お待たせしました。
予告してからだいぶ時間が経ってしまいましたが、「ハーネス考」として過去に書いた記事の改訂版です。
前回「ハーネス考」として書いた記事は、元々が保護犬用のハーネスについてのご質問に応えて書いたものだったので
とにかく「抜けにくい」ということにポイントを置いて書いておりました。
私にとっても、ハーネス抜け職人のニコを抱える身としてはハーネス選びの一番のポイントが「抜けない」だったしね。
ちなみに、抜けないことに焦点を絞って選んだニコのハーネスはこれで最終決定です。

「このハーネスはそんなに嫌じゃないのー」
「え?紐じゃないの?」って感じですが、これはその名も「ハーネスリード・エスケープレジスタント」

こういう要領で装着します。
見た目よりずっと柔らかくて肌当たりもソフトです。そして絶対に抜けない!
残念ながら日本では売っていないようなので、どうしても欲しい方はUSアマゾンが発送してくれると思います。
https://www.amazon.com/Harness-Lead-Escape-Reduces-Medium/dp/B009P4K2V4
さて、本題です。
前回書いた中で、これは訂正しておかなくては!と思ったのは引っ張り防止の「イージーウォークハーネス」のこと

「昔ニコちゃんも使ってたっていうやつ?」
そう。
最近アメリカで売っているハーネスは、リードを付ける金具が胸の前に付いていて、引っ張り防止を謳ったものが増えています。
そのことを受けて、何人かの獣医師がフロントリードタイプに警鐘を鳴らしています。
まず、胸の前にクリップや調整用金具が来ることで、ハーネスのフィット具合によっては
犬の胸部や気管に圧力やダメージをかける恐れがあること。
また引っ張り防止という点に捉われすぎた結果、犬の自然な歩行を邪魔する場合があること。
特に引っ張り防止ハーネスの元祖であるイージーウォークは犬の前足を不自然に締め付ける構造で
慢性的な損傷につながる恐れもあると言われていますので、使用されている方は中止をお勧めします。
胸部や気管への圧力のことを考えても、ハーネスの留め具やリードを付ける金具は背中が望ましいと獣医師は述べています。
金具が背中に付いている場合、犬が引っ張るとハーネスの内側が犬の胸部に押し付けられる形になるので
胸にあたる部分にクッションが効いていたり、幅の広いものが理想的です。
小型犬ならベストタイプは手軽で体に優しいハーネスです。
ニヤもベストタイプ

ただし、このタイプはマジックテープとクリップ留め具の両方で留めるので
テープを剥がすバリバリ音が怖い子には注意が必要です。
初めて着脱する時は音で驚かせないよう、ゆっくり剥がすようにしてください。
胸の部分だけでなく、前足の付け根(脇の下に当たる場所)の毛が擦り切れたり
もっと酷い場合は赤くなったり擦り傷ができたりしている場合、ハーネスを換えましょう。
脚の付け根周り、胸部の両方に負担がかからない工夫がされているのはフリースラインドハーネスです。
構造、クッション性、丈夫さなど、多くの面で信頼できると評判が高い製品ですが
サイズの調整がちょっと難しいという欠点があるようです。
小型犬から大型犬まで、どんなサイズの犬にも良いと言われています。
フリースラインドと双璧で信頼度が高いのはラフウェア。
これは背中にハンドルが付いているので、小型犬を抱き上げる時に最適です。
中型犬以上で、ハンドルは要らない、毎日のお散歩用が欲しい方には同じくラフウェアのライトタイプ
ラフウェアは引っ張り防止のフロント留め具タイプもあり、このタイプの中では安全性などの評価が高いものです。
着脱簡単で、首から被せて一点だけを留め具で留めるタイプは毛の短い犬はあっという間に抜けるのでご注意ください。
(ビヨルキスやコンフォートフレックスなど)
他のタイプのハーネスでも、胸が深くウエストが細いタイプの犬はハーネスが抜けやすいので
エスケープフリータイプのハーネスを選ぶなど、くれぐれもご注意ください。
ここに挙げたのはほんの一例ですので、「これが良かった」というものがあれば、教えていただけると嬉しいです。
また、どんなに良いハーネスでも体に合っていないと抜けたり、体を傷つけたりして危険です。
ハーネスを着けた状態で、指が二本入るくらいが丁度いいフィットだと言われています。
脱がせた後、コートにクッキリとハーネスの形がついているようではキツすぎです。
家の中ではハーネスは必ず外しておいてください。
どこかに引っ掛けて事故の原因になることもあります。
万が一ハーネスが抜けてしまった時のために、ハーネス着用時も必ず名札付きのカラーも着けておきましょう。

「ハーネス、いいの選べそう?」
あ〜、そうそうニコは体に触れる部分が多いほどドヨーンと落ち込むんですよ。
体に何かが触れることに繊細なタイプの犬はハーネスを嫌がる子が多いようです。
そういう意味でも、ニコのハーネスリードは理想的です。
フードやトレーニングと同様、すべての犬に完璧というハーネスはありません。
ご愛犬の性格や体型、様々な要素を考慮して良いものを選んでくださいね。
《参考サイト》
https://www.petmd.com/dog/care/surprising-dog-harness-dangers-avoid
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予告してからだいぶ時間が経ってしまいましたが、「ハーネス考」として過去に書いた記事の改訂版です。
前回「ハーネス考」として書いた記事は、元々が保護犬用のハーネスについてのご質問に応えて書いたものだったので
とにかく「抜けにくい」ということにポイントを置いて書いておりました。
私にとっても、ハーネス抜け職人のニコを抱える身としてはハーネス選びの一番のポイントが「抜けない」だったしね。
ちなみに、抜けないことに焦点を絞って選んだニコのハーネスはこれで最終決定です。

