わが部署は、言ってしまえば「流れ者」の集まりである。
私のように仕事をいくつも変わった末に来ている者も少なくないし、反対に学卒以来わが社にいるであろう人間も、過去の素行不良や病気持ち、果ては「他部署で使えない」などの事情を抱えてやってきた人が大半である。
縁あって自分も属している部署だから心苦しいのだが、わが倉庫から人事異動で他部署へというケースが「ほぼない」ことを考えると、ある意味「墓場」と言ってもいいのかもしれない。
会社の中での位置づけが高いはずもなく、在籍する人間のモチベーションも残念ながら総じて低い。
ただ一つ高いのは、物流倉庫という現場にしては異常とも思える平均年齢といったところか。
わが社の制度では定年は60歳、その後は正社員ではなくなるが継続して数年働くこともできる。
そういう立場の人は職場に二人いて、そのうちの一人であるO氏は今年いっぱいで延長期間も限度となり本当に「お疲れ様」となる。
部署をどんな形でも「卒業」していく人がいない現状では盛大にO氏を送る催しがあってもおかしくはないが、残念ながら職場のほぼ全員が、その本人が去る「Xデー」を惜しむのではなく「待ちわびて」いるため、その見通しはゼロに近い。
ムダに頭脳明晰なところがあるためか他人のアラがよく見えるようで、ある日突然攻撃の対象にされることもしばしば、周囲には当然嫌われている。
言っていることはゴモットモでも、本人の日頃のサボりぐせ(所定の休憩時間以外で勝手に休憩)や仕事中の私用電話など目に余る言動も多いからまるで説得力がない。
ドラマなどでは、余命を宣告されてなお凛として生き抜く人がよく描かれるが、職業人として余命数ヶ月となったO氏が、職業生活をどう締めくくるのかはジックリ観察したい。
身に迫る寂しさや「たそがれ感」をどこにどう振り向けていくのか、である。
いずれ私にも訪れるその時は、できればキレイに締めくくりたい。
O氏には申し訳ないが、一つのサンプルとして見させていただく。
職業人卒業までに吐ける毒はすべて吐くというような態度に出るならば、当然ながら仕事の辞めぎわの振る舞いとしては反面教師とせざるを得ない。
60数年生きてもこの程度か、と皆に思われながら去っていく姿はできれば見たくはないものである。
私のように仕事をいくつも変わった末に来ている者も少なくないし、反対に学卒以来わが社にいるであろう人間も、過去の素行不良や病気持ち、果ては「他部署で使えない」などの事情を抱えてやってきた人が大半である。
縁あって自分も属している部署だから心苦しいのだが、わが倉庫から人事異動で他部署へというケースが「ほぼない」ことを考えると、ある意味「墓場」と言ってもいいのかもしれない。
会社の中での位置づけが高いはずもなく、在籍する人間のモチベーションも残念ながら総じて低い。
ただ一つ高いのは、物流倉庫という現場にしては異常とも思える平均年齢といったところか。
わが社の制度では定年は60歳、その後は正社員ではなくなるが継続して数年働くこともできる。
そういう立場の人は職場に二人いて、そのうちの一人であるO氏は今年いっぱいで延長期間も限度となり本当に「お疲れ様」となる。
部署をどんな形でも「卒業」していく人がいない現状では盛大にO氏を送る催しがあってもおかしくはないが、残念ながら職場のほぼ全員が、その本人が去る「Xデー」を惜しむのではなく「待ちわびて」いるため、その見通しはゼロに近い。
ムダに頭脳明晰なところがあるためか他人のアラがよく見えるようで、ある日突然攻撃の対象にされることもしばしば、周囲には当然嫌われている。
言っていることはゴモットモでも、本人の日頃のサボりぐせ(所定の休憩時間以外で勝手に休憩)や仕事中の私用電話など目に余る言動も多いからまるで説得力がない。
ドラマなどでは、余命を宣告されてなお凛として生き抜く人がよく描かれるが、職業人として余命数ヶ月となったO氏が、職業生活をどう締めくくるのかはジックリ観察したい。
身に迫る寂しさや「たそがれ感」をどこにどう振り向けていくのか、である。
いずれ私にも訪れるその時は、できればキレイに締めくくりたい。
O氏には申し訳ないが、一つのサンプルとして見させていただく。
職業人卒業までに吐ける毒はすべて吐くというような態度に出るならば、当然ながら仕事の辞めぎわの振る舞いとしては反面教師とせざるを得ない。
60数年生きてもこの程度か、と皆に思われながら去っていく姿はできれば見たくはないものである。