テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事96~全国の陽性率は9.3%と続落、全国でピークアウト、医療逼迫は続く、COVID-19との共存とは?

2021年09月14日 | コロナウイルス2020

なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事96~全国の陽性率は9.3%と続落、全国でピークアウト、医療逼迫は続く、COVID-19との共存とは?

【今週のまとめ】

先週の全国の陽性率は9.3%と続落

全国的にはピークアウト期に入りました、

しかし全国の重症者数はピーク、医療現場の逼迫は続きます、

ワクチン2回完了は全国民の50%を越えました

9月30日までに延長された緊急事態宣言、

これからの17日間はもっとも重要な17日間になるかも、

民主国家でのロックダウンは効果無し

対COVID-19戦略の新たなフェイズは共存、「ワクチン・検査パッケージ」



◆陽性率は9.3%、なんとか安全水域が見えてきました

検査数10%減、陽性者は40%減と減少傾向が顕著に、

来週もこの傾向が続き漸減すると考えますが、問題はどこまで下がるのか?です、

6月頃の2%くらいまでしっかり下がって欲しいです、

そういう意味では、あと17日間の緊急事態宣言期間は非常に重要です、

これまでの経験から、一定の期間後にCOVID-19がまた勢力を盛り返す可能性が高いです、

でも、ワクチン接種の進捗という新たなプラス要因がいよいよチカラを発揮する領域に入ってきました、

この17日間で『ワクチン接種進捗+緊急事態宣言』で今まで以上にCOVID-19を押さえ込めるかもしれません

                   陽性率  検査数  新規陽性者数
3月21日  2.3% 375025  8765人 ※21日緊急事態宣言全面解除
3月28日  3.0% 364712 11211人
4月4日    4.1% 383080 16018人 ※大阪・兵庫・宮城にまん延防止措置等適用
4月11日  5.4% 381306 20536人
4月18日  5.8% 456329 26426人 ※大阪府、緊急事態宣言発出を政府に要請
4月25日  6.0% 539640 32585人   ※大阪東京他、4月25日~緊急事態宣言発出
5月 2日      6.4%    542061   34811人
5月9日    7.8% 457873   35802人  ※緊急事態宣言5月31日まで延長・地域拡大
5月16日  6.8%    658101 44961人    ※5月16日北海道、広島、岡山に非常事態宣言
5月23日     5.5% 659869 36286人 ※5月23日から沖縄に緊急事態宣言
5月30日  4.6%    589322 27400人 ※緊急事態宣言6月20日まで再延長
6月6日    3.1% 602455 18649人
6月13日  2.9%    467753    13499人 
6月20日  2.5% 411848   10178人 ※6月20日沖縄以外の緊急事態宣言解除
6月27日  2.6% 405628   10457人  ※小池知事休養中
7月4日    2.6% 416705 10919人 ※都議選で自民党実質敗北
7月11日  3.4% 394418 13314人 ※東京12日より4回目の緊急事態宣言
7月18日   4.1% 474414   19742人  
7月25日    7.0%     386623   27234人 ※東京五輪開幕
8月1日  10.5% 580346   61157人   ※8月2日より6都府県に緊急事態宣言
8月8日  14.1%    646433   90958人 ※五輪閉幕
8月15日  16.6%    672232  111601人  ※緊急事態宣言9月12日まで延長
8月22日  18.3% 814829  149057人  ※パラリンピック開幕
8月29日  16.8% 931891  156931人 
9月5日  13.4%    915614  122628人 ※菅総理退陣決まる
9月12日  9.3% 805362   75093人
(厚労省HP日報から算出)

◆全国的にはピークアウト期に入りましたが、重症者数は高いレベル

最悪の状況だった沖縄を含め全国的にピークアウト期に入りました、

しかし、重症者数は未だ非常に高いレベルで推移しています、

自宅療養者が最大になった大阪、

先週はその大阪で10代男性(既往症あり)が亡くなるというショッキングなニュースが流れました、

まだまだ医療体制は感染爆発に追いついていない

自宅療養者は全国で12万人に迫る勢い

重症者をもれなく救うのはもちろん、

自宅療養者、宿泊療養者へのより手厚い対応が必要です、

◆ワクチン接種、2回目接種完了者が全国民の50%を越えました

2回目完了率が全世代で50.9%、高齢者で88.0%まで拡がっています、
(首相官邸HPから転載)

全国民の接種レベルはワクチン先行国の米国に迫る勢いです、
(米国は保守層でのワクチン接種拒否者が多い、トランプさんの影響です)

国内では接種の進捗スピードも維持

(8月15日まで) 1029万回
(8月22日まで)  840万回
(8月30日まで)  911万回
(9月6日まで)    827万回
(9月13日まで)  862万回

先週も1日@100万回接種以上のペースで進んでいます、

このままどんどん進んで欲しいです、

ワクチン接種完了段階別の10万人当り感染者数を観ると、あきらかに90%程度の感染減少が観れます、
(首相官邸HPから転載・9/1~3の数字)

これがCOVID-19との共存戦略の1つの根拠になる数字です、

◆新学期が始まり10代への感染拡大は

新学期が始まった9月、

10代以下の感染者の増加を心配しています、

先々週、

先週、

極端な10代以下の感染者増加(学校と家庭の感染連鎖)はまだ観てとれません

このデータは来週も注視していきます、


◆さて、緊急事態宣言は9月末で解除されるでしょう

この2週、独酌酔言的な提案として、

『緊急事態宣言・まん延防止措置は解除しても良い』と書いてきました、

もちろん以下の条件付で、

絶対条件は2つ、

②  新規感染者数がこのまま減少傾向にあること
② 病床・医療体制が確保、すべての感染者が入院・治療保証されること

さらに期待値が上がってきた、

③ワクチン接種が進んでいること

これがやっと2回接種完了率が50%を越えて、具体的な効果が見えてくるかもしれないレベルに到達してきました、
(もちろんまだまだ接種率は上げる必要があります、接種率80%が目標かな)

ワクチン接種拒否岩盤層を少しずつ懐柔していくしかありません、

① と③は確認・達成出来てきました、

あとは②医療体制の抜本的な強化です、まだまだやれることはあります、

すべての重症者が相応の治療が受けられる病床と医療従事者の確保はもちろん、

自治体での重症者専用施設(大阪コロナ重症センターの例)の立ち上げも進んでいます、

宿泊療養施設の拡大と自宅療養者の引き上げシステムの確立、

自宅療養者への医療(訪問医療・訪問治療・カクテル療法自宅投薬など)の拡充など、

政府・自治体がもっとも人モノ金を投入すべきはここだと考えます、

◆民主国家ではロックダウンは効果無し

政府自民党は総裁選対応で躍起になっています、ま、これが政治、

そんな中、総裁候補の高市さんがロックダウン法の整備を政策目標に上げていました、

さらに高市さんは、一昨日の北朝鮮巡航ミサイル発射を受けて、

巡航ミサイル装備、敵基地攻撃能力の保持と、敵対的行動での問題解決を目指すべきと発言、

防衛論はここでは深掘りしませんが、

対COVID-19戦略でも、もはや敵対的行動でCOVID-19を封じ込めるのは無理だと考えます、

一定のロックダウンを行なった英国やEUでも結局は感染再拡大

民主国家でのロックダウンは決定的な効果を発揮できていません

結局、民主国家はCOVID-19との共存戦略を選択しています、

COVID-19対策と経済を両輪で回すという考え方です、

しかし、中国だけは徹底したロックダウンで封じ込めに成功しています、
(この夏、一旦感染者が増えましたが8月23日に再び新規感染者ゼロに!!凄い!!)

おそらく、自治体境・都市境を完全に封鎖、市民生活を一定期間徹底的に規制することで封じ込めています、

このようなロックダウンは民主国家では不可能です、欧米でも出来ませんでした、

1党独裁国家でしかロックダウンは機能しないと思われます、

高市さんはこの現状を理解されていない、

というより、勇猛果敢な敵対行動がお好きな政治家ですね、野獣派、

スポーツなら長所ですが、政治家としては短所です、

◆新しいフェイズは共存戦略しかない

民主国家ではCOVID-19を完全に封じ込めるのは不可能、

ならば、次の新しいフェイズは共存戦略しかありません

新しいフェイズの第1歩、『ワクチン・検査パッケージ』

『ワクチン・検査パッケージ』の内容が少し詳細になってきました、

こういうことですね、

これはまだ骨格のみ、

これから国民的議論が必要というのが尾見さんや西村さんの説明です、

9月末で緊急事態宣言を解除するのが妥当と考えています、

その後の新しい世界(は大袈裟か)のイメージを早急に作っていく

そして、具体的に国民がどう動くのが良くて、何をしてはいけないのか?

これをしっかり示すことが今は肝要と考えます、

◆以下は先週と同じ内容:「ワクチン・検査パッケージ」の説明

ワクチン接種率と緊急事態宣言との関係について、

上の段のワクチン接種率=60代以上で90%、40代から50代で80%、20代から30代で75%が接種した場合には、

感染予防基本動作(マスク・消毒・3密回避)のみでOK!

緊急事態宣言を出す必要は無い!!という考え方がベースです、

ところが若年層ほどワクチン接種に消極的な傾向にあるので、

現実的な数字としては下段の数字程度ではないか、というのが分科会の予測、

そこで、この下段の接種率程度でワクチン接種が停滞した場合に、

ワクチン接種や検査により感染リスクが低いことが確認された人に限って、

限定的に日常生活を緩和しても良いのでは、というのが『ワクチン・検査パッケージ』です、

ワクチン接種がある程度進むと、緩和できる日常生活が上段、

緩和するのはちょっと未だかな?というのが下段です、

さて、あと17日間、なんとか我慢して乗り切った後に、どんな世界が待ち受けているのか

次期首相が国民に訴えるべき最初の案件です、

どなたが首相になるにせよ、冷静に的確に素早く対COVID-19戦略を提示し、

COVID-19と共存する新しい世界がどんな世界なのかを国民にしっかり説明して欲しいです、