SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

チョコレート危険スケール

2017-02-12 23:02:03 | 食餌・健康
もうちょっと前に書いておこうと思っていたのに忘れていました。
タイトルの通り、チョコレートのお話。

犬がチョコレートを食べると危険だというのはみなさんご存知の通り。
「何を今さら」という感じですよね。


「チョコレートって危険だったの?だからおかーさん絶対くれないの?」

その通り。危険だからだいじな君たちには絶対に食べさせられない。

でも何をどのくらい食べたらどの程度危険なのかというのは案外知られていないもの。
そして、そもそもどうしてチョコレートが犬や猫にとって危険なのか?
ちょっとややこしいカタカナ言葉が続きますが我慢してね(笑)

犬にとっての危険な成分はメチルキサンチン類というアルカロイドの一種の物質。
チョコレートに含まれるものではテオブロミンやカフェインがこのメチルキサンチン類の一種です。
これらの物質は中枢神経に作用して興奮状態を作ったり、心筋に作用して心臓機能を高めたりします。
コーヒーを飲むと眠気が覚めたり眠れなくなったりするのは興奮作用ですね。
カフェインに敏感な人ではコーヒーを飲むと心臓がドキドキするという人もいます。

犬や猫はこのメチルキサンチン類に対して人間よりもずっと敏感に反応することと
体内に入ったこの物質を代謝(解毒分解)する能力がとても低いために
チョコレートを食べると神経に強烈な刺激となって痙攣やてんかんを引き起こしたり
心臓の激しい動悸が起こったりします。これがチョコレートが危険な理由。
チョコレートだけでなくコーヒーやココアも危険なので、犬が舐めたり飲んだりしないよう注意してくださいね。


「チョコレートっていい匂いするし、美味しいのにね。」

ところで以前にちょっと調べ物をしていた時に、犬の体重と食べたチョコレートの量を入力して
どのくらい危ないかを試算できるスケールを見つけたんですよ。
チョコレート毒性カリキュレーター
英語なんですが、このサイトは体重やチョコレートをkgとgで設定できるので使いやすいかと思います。

上記サイトの最初のスケールで体重をセットして、次のスケールでチョコレートの量をセットします。
チョコレートのタイプを選んでくださいという項目があり、ミルクチョコ、セミスイートチョコ、
製菓用の無糖チョコ、ココアパウダーの4種類が並んでいるので、どれかひとつ選びます。
全てセットしたら『Calculate』をクリックすると体重1kgあたりどのくらいのメチルキサンチンを摂取したか、と
危険度を色で表したスケールでどの辺りの危険度かが示されます。

チョコの種類を設定するということは、チョコレートの種類によって毒性が違うということですね。
簡単に言えば色が薄くて甘いものは毒性が低く、苦くて色の濃いものほど毒性が強くなります。

カカオ70%とか90%とかいう高カカオチョコは少量でも致死量になりやすいのでくれぐれもご注意を。
無糖タイプのココアパウダーも危険度の高いものです。

ホワイトチョコはほとんど脂肪分と糖分のみで、メチルキサンチンは含みませんので中毒の危険はありません。
チロルチョコなんかの茶色くないタイプも同様です。
(ただし、包み紙ごと食べてしまったり、中に入っているグミ系の物を喉や腸に詰まらせるという
別の危険性はあるので、犬の手の届かないところに置くという鉄則は同じです。)

スケールに実際に数字を入れてみるとわかるのですが、ミルクチョコなどはひとかけらくらい食べてしまっても
それほど大騒ぎする必要はないようです。

とは言っても犬の体重や、個体差もあるので、動悸や息切れなどが見られたらすぐに病院へ!

上の写真のニコ「チョコレートおいしいのにね」なんて言ってますが、実はニコはチョコレートを食べたことがあります。


↑ちょうどこの写真の頃。2歳になったばかりのニコです。

食べちゃったのはアメリカ人が大好きなリーシーズというピーナッツバターが真ん中に詰まっているチョコレート。
チョコレート自体もミルクチョコでカカオの少ないチープなもので、真ん中にみっちりピーナッツバターが入っているので
食べちゃってもほとんど危険はないものなんですけれどね。

でもその頃は全然知識もなくて、チョコレート=危険としか認識していなかったので思いっきりパニクりました。
あの時の取り乱し方を思い出すと、知識がないというのは危ないことだとしみじみ思います。

バレンタインデーを目前に控えて、おうちにチョコレートが置いてある確率も高くなる時期です。
以前にある獣医さんのブログで、バレンタインデーとクリスマス前後はチョコレート中毒の患者犬が増えると読んだことがあります。
そして、意外なことにチョコレートが危険だと知らない飼い主さんも多いのだとか。

ちなみに猫は犬よりもさらにメチルキサンチンに強く反応するそうですが(つまり重体になり易い)
甘いものに関心のない子が多い為か、チョコレートを誤飲して事故になるケースは少ないそうです。

美味しいチョコレートは人間のためだけに、安心安全なバレンタインデーをお過ごし下さい!


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コメント (11)
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