緩和ケアで行こう

へなちょこ緩和ケアナース?!のネガティブ傾向な日記です。

自分に重ねて

2009-01-23 18:40:41 | 日々

 スーパーに買い物に行った時に、たまたま出会った、なじみのある顔。
 病院の病棟の掃除担当のおばちゃんだった。

 「おつかれさまです。」と声をかけた私。
 
 実は、スーパーで職場の人を見かけたその時は、常に「逃げちゃお~~」と思う私です。だってですね、かごの中を見られるのって、ちょいと恥ずかしいからー。

 でも、今日は何だかわからないけど、「堂々と?」おばちゃんに声をかけました。
 
 おばちゃんは、自分のかごの中身が「たいしたものではない」ということを話しつつ、ご自分の事情を笑顔で話し始めました。
 ご家族のことでした。聞いていると、家から逃げ出しても、誰からも「そりゃそうだよな」と同情してもらえそうな事情の中、必死にご家族のお世話をしていらっしゃることがわかりました。

 ご家族の事情にいろいろなことがある、というのはよくあることです。私がどうして今日、こうやってブログにまで書いているかというと。
 おばちゃんの普段からの笑顔があったからでした。

 おばちゃんは、朝早くから、病棟をお掃除してくれます。必ず、笑顔で「おはようございます。」ときちんと挨拶をしてくれます。
 おばちゃんは、病棟にひょこっと入ってきた虫退治に困っていると、必ず、笑顔で手を貸してくれます。そして、虫の説明までしてくれます。
 おばちゃんはいつも笑顔です。

 どうして、この人は、こんなに笑顔でいられるのだろう…。

 おばちゃんは、言いました。
 「普段から、(ひどいことを)言われなれてるから、少々のことなら気にならないわ。」
 
 おばちゃんの話を聞きながら、自分のことを省みざるを得ませんでした。


 逃げたいけど、逃げられない。
 逃げたいけど逃げられないから、逃げない。
 けれど、逃げないのは、自分の意思。
 逃げようと思えば、いつでも逃げられるのに、逃げないのは、自分の意思。


 逃げたいな、と思っている自分と、おばちゃんの逃げない生き方を重ねずして話を聞けなくて、ずっと、考えていました。

 おばちゃんが「ぼちぼち」とやっていけることを祈りつつ、さて、自分はどうしよう?と考えさせられた一場面でした。

 そう。
 私は迷っています。
 
 自分は、今のままでいいのかどうかを。
 


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