神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

雁ヶ腹摺山 余聞

2024-01-05 23:58:52 | 御料地
 昨日の神足の行程について一部訂正をしました。
 それもあり、今日は別の角度から「雁ヶ腹摺山」を紹介しておくことにします。まず写真をご覧ください。
 
  松姫峠からの雁ヶ腹摺山・黒山・大菩薩嶺

 松姫峠は、山梨県小菅村(東京都奥多摩町の西)と山梨県大月市を結ぶ尾根界にあります。
 写真右下に道路が見えます。大月方面からの道です。
 松姫峠は、かつては小菅村と大月市を結ぶ要路でしたが、現在はこの峠の直下にトンネルができています。私は、トンネル開通の前日にここに上がりました。もちろん、いつもと同じです。ミニサイクルを押して歩きです。
 写真の上の方左に白く富士山が見えます。その左が「大峰」、右が「泣坂ノ頭」、その右に続く尾根が「楢ノ木尾根」、それを右にたどって「雁ヶ腹摺山」、その左後ろに重なって見えるのが「黒岳?」でしょうか。ちょっと自信がありません。
 黒岳の標識:
 林の向こうに「雁ヶ腹摺山」が見えます。

 写真の標識にあるように、この右(南)に湯ノ沢峠があります。神足は木賊村の栖雲寺から沢沿いに上がってきて、湯ノ沢沿いに下り、「雁ヶ腹摺山」を左に見ながら大月の方へ下ったようです。
 
 最初の写真にもどって、右の方に「牛奥ノ雁ヶ腹摺山」です。これもちょっと自信がありません。
 
 牛奥ノ雁ヶ腹摺山の標識:手だけで失礼します。
 
  このあたりは、もちろん山ですから多少の起伏はありますが、ずっと尾根・稜線が続きます。
  
 前に紹介した「宮号(マーク)のついた標識」はこのあたりで見たものです。下に再録しておきます。

 
 
 この「宮印のついた標識」は、「境界標識(界標)」といい、御料地とほかの民有地や官公有地との境界を表示するために埋設されたものです。
 「御料地測量規程」第27条に「・・・上面へ十字形、前面へ御料局測點ノ五字、背面へ名称或ハ記号を刻し・・・』とありますから、宮号が裏側となります。
 なお、界標・三角点を探して山に入るのが少し流行しているようですが、界標は界点などを示すために埋設するものですから、そこが道沿いなら運よく見られるかもしれませんが、うっかり藪の中に入り込んでしまうと遭難の危険もあるので気を付けていただきたいと思います。
 最後に、パソコンで検索する場合は「彊界」でないとヒットしない〔出て来ない〕場合がありますから注意が必要です。

 少し横道に入りましたが、前回と今回とで、「雁ヶ腹摺山」の雰囲気がわかっていただけたでしょうか。
 もう一つの「笹子雁ヶ腹摺山」はあとで紹介します。
 
 この写真をある人に見せたところ、山が🍙みたいだと感想を述べた人がいます。確かに面白いですね。ゆっくり堪能してください。
 

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雁ヶ腹摺山

2024-01-05 00:23:16 | 御料地
 元旦に「雁ヶ腹摺山」から見た富士山の写真を紹介しました。雲がなければ、昔の500円札の富士山の写真とほぼ同じはずです。
 今日は、その「雁ヶ腹摺山」そのものを紹介します。
 
 山梨の人や山好きな人はご存じかと思いますが、山梨県には「雁ヶ腹摺山」の名が付く山が3つあります。
 一つ目は今から紹介する「雁ヶ腹摺山」です。
 二つ目は笹子トンネルのほぼ真上にある「笹子雁ヶ腹摺山」です。
 三つめは大菩薩連嶺にある「牛奥ノ雁ヶ腹摺山」です。
 二つ目と三つめは後日紹介することにしましょう。

 
   中央が「雁ヶ腹摺山」、右下の切れ込んだ付近が「大峠」:
    小菅村から上がった大菩薩嶺の東側から見た遠景
    向こう側が大月方面、富士山は右方向に隠れてます
    

 雁ヶ腹摺山に登るコースは2つあります。
 (1)右側の大菩薩嶺から大峠に降りて来てまた上るコース。
    このコースを歩く人は、いないことはないですが、道の様子からあ
   まり多くないように見受けられました。
 (2)バスに大月から終点ハマイバまで乗り、さらに大峠まで歩いて、登る
   コース。
    このコースは林道が舗装整備されているので、車で大峠まで乗り付け
   人や、大月からタクシーで大峠まで乗り付ける人がいます。
    
 私は、バスで大月からハマイバに至り、そこから、持参したミニサイクルにザックを吊るして、大峠までテクテクと約3時間歩きました。
 というのは、次の写真の看板のように、この周辺は現在は恩賜林(旧御料林)ですから、そこを自分の足であるいて、ゆっくり見たかったからです。

   
 地図の下の方に、大月インターの道路略図があります。道路に沿って上(北)に進んだ所に赤く「現在地」とあるのが見えます。
 そこから、真木小金沢林道をたどって北上すると、左に「ハマイバ丸」があり、地図の一番上(北)のヘリに「大峠」があり、その右(東)に「▲雁腹摺山」とあります。
 実際には、この頂上から北の方にたどるルートもあります。しかし、こちらは帰り(下り)に使う人が多いように見受けられます。

   南側から見た頂上付近 


   北西からみた頂上付近

 この日は曇りで、瞬間的に雲が切れました。それが元旦の写真です。 
 帰りは、ゆっくりと下って、バス終点まで約40分、大月まで約2時間でした。
 
 なお、神足勝記は、この「雁ヶ腹摺山」そのものには登りませんでした。
 先日紹介した柳沢峠を丹波山村の方から越えてきて、やや南下して小田原から日川尾根を越え、日川を渡り、大菩薩嶺に上がりました。おそらく「牛奥ノ雁ヶ腹摺山」に上り、また西に下って栖雲寺に泊まり、翌日、ハマイバ丸の北にある湯ノ沢峠から、上の地図の湯ノ沢に沿って下り、真木を通過して大月に向かいました。 

 だいぶ長くなってしまいました。

 

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