SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

犬の映画

2017-10-26 22:56:44 | 犬のおはなし
昨日、自宅で犬の映画を観ました。A Dog's Purposeという作品。
日本でも公開された映画ですが、邦題は「僕のワンダフルライフ」


「おかーさんが 昭和のダジャレか! って言ってました。」

ホントにねえ、どうにかならんのかねえ(苦笑)

さて、この映画への私の感想は「雑やな〜」

全体としては、そんなにヒドイってほどじゃないし、楽しんだ部分もあったけど
原作からの脚本化が雑でねえ、設定も描写もいろいろと本当に丁寧じゃない。

映画レーティングがPGでファミリー向けの割に、登場人物にクズ人間が多過ぎだったわー。

出演している犬たちはみんな可愛かったんだけどね。
でもこの映画は、撮影中に怖がるジャーマンシェパードを撮影用プールに無理矢理落とそうとしている様子の録画が公開されて
ボイコット運動が起こったという経緯もあったんですよ。
どうやら見かねたスタッフによる内部告発だったらしい。
幸いジャーマンシェパードが怪我をしたり具合を悪くしたということはなかったようですけれどね。

私の結論は「原作を読むほうがいいよ!」です。

野良犬トビーの愛すべき転生 (新潮文庫)
新潮社


犬が何度か転生を繰り返すというファンタジー的な設定のストーリーなんですが
原作ではその転生がきちんと意味のあることとして描かれていて納得がいくの。

この本のタイトルのトビーというのは主人公犬の最初の犬生の時の名前なんだけど
野良犬トビー時代の設定が、1950~60年代のアメリカの犬を取り巻く環境の問題が色々と描かれています。
野良犬の存在、アニマルホーダー、捕まえて処分するだけの行政など、けっこうヘビーです。
21世紀の現在はだいぶ改善されているけれど、問題が生まれていく過程は今も同じです。
娯楽作品の中でこういうことが語られているってだいじなことだと思います。

映画の中では野良犬トビー時代はバッサリと割愛されちゃってて残念。

映画ではトビーから転生して2度目の犬生であるベイリーが生まれた場所がチラリと映ります。
これがまさにバックヤードブリーダーであり、パピーミルの原型とも言えるもの。
物語の時代設定が1961年で、ちょうどバックヤードブリーダーがパピーミルへと変遷していった時代です。

第2次大戦後の復興景気とともに人々の所得が増え始めて、使役犬ではないペットとしての犬が増え始めた時期なんですね。
これから映画を観ようかなと思っている方は、この辺りにも注目していただけたらと思います。


原作を読むの、英語でも良いよという方はぜひそちらを。
犬が語っている設定だから、そんなに難しい言い回しや言葉もないので、英語の勉強にはもってこいです。
A Dog's Purpose
Pan Books



原書の方だと続編もあるんですよ。
A Dog's Journey (Dog's Purpose)
クリエーター情報なし
Forge




「散々ケチつけたから映画観たい人なんていなくなったんじゃない?」

あ、そうかな(笑)
でも犬たちは可愛いし、観ればけっこう楽しめると思うのよ。

英語版はオーディオブックもおすすめですよ。


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コメント (3)
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