よく取り上げる「サザエさん」話です
4コマ「サザエさん」には時々ハッとするような傑作が多く、中でも年齢を重ねるにつれ、加速度を付けて胸に迫ってくる作品があります。
子どものころに読んだ4コマで、もう手元にはないので詳しくはわかりませんでしたが、どうやら昭和38年8月15日、元の単行本では27巻に収録されている作品らしいです。
①波平さん 縁側でぞうきんを見て、「どこかで見たようなきれだなあ?」
②フネさん 「ああ、それ、あたしの防空頭巾だったの」
③縁側でビールを飲みながら遠く外を見る波平 「戦後十八年…」
④「感無量だ…」
小学校4年生ぐらいに読んだ時も何となく気になっていたマンガでしたが(私が読んだのはもう昭和50年代に入っていました) もちろんギャグでも何でもなかったから、意味が分からなかったということもあったのでしょうが
自分自身歳を重ねるごとに、この作品、涙を誘ってきます。
戦争の時代の象徴であり、お国からさんざん命令されて、竹やりレベルでしか身を守れないのに肌身離さず持っていた防空頭巾。
そんな「戦争用具」が、今では再利用され、ただの布となり、雑巾として活躍している
平和になったのだ。平和の時代を満喫できるようになったのだ。
私たちの必死だった18年間は間違っていなかったのだ と、当時とを比べて思いにふける波平さん
おそらくそれは長谷川町子さん本人の思いでもあり、当時の日本中の国民の思いでもあったのでしょう。
異論はあるでしょうが、世界を敵に回して争いを繰り広げていた日本が、今や、平和の国として、1年後には東京オリンピックを開こうとしているのです。
竹やりも、防空頭巾も、モンペも、ざつのうも、防空壕も電気のかさを覆う布も、
そんなものなくてもいい生活の、何とありがたいことか
その気持ちがひしひしと伝わってくるマンガです。
私も、ついに波平さんの年齢を超えてしまいました。読み始めたころはまだカツオの年齢でもなかったのに。
「もう二度とあんな時代はいやだ」その思いと、なんにもなくなってしまった戦後、たくましくも明るく生きるサザエさんたち、まさに「生きる戦後史」です。
若い世代の人たちにも、ぜひ読んでもらいたいと思います。
4コマ「サザエさん」には時々ハッとするような傑作が多く、中でも年齢を重ねるにつれ、加速度を付けて胸に迫ってくる作品があります。
子どものころに読んだ4コマで、もう手元にはないので詳しくはわかりませんでしたが、どうやら昭和38年8月15日、元の単行本では27巻に収録されている作品らしいです。
①波平さん 縁側でぞうきんを見て、「どこかで見たようなきれだなあ?」
②フネさん 「ああ、それ、あたしの防空頭巾だったの」
③縁側でビールを飲みながら遠く外を見る波平 「戦後十八年…」
④「感無量だ…」
小学校4年生ぐらいに読んだ時も何となく気になっていたマンガでしたが(私が読んだのはもう昭和50年代に入っていました) もちろんギャグでも何でもなかったから、意味が分からなかったということもあったのでしょうが
自分自身歳を重ねるごとに、この作品、涙を誘ってきます。
戦争の時代の象徴であり、お国からさんざん命令されて、竹やりレベルでしか身を守れないのに肌身離さず持っていた防空頭巾。
そんな「戦争用具」が、今では再利用され、ただの布となり、雑巾として活躍している
平和になったのだ。平和の時代を満喫できるようになったのだ。
私たちの必死だった18年間は間違っていなかったのだ と、当時とを比べて思いにふける波平さん
おそらくそれは長谷川町子さん本人の思いでもあり、当時の日本中の国民の思いでもあったのでしょう。
異論はあるでしょうが、世界を敵に回して争いを繰り広げていた日本が、今や、平和の国として、1年後には東京オリンピックを開こうとしているのです。
竹やりも、防空頭巾も、モンペも、ざつのうも、防空壕も電気のかさを覆う布も、
そんなものなくてもいい生活の、何とありがたいことか
その気持ちがひしひしと伝わってくるマンガです。
私も、ついに波平さんの年齢を超えてしまいました。読み始めたころはまだカツオの年齢でもなかったのに。
「もう二度とあんな時代はいやだ」その思いと、なんにもなくなってしまった戦後、たくましくも明るく生きるサザエさんたち、まさに「生きる戦後史」です。
若い世代の人たちにも、ぜひ読んでもらいたいと思います。
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