「このハーネスはそんなに嫌じゃないのー」
「え?紐じゃないの?」って感じですが、これはその名も「ハーネスリード・エスケープレジスタント」

こういう要領で装着します。
見た目よりずっと柔らかくて肌当たりもソフトです。そして絶対に抜けない!
残念ながら日本では売っていないようなので、どうしても欲しい方はUSアマゾンが発送してくれると思います。
https://www.amazon.com/Harness-Lead-Escape-Reduces-Medium/dp/B009P4K2V4
さて、本題です。
前回書いた中で、これは訂正しておかなくては!と思ったのは引っ張り防止の「イージーウォークハーネス」のこと

「昔ニコちゃんも使ってたっていうやつ?」
そう。
最近アメリカで売っているハーネスは、リードを付ける金具が胸の前に付いていて、引っ張り防止を謳ったものが増えています。
そのことを受けて、何人かの獣医師がフロントリードタイプに警鐘を鳴らしています。
まず、胸の前にクリップや調整用金具が来ることで、ハーネスのフィット具合によっては
犬の胸部や気管に圧力やダメージをかける恐れがあること。
また引っ張り防止という点に捉われすぎた結果、犬の自然な歩行を邪魔する場合があること。
特に引っ張り防止ハーネスの元祖であるイージーウォークは犬の前足を不自然に締め付ける構造で
慢性的な損傷につながる恐れもあると言われていますので、使用されている方は中止をお勧めします。
胸部や気管への圧力のことを考えても、ハーネスの留め具やリードを付ける金具は背中が望ましいと獣医師は述べています。
金具が背中に付いている場合、犬が引っ張るとハーネスの内側が犬の胸部に押し付けられる形になるので
胸にあたる部分にクッションが効いていたり、幅の広いものが理想的です。
小型犬ならベストタイプは手軽で体に優しいハーネスです。
ニヤもベストタイプ

![]() | Lサイズ グレー色 ペット ペットグッズ 犬用品 胴輪 ハーネス 小型犬用ソフトベスト ハーネス PUPPIA パピア ペット 犬 ドッグ 犬用品 犬用 |
PUPPIA |
ただし、このタイプはマジックテープとクリップ留め具の両方で留めるので
テープを剥がすバリバリ音が怖い子には注意が必要です。
初めて着脱する時は音で驚かせないよう、ゆっくり剥がすようにしてください。
胸の部分だけでなく、前足の付け根(脇の下に当たる場所)の毛が擦り切れたり
もっと酷い場合は赤くなったり擦り傷ができたりしている場合、ハーネスを換えましょう。
脚の付け根周り、胸部の両方に負担がかからない工夫がされているのはフリースラインドハーネスです。
![]() | Fleece Lined Harness フリースラインドハーネス ハイビスオレンジ【光反射】3号(小~中型犬用) |
DOG-GAMES |
構造、クッション性、丈夫さなど、多くの面で信頼できると評判が高い製品ですが
サイズの調整がちょっと難しいという欠点があるようです。
小型犬から大型犬まで、どんなサイズの犬にも良いと言われています。
フリースラインドと双璧で信頼度が高いのはラフウェア。
これは背中にハンドルが付いているので、小型犬を抱き上げる時に最適です。
![]() | [RUFFWEAR(ラフウェア)] 犬用ハーネス ウェブマスターハーネス S レッドカラント 【正規輸入品】 |
RUFFWEAR |
中型犬以上で、ハンドルは要らない、毎日のお散歩用が欲しい方には同じくラフウェアのライトタイプ
![]() | [RUFFWEAR(ラフウェア)] 犬用ハーネス ハイ&ライト ハーネス S ブルーアトール 【正規輸入品】 |
RUFFWEAR |
ラフウェアは引っ張り防止のフロント留め具タイプもあり、このタイプの中では安全性などの評価が高いものです。
着脱簡単で、首から被せて一点だけを留め具で留めるタイプは毛の短い犬はあっという間に抜けるのでご注意ください。
(ビヨルキスやコンフォートフレックスなど)
他のタイプのハーネスでも、胸が深くウエストが細いタイプの犬はハーネスが抜けやすいので
エスケープフリータイプのハーネスを選ぶなど、くれぐれもご注意ください。
ここに挙げたのはほんの一例ですので、「これが良かった」というものがあれば、教えていただけると嬉しいです。
また、どんなに良いハーネスでも体に合っていないと抜けたり、体を傷つけたりして危険です。
ハーネスを着けた状態で、指が二本入るくらいが丁度いいフィットだと言われています。
脱がせた後、コートにクッキリとハーネスの形がついているようではキツすぎです。
家の中ではハーネスは必ず外しておいてください。
どこかに引っ掛けて事故の原因になることもあります。
万が一ハーネスが抜けてしまった時のために、ハーネス着用時も必ず名札付きのカラーも着けておきましょう。

「ハーネス、いいの選べそう?」
あ〜、そうそうニコは体に触れる部分が多いほどドヨーンと落ち込むんですよ。
体に何かが触れることに繊細なタイプの犬はハーネスを嫌がる子が多いようです。
そういう意味でも、ニコのハーネスリードは理想的です。
フードやトレーニングと同様、すべての犬に完璧というハーネスはありません。
ご愛犬の性格や体型、様々な要素を考慮して良いものを選んでくださいね。
《参考サイト》
https://www.petmd.com/dog/care/surprising-dog-harness-dangers-avoid