blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

ハダカになれ!

2011-05-19 22:00:46 | 日記
わが職場の唯一の若者と言っていいY君だが、スリムながら非常に締まった体をしている。
昼休み中に黙々とトレーニングしているのをよく見るから、日常から意識しているものと思う。
最近は縄跳び用のロープを持ってきて、二重跳びあたりなら連続で軽々とこなしている。
もともとの運動神経もかなりのものと推察されるが、特別に心がけて体を動かしていないオジサンと比べるとバネの違いは歴然だ。

さて、私は昨日と今日はY君に「入門」して小学生以来となる縄跳びに挑戦した。
かなり軽い特殊な縄のせいもあるのか最初は普通の一回跳びですらうまくいかない。
だが、二重あや跳び(はやぶさ)まで混ぜてくるY君に刺激され、とりあえず二重跳びを思い出すべく必死にがんばってみた。
何しろ二十ウン年ぶりという縄跳びの感覚は、すぐに取り戻すのは難しい。
かつてはかなり続いたはずの二重跳びも5回すらなかなか越えてくれなかったが、徐々に感覚をつかんで回数も増え、今日あたりは余計な力も適度に抜けて「良くなった」とのお墨付きをいただいた。

Y君とは音楽の話題で盛り上がることも多いため、年は一回り以上離れていながら最近はずいぶん気心が知れて話していて楽しくなってきた。
加えて昨日今日と縄跳びに挑戦して、急ごしらえながら「今の時点でのイッパイイッパイ」を見せることで、またひとつお互いに「深まった」ように思う。

今日の昼の特訓中には同僚のKU氏やM氏も通りがかったのだが、縄跳びを挑戦するまでには至らなかった。
しかし、相手が体力のある若者だからとか、もう自分の体力がないだとかのつまらない言い訳をして参加しないのはコミュニケーションとしてもったいないように思った。
事実、KU氏やM氏よりも年上のTK氏は体に痛いところがありながらほんの一瞬だが挑戦した。
うまくできないから笑うようなY君ではなく、挑戦したことに対して温かい目を向けてくれていたのはそばで見ていて分かったからである。

職場だから本当に裸になるわけにはいかないが、立場がどうだとか年がどうだとかという以前に、心をハダカにして格好の悪いところまでも見せる気持ちがないことには本当に深い付き合いは望めない。
私は年はまったく意識せずY君を単純に一人の職場の仲間と思っており、決して見下ろすような態度で接することはしていない。
年上の自分がバカになってこそ、年下のY君も心を開いてくれるのである。

わが職場には残念ながら「仕事の話だけ」しかできない人も多い。
仕事とは関係のない軽い話やどうでもいい話がムダだと思っているのか、はたまたプライドがたいそう高いのかは知らない。
私は決して仕事場でのムダ話がムダとは思わず、むしろ必要とさえ思う。
毎日顔を合わせていても、仕事に関する話だけしかしない人とはいつまでたっても気心など知れてこないし、話しかけられたときにはどうしても構えてしまう。
人を動かす立場であればなおさら、日頃から率先して心をハダカにしてバカになってくだらない話でもしていれば何かをお願いするときも楽になると思う。

会話は人間関係の「潤滑油」とはよく言ったもので、日々のコミュニケーションも取らないで急に何かを頼もうとしても気持ちよく受けてはもらえず時には相手から反発を食らったりもする。
そんなことは長く人間をやっていれば分かりそうなものだが、部下など命令さえすれば動くと考えているとするならとんでもない思い上がりである。
人間は、デジタル機器のようにコマンドを入れれば動くというものでは決してない。
軽い話ひとつさえできない「Workaholic」が仕切っている今の職場はある意味不幸な状態に置かれているような気がしないでもないのである。
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