SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

体を労わりたい時、元気をつけて欲しい時

2016-02-22 23:44:26 | 食餌・健康
先日、だいじな犬友さんが大病をわずらったと聞いて、色々とおせっかいをしています。

メールをしようかなと思っていたのですが「あ~、もしかしたら他の方のお役にも立つかも」と思い
こちらに書くことにしました。

愛犬の体を労わりたい時、元気をつけて欲しい時の食餌のあれこれです。
食餌で病気を治すなんて、大げさなものではありません。
体に負担をかけないで、できるだけ良い状態を保つ為のちょっとしたことを
「私だったらこうするかな?」という視点で書いていきます。

犬の食餌の主役と言えばお肉

「お肉っ!?」

・1回の食餌に使うのは1種類のお肉、だけど量は充分に
(あ、でも鶏肉と鶏レバーとか牛肉と牛ハツとかならOK)
1回の食餌に肉と魚、両方なんていうのはかなりNG。
若くて元気な時なら別に構わないんですよ。
複数のタンパク源が入っているドッグフードもたくさんありますしね。
でも違う種類のタンパク質を同時に摂ると、分泌する消化酵素が違うのでちょっと負担になります。
だから体に負担をかけたくない時には1回の食餌には1種類のお肉が良いかと思います。

そしてお肉の量。摂取するタンパク質が不足すると免疫力はてきめんに落ちます。
だからお肉の量はとても大切。

例えば体重10kgの犬ならば1日に必要なタンパク質の量は約28g。
これはお肉が28gというわけではないですよ。
鶏肉ならば約170gで28gのタンパク質が摂取できます。お肉って全部タンパク質なわけではなくて成分の多くは水分が占めます。
牛肉の場合はもう少し水分が少なくタンパク質の含有量が多いので約150gが目安になります。
卵ならば60gのLサイズで約6gのタンパク質が摂れます。

これは京子アルシャーさんが書かれた記事から引用した体重別タンパク質必要量(1日)です。

(画像 dog actually 「タンパク質と犬2」より)

右端の「充分量」を目安にして、一度しっかりと摂取タンパク質の量を見直すのも大切。
何gのお肉でどれだけのタンパク質が摂取できるかはこちらのサイトが便利です。
すぐわかる栄養成分ナビゲーター


お肉の次は野菜と穀類

「おやさいおやさい」

・このさい要注意野菜は避ける
何度も書いているけれど、犬の食餌を手作りする時に思い込みがちなのが「野菜をしっかり摂らなくちゃ!」
犬は肉食寄りの雑食性なので、人間ほどたくさんの野菜は必要ありません。
そして、玉ねぎやネギ類ほどではなくても、犬が苦手な野菜はけっこうあります。

まず「犬にトマトはダメ」に代表されるナス科の野菜。
ナス、トマト、ピーマン、ジャガイモなどのナス科の野菜は植物毒の一種アルカロイド系成分を含むので与えてはいけないという説もあります。
これも、お肉のところで書いたのと同様に、若くて元気な時なら大丈夫でも、
体を労わりたいなあという時には、私なら全部まとめて避けておきます。

次は大根やブロッコリーなどアブラナ科の野菜。
アブラナ科の野菜は犬によっては胃腸に刺激を与える場合もあります。
例えば大根の辛味成分。生の大根をポリポリ食べるのが好きな犬は多いですが、この辛味成分が胃腸を刺激してお腹が緩くなってしまうこともたまにあります。
うちのニコは大根の尻尾をちょっと盗み食いした後、胃がムカついたらしく芝生を食べに出て、その後嘔吐したことがあります。
ブロッコリーも同様で、犬によってはお腹が張ったり緩くなったりすることもあります。
上の写真でニコはブロッコリー食べていますが、知識として知っておけば必要に応じて避けることができますね。

またアブラナ科の野菜の中でも最もポピュラーで犬に与えている方も多いキャベツは要注意。
キャベツって意外とシュウ酸が多く含まれています。
このシュウ酸の摂取がシュウ酸カルシウム結石の原因になるのではないかと論文が出ているようです。
まだキャベツのシュウ酸と結石の関係がはっきりと証明されたわけではないのですが
これらの関連を研究している博士は複数いらっしゃるようです。
シュウ酸と言えば代表選手はホウレンソウですが、特に体調を意識したい時にはホウレンソウもキャベツも避けたいですね。

あんまり色々心配しないで与えられる野菜と言えば、ニンジン、セロリ、サツマイモ、カボチャ、サヤインゲン、ズッキーニ、そんなところでしょうか。
ただしこれらの野菜はどれも不溶性の食物繊維であるセルロースが豊富に含まれるので、量が多過ぎると胃腸に負担がかかってお腹が緩くなることもあります。


「食べられるお野菜がずいぶん少ないんだけど」

うん、そうだね。いいんだよ、野菜はそんなに食べなくても。
あ、与えすぎに注意すれば、イチゴ、りんご、バナナなどはオヤツに最適です。
ブルーベリーは強力な抗酸化物質を含むので、積極的に与えたい果物です。


・野菜の代わりに乾燥ハーブ

これはうちの「基本の三種」と「お守りハーブ」

手前のネトルは天然のマルチビタミンと呼ばれることもあるくらい、各種ビタミンやミネラルが豊富なハーブです。また血液を浄化する働きも持っています。
つまり豊富な栄養成分を身体に取り入れ、血液の流れが良くなることで栄養が全身に行き渡り身体のバランスが整うということ。
元気な時にも、体調不良の時にも味方になってくれる頼りになるハーブです。

食餌の上にパラパラと振りかけて与えています(ニコには小さじ1杯くらい。ニヤにはそれよりやや少なめ。)

ネトルの奥のクリーバーズはリンパ系に働きかけてリンパの循環を良くする働きがあります。
ネトルは血液、クリーバーズはリンパ系で循環がよくなってバランスを整えてくれるんですね。
クリーバーズ、うちではニコニヤごはんのボウルに入れて、熱湯を浸る程度にかけてしばらく置いてから
その上にお肉や野菜を入れて食べさせています。(本当はティーにすればいいのに、ズボラなわけです。)

バードックは日本でいうゴボウです。(厳密にはちょっと違う種類みたいですがほぼ同じ。)
血液浄化作用と利尿作用があります。ご覧のとおり、乾燥した根っこなのでそのままでは与えません。
私は芋類などと一緒に水から煮て、茹で汁ごとペーストにするか、そのまま与えるかしています。
量はまったくの適当です。

ネトルもバードックも緩やかなデトックス作用が期待できるハーブですが、これは身体の解毒器官である肝臓や腎臓に十分に血液を送り込み、その働きをバックアップするから。
クリーバーズがその働きをサポートするリンパ系は体内に細菌が入った時にブロックして戦う器官です。
ですからリンパ系の循環がスムーズであることは健康の大きなポイントです。

カプセルに入っているのはミルクシスル。
肝臓の傷んだ組織を再生し働きをバックアップするお守りハーブです。

ミルクシスルは働きが強力なので長く使うと肝臓が自分で働くのをサボり気味になって肝機能が低下することがあります。
なので、ピンポイントで使うか、継続するとしても2週間摂ったら2週間休むのサイクルで使います。
病気で薬を服用している時に肝臓を守ってくれる強い味方です。

またネトルなどマイルドなものでも、ハーブは続けて使っていると身体が慣れてしまって効果が弱くなってきます。
それを避けるため5日摂ったら2日休むのサイクルで摂取するのもポイント。これ、どんなハーブでも鉄則です。

ミルクシスルの場合は5日摂ったら2日休むのサイクルを2回繰り返したら、その後2週間以上間を置きます。
(ヒルトンハーブから出ている’ピュリファイ’というブレンドハーブもこれがメインです。
ピュリファイには、これまた強力なリコリスも含まれるので、このサイクルを守ってくださいね。)


乾燥ハーブは生活の木などで買えます。アマゾンでも取り扱っています。
生活の木 有機ハーブ ネトル茶 100g
生活の木


ハーブの品揃えや品質では文句のないのは薬局グローバさん
索引ページへのリンクを貼ったのですが、商品名がびっしり並んでいるだけなので、最初はとっつきにくいかもしれません。

そうそう!忘れてはならない!
SMILES@LAでハーブの話と言えば、SMILESの顧問ハーバリスト(私が一方的に決定した)であるサラロンさん
ハーブ療法家でありアロマセラピストでもいらっしゃるサラロンさんが以前に書かれたブログ記事
犬のハーブ【与え方・買い方】は具体的に参考になる情報がたくさん詰まっているので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さいね。


「食べ物ってだいじ~。だいじだからもっとちょうだい。」

まだ他にもあるんだけど、また改めて。

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コメント (6)
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