宋斤の俳句 「早春」昭和三年一月 第五巻一号 俳句
安谷吟座
樹の中にちらつく鳥を冬としつ
折って来て柚の香めでつ冬はじめ
コスモスや門の往来のなほくれず
夜になるを散うするゝや時雨雲
夕暮れて一番さきに雛寝たり
暮れきってしまへば冬や水の音
墨磨って夜に音なし菊のはな
障子しめてものみな冬の蟲遠し
夜の冷に柿をむかれてゐたりけり
柚子の實がぬらしぬ道の邊に
早春社本會納会
冬の蝶の晴れ見て人の立ちつくす
冬の蝶峡中しろく往きにけり
冬の蝶人のそびらにまとひけり
句座の眼の時折たれも草枯れに
門衛のあそぶ枯艸日南哉
安谷吟座
樹の中にちらつく鳥を冬としつ
折って来て柚の香めでつ冬はじめ
コスモスや門の往来のなほくれず
夜になるを散うするゝや時雨雲
夕暮れて一番さきに雛寝たり
暮れきってしまへば冬や水の音
墨磨って夜に音なし菊のはな
障子しめてものみな冬の蟲遠し
夜の冷に柿をむかれてゐたりけり
柚子の實がぬらしぬ道の邊に
早春社本會納会
冬の蝶の晴れ見て人の立ちつくす
冬の蝶峡中しろく往きにけり
冬の蝶人のそびらにまとひけり
句座の眼の時折たれも草枯れに
門衛のあそぶ枯艸日南哉
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