、と思っている自分と、おばちゃんの逃げない生き方を重ねずして話を聞けなくて、ずっと、考えていました。
おばちゃんが「ぼちぼち」とやっていけることを祈りつつ、さて、自分はどうしよう?と考えさせられた一場面でした。
そう。
私は迷っています。
自分は、今のままでいいのかどうかを。
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