緩和ケアで行こう

へなちょこ緩和ケアナース?!のネガティブ傾向な日記です。

個展へ

2007-11-27 17:46:09 | 患者さん
 
 増山さん(仮称)が当緩和ケア病棟に入院して、3ヶ月が経とうとしております。
 先日、増山さんの娘さんの個展に行ってまいりました。

 増山さんのお部屋に、あるポストカードが貼ってあったのをみかけたのがきっかけでした。
 娘さんは、大学院で写真を専門にしていらっしゃるので、修了のために個展を開くとのことでした。

 写真好きのポンとしましては、「ぜーーーったい、見に行きたい!」という気持ちに駆られました。

 友人のお部屋をポラロイドカメラで撮った写真には、部屋の住人のコメントが書いてありました。
 雑誌などに出てきそうな、とてもきれいなお部屋、というよりは、生活感の溢れる、日常がそのまま残っているようなお部屋が写真に写っていました。
 
 増山さんのご主人さんは、「あんなくだらん写真!」と話しておられましたが、私にはとても刺激的でした。
 すごく素敵なシーンを選ばなくても、被写体が日常の中で、すぐそばで溢れているんだと思えただけで、とてもわくわくしました
 あーーー、あたしって、やっぱり写真が好きだわ、とあらためて感じました。

 できれば、ご家族は増山さんとともに見に行きたかったに違いありません。娘さんもそれを望んでいたに違いありません。
 意識状態が悪化して、呼びかけても返事のない増山さんに、「娘さんの個展を見に行ってきましたよ~~。」とちゃんと報告しておきました


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