とにかく日記

とにかく何でもいいから書く日記。3人の子へは仕送り、更新頻度は下がり、書き続けられるのか?(コメント等は承認制です)

お姉ちゃんの自覚

2007-10-19 18:25:57 | 子供と保育園と学童保育と
6歳のリリ(次女)が、最近なんだか「お姉ちゃん」らしくなっている。
これまではルル(4歳男、末っ子)と同レベルで争うことが多かったのだが、
「ルルの方が小さいから」と譲ったりできるようになってきている。

そんなある日。
帰宅したら、ルルがアゴに怪我をしていた。かすり傷、ちょっと痛そう。
でもまぁ、そう大きな怪我でもなく。
で、その日は亭主とデート(笑)の予定だったのでそのまま外出。

食事をしながら、亭主がルルの怪我について詳しい話をしてくれた。
保育園に迎えに行った亭主は、先生から聞いたという。

保育園の鉄棒が好きになっているルル。
少し高めの鉄棒に両手でぶら下がったルルの所にリリがやってきて。
下からルルの両足を持ったが、もちろんリリの力では支えきれるはずもなく。

なのに、ふとした拍子にルルが両手を離したらしい。
足をリリに持たれたまま、ルルは頭から地面に激突。
額を打ち、アゴをすりむき…大泣きのルル。

リリは、真っ青になったらしい。
遠くから先生たちが見ていたので、すぐに駆けつけてルルの手当をして。
怪我はたいしたことないし、誰もリリを責めてはいない、らしい。

そう。リリのせいというよりはアクシデント、ただの事故。
でも本気で青ざめたリリは、自分の責任だと思ったようだ。
リリは一言もそんなことは言わない。
というか、ルルの怪我についてリリは何も言わない。
それはまだ自分のせいだと思ってるためかも?と、ちょっと心配になった。


酔っ払った亭主とともに帰宅して子供たちを引き取り、寝かしつける時に
ちょっとリリのベッドに上がって小さな声で話をすることにした。

「リリ、ルルの怪我について聞きたいんだけど」
リリ、沈黙。

うーん。この沈黙は、ルルの怪我は自分のせいだと思ってるためだ、と確信。
自分に都合が悪いことについて、リリは絶対、自分から話そうとしない。
沈黙したのは、自分のためにルルが怪我をした、とリリが思い込んでるためだ。

「先生が見てた、ってお父さんから聞いたんだけど、ルルが怪我したとき、
 リリはすぐ近くにいたんだって?
 で、ルルが怪我して、リリがすっごく心配そうな顔してた、って先生が言ってたってよ?」

リリ、沈黙のまま。
でも思いっきり続けることにした。

「先生が見てたからわかるんだけど、ルルの怪我は、リリのせいじゃないよ。
 ルルが怪我したの、リリが、自分のせいって思っちゃったんじゃないかって、
 先生も心配してたってよ?
 ルルの怪我は、リリのせいじゃなくて、ただの事故なんだって。
 リリはもしかして『ルルが怪我したのは、リリのせい』って思ってたんじゃない?
 『違う』って先生は言ってたからね。リリのせいじゃないからね。」

リリは黙ったまま目を閉じ、両手のこぶしを目に当て、涙をぬぐった。
声も出さずに泣いている、リリ。

かわいそうに。
弟の怪我に責任を感じて、どれほど心を痛めたことだろう。
大人の言葉でこうしてはっきり否定されるまで、自分のせいだと思っていたのだ。
気づいて、否定してあげることができて、よかった。
そのまま目を開けようとしないリリに頬ずりし、抱きしめた。

「リリは、立派なお姉ちゃんだね。
 ルルの怪我を、自分のせいだと思ってたんだね。
 でも、違うからね。リリのせいじゃないよ。ただの事故だから。
 心配しないでおやすみ。いい夢を見てね。」

リリは小さくうなずき、じきに寝息をたてはじめた。
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