宋斤の俳句 「早春」昭和三年二月 第五巻二号
寒中小景
しづかりや雪やれ蓮に降りぬるゝ
枯桐に鳥きて去って日南かな
無花果の寒さはくねる水のかけ
足の上に来し落ち葉かな寒の凪
霧の燈の寒ゆるみたる河の面
煮凍りや鰈の腹を鍋にさす
大寒や壺中の金魚水染めて
早春社神崎句会
たかたかと石段露の落ち葉かな
四五軒が交々焚きて千菜風呂
編集所偶会
三日なる机の上の乱れかな
打出句會
野の枯れの道に傾く鳥居哉
稲雀夕日ちりちり森にあり
河音爽府君入営留別句會
入営の家や旦の掃き清め
地に木葉ちる入営を送りけり
寒中小景
しづかりや雪やれ蓮に降りぬるゝ
枯桐に鳥きて去って日南かな
無花果の寒さはくねる水のかけ
足の上に来し落ち葉かな寒の凪
霧の燈の寒ゆるみたる河の面
煮凍りや鰈の腹を鍋にさす
大寒や壺中の金魚水染めて
早春社神崎句会
たかたかと石段露の落ち葉かな
四五軒が交々焚きて千菜風呂
編集所偶会
三日なる机の上の乱れかな
打出句會
野の枯れの道に傾く鳥居哉
稲雀夕日ちりちり森にあり
河音爽府君入営留別句會
入営の家や旦の掃き清め
地に木葉ちる入営を送りけり
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