17時半頃野付半島のネイチャーセンターに着きましたが、既にドアは閉ざされていました。
とりあえず、壁に掲げられた、北海道遺産「野付半島と打瀬船」の解説文をパチリ。
今その内容を確認すると、
「野付半島は全長26㎞の日本最大の砂嘴(さし)で、北海シマエビ漁に用いる打瀬船は野付湾の風物詩で、シマエビの住処であり、餌となるアマモを傷つけない為に三角帆で風を受ける漁法は、明治時代からあったといわれます」
と記されます。
既に薄暗くなり始めましたので、今夜の宿泊場所を決めなければなりません。
車を進めると、「ここから先一般車通行止め」と示された場所のパーキングエリアに、数台のキャンピングカーが止まっていました。
ここで津波に襲われたら逃げ場がない、とは思いましたが、東の空から日が昇る景色を想像し、今夜はここで夜を過ごすことにしました。
そして驚くことに、すぐ横の草地で、エゾシカの群れが草を食んでいます。
観光客がカメラやスマホのレンズをシカに向けますが、彼らは全く動じません。
この辺りで彼らに危害を加えるものは何もないのでしょう。
観光客から3~4m程の近さで、夕餉を楽しんでいました。
さて、そろそろ私も夕食を摂ろうと思います。
今夜のごはんは、透明なプラスチック容器に盛られたカツ重と、500㏄の缶酎ハイ、そして晩酌のお供はスルメです。
昨晩少し飲みすぎたのか、缶酎ハイを空け終わる前に強い睡魔が襲ってきました。
7月4日、野付半島の先端で朝を迎えました。
朝空を照らす太陽を期待しましたが、東の空は雲で覆われていました。
昨夕、野付半島の道道950号を走り来た時、道路脇に多くの花を見ました。
車の中でコッペパンだけの質素な朝食を済ませるとすぐに、国道244号との分岐点目指し車をスタートさせました。
原野の中に、「野付半島原生花園」と「ラムサール条約登録湿地 野付半島・野付湾」と記された表示板が掲げられています。
更に進むと、野付湾に伸びた砂嘴の畔で、エクルベージュ色に立ち枯れたトドワラが幻想的な姿を水面に映していました。
ところで、トドワラの意味ですが、気になって調べてみると、
“トドワラ”は“トドマツの原っぱ”が語源との説明がありました。
私はてっきり、“トドマツが枯れて藁(ワラ)状になった” の意味かと思ったのですが・・・
でもしかし、トドマツ林が枯れ残っても、原っぱには見えないので、自分的には「私の判断が〇」です。
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