SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

イギリスの動物福祉法騒動に思う

2017-11-27 01:00:10 | まじめな話

「おかーさんのブツブツ文句です。」

先週のことですが、イギリス下院において行われた投票が物議をかもしています。

昨年国民投票でEU離脱を決定したイギリスですが、離脱に当たってEUとの交渉が行われています。

その中で家畜の扱いなどに関する動物福祉法はEUの法を引き継ぐこととされていたにもかかわらず
前述の下院の投票で「動物は感情を持ち、苦痛を感じる」という項目を外すことが可決されたとのこと。

詳しくはこちらのニュースでご覧ください。(日本語です)

でも私がこのブログで言いたいのは、この投票結果がどんなにくだらんかということじゃない。

・・・・・・ここまで書いて、じゃあ何が言いたいのかがうまく言葉にならないことに気づき長時間のブランクが空いてしまいました。


「だめじゃーん!」

EU加盟国内での家畜の扱いなどを定める法律はアメリカよりも格段に厳しいということはわかるんですが
具体的なことは知らないし、そもそも法の背景にある文化もあんまりよく知らない。
なので、書こうと思ったことに、あまりに説得力がないじゃないかと気づいたの。

でもね、たくさんの人にちょっと心に留めておいていただきたいなと思ったことは書けます。

このブログを読んでくださっている方は、イギリスと言えば犬を始め動物福祉の先進国というイメージを持っている方が多いと思います。

確かにそれも一面では正しい。

そして今回の下院の投票結果。これで「なんだイギリスもダメじゃないか」という結論に行くわけではないと思うんですよ。

イギリスにもパピーミルも存在すれば、動物虐待もあるし、特定犬種規制法という理不尽な法もある。
一方で大規模で影響力のある動物保護団体も複数あり、動物福祉への取り組みで進んでいる面もある。

何が言いたいかというと、ある情報やニュースに触れた時に
「それは、多くの真実の中のある一面」だと忘れないようにしなくてはということ。

例えば今回のニュースで言えば「ダメ」なのはイギリスではなくて「イギリス下院の投票結果」です。
(まあ「ダメ」というのも私の主観で、それが正しいという人もいるでしょう。
 でもアメリカ政府が地球温暖化はウソって言ってるのと同じくらいに非科学的なことは間違いない。)

政治的な決定は、ある国の大きな一面ではあるけれど、それがその国のトーンの全てではない。
何かひとつの事柄に対して整備されたシステムがあるからと言って、それもその国の全てではない。
当たり前のことですが、外国のこととなると忘れがちになる気がします。

動物に関わることとなると「イギリスを見習わなくては」「ドイツのようにしなくては」などの言葉をよく目にします。

でもそれは違う。それぞれの国の文化や背景が違うのだから「○○のように」という目指し方は無理です。

けれども、他の国の法律やシステム、研究事例などをたくさん知ることで段々見えてくることがあります。
どういう点が優れているのか、これは日本に取り入れることは無理だ、この点は他の国の同じものに比べて良くないのでは?
そんなことを考えていると、日本の現状への理解が深まるきっかけにもなります。

考えることで何かがすぐに良くなるわけではありません。
でもそうやって考える人が増えることが、パブリックコメントの提出や、
自治体の愛護センターへのサポートにつながっていくのではないかと思います。

特定の国を無条件に崇めることも視野を狭くしてしまうし
反対に「あの国はこんなことをしてるからダメだ!」と全否定することも同様。

柔軟に、視野を広く、オープンマインドで、そして闘う時には闘う。
そんなふうでいたいものだと、イギリスのニュースを聞いて思ったのでした。


長々とすみません。
「だから何が言いたいんだよ?」と思われた方、この動画で気分転換を。



この動物さんたちも、笑顔のニコニヤも、感情モリモリだよねー。



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コメント (3)
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