11月の読書メーター読んだ本の数:44
読んだページ数:13152
ナイス数:4913
猫ヲ捜ス夢: 蘆野原偲郷 (文芸書)の
感想【猫と妻と暮らす 蘆野原偲郷】の続編。前作の雰囲気が大好きで楽しみにしていたのですが、やや期待外れ。戦後の混乱期にあたるということですが、何となくモヤッとしていて。姉や妻が猫に変わるという設定はすごく好きなのですが。
読了日:11月01日 著者:
小路 幸也涙倉の夢の
感想母が欲しがっていた、祖母の実家の蔵。たいくつな夏休みを祖母の家で過ごすことになった中一の亜美は、蔵の鍵を開けたとたん不思議な場所に立ち入ってしまった。祖母の実家「さがえ」にまつわる不思議な話。山と里の関わり、とても面白く読了。大人も十分に楽しめる児童書です。
読了日:11月01日 著者:
柏葉 幸子,青山 浩行Iターンの
感想業績不振の広告代理店の男が北九州支店に単身赴任。そこで巻き込まれたのはヤクザの抗争?!ドタバタしながらもラストはハッピーエンドでした。しかし巻き込まれすぎでしょ(笑)
読了日:11月02日 著者:
福澤 徹三地元スーパーのおいしいもの、旅をしながら見つけてきました。47都道府県!の
感想地元の人が普段食べていて、他県の人に知られていないグルメ。写真もキレイに撮影されていますが、せっかくならもうちょっと読みやすい編集方法が良かったかな~。でも旅先の楽しみ方として、ご当地スーパー巡りは楽しそう。
読了日:11月02日 著者:
森井 ユカホワイトラビットの
感想黒澤さん登場で期待感大!しかし今回は一気読み出来なくて、今一つ集中力不足で読了してしまい、少しもやっとします。やっぱり伊坂さんの作品にはテンポと集中が必須かな?この季節、オリオン座を眺め、レ・ミゼラブルに思いを馳せましょうか。文庫になったらまた読み返すことにします。
読了日:11月05日 著者:
伊坂 幸太郎鶏小説集の
感想焼き鳥が大好きな少年とコンビニの揚げチキンが大好きな少年の話から始まり、少しずつ登場人物がつながる連作短編集。豚肉を描いた肉小説集より、さらっとして読みやすかったです。コンビニのクリスマスを描いた「丸ごとコンビニエント」が面白かった!あと、鶏ハムを作りたいって思いましたw
読了日:11月05日 著者:
坂木 司ミステリークロックの
感想「ゆるやかな自殺」は短編、「鏡の国の殺人」「ミステリークロック」「コロッサスの鉤爪」は中編。防犯探偵榎本シリーズ。乗り切れず、なんとなく読了。こういうのは合わない作風なのかな?しばらく貴志さんはお休みしよう。
読了日:11月06日 著者:
貴志 祐介きっと誰かが祈ってるの
感想0歳から2歳までの親が育てられない乳幼児を預かる乳児院の保育士・島本温子。「マザー」と呼ばれる保育士がまさに母親代わりとなって愛情をこめてお世話をする。自分が関わった子供のその後を知ることはほとんどないと言われるが、彼女らの真剣な祈りは一人一人の心にきっと届いていると思えた。胸が熱くなり、涙で読了。お勧め本!
読了日:11月06日 著者:
山田 宗樹星星の火2の
感想子育てしながら警察の通訳として働く・城の、シリーズ第2弾。中国残留孤児の親族たち、日本に移住して豊かな生活を夢みていたのに、言葉や生活習慣の壁、母国で持っていた資格は使えない。彼ら独自のコミュニティが生まれるのはやむを得ないけれど、「赤い虎」はいただけない。城にストーカーが現れたりで、凛子さんとの仲はどうなって行くのだろうか?
読了日:11月07日 著者:
福田 和代ダナエの
感想ダナエ・まぼろしの虹・水母の3編。画家、クリエーターの世界。表題作も他の2編も引き込まれて一気に読みました。芸術とそこに絡み合う男と女。藤原さんの文章のテンポは好きです。これがもう読めないのは切ないですね…。
読了日:11月07日 著者:
藤原 伊織肉弾の
感想父親と狩猟のために摩周湖周辺の原生林に入った、引きこもりの青年・キミヤ。羆に襲われ父が亡くなり彼一人のサバイバルが始まる。圧倒的な自然の描写、その地域を熟知されている作者であるからこその作品。これからも河崎秋子さん、目を離せない作家さんです。
読了日:11月08日 著者:
河崎 秋子オブリヴィオンの
感想一気に読了してしまいました。遠田さんの描く世界に引き込まれて読後もしばし呆然。森二と兄清一、そして義兄の圭介。愛する妻・唯と愛娘・冬香。感想をまとめるのも難しい私の文章力がもどかしい。薄幸な主人公にこれでもかと襲いかかる試練、それでも最後には光さす未来が。どうか遠田さんを未読のみなさん、一度お手に取ってみてくださいね。お勧めです。
読了日:11月09日 著者:
遠田 潤子消えない月の
感想あまりにも理不尽な犯罪、ストーカー。さくらと松原、被害者・加害者双方の視点でストーリーが語られる。ようやく希望が見えたと思ったのに、とても切ない幕切れにショック…。今の時代、ネットが普及してからは本当に気をつけないとストーカーには都合が良すぎて付きまとわれる側はたまらない。
読了日:11月09日 著者:
畑野 智美つよく結べ、ポニーテールの
感想ただ一人、男の世界であるプロ野球の世界に飛び込んだ鳥海真琴。彼女の歩んできた道は決して平たんではなく辛く厳しいものだった。女性アスリートならではの苦難、それを突き破った栄光。中々読みごたえがありました。表紙の絵をみるとライトな印象ですが。野球界の未来も、もっと女性たちが活躍できるようになったら良いですね。
読了日:11月10日 著者:
朝倉 宏景トップリーグの
感想大和新聞の経済部で長年記者として活躍してきた松岡は、社内事情で不慣れな政治部へ異動になる。トップリーグと呼ばれる政権中枢部を囲む裏懇談会にまで呼ばれるようになった松岡と、かつての同僚だった週刊誌記者・酒井。40年前に本を揺るがしたクライスター事件とそれに絡む政界の裏金疑惑。登場人物たちの名前を現政権の様々な人物に置き換えて読んだせいか、やたら読み進めるのに時間がかかりました。果たして松岡の下した決断はどっちだったのでしょうか?スッキリした読後感にはならなかったけれど、