幸福とは 自分を受け入れること 自分を全肯定できること 自分と仲良くやれることだ(中野孝次・作家、ドイツ文学者・1925~2004)
「解説」中野孝次は『清貧の思想』という著書で、松尾芭蕉などの世捨て人を取り上げ、一切を捨てた後の心の充実を説いて話題となりました。この言葉は次のように続きます。「外なるものに依存した生き方をしていたのでは、それは得られない」。
これは、老子の言う「足るを知るものは富む」という教えに通じます。自分にないものをむやみに求めない人は、現状に満足することができます。人と比べず、周りに流されず、ありのままの自分を受け入れることができるのです。それが、心穏やかに生きられる方法、つまり幸福なのだと、この言葉は教えています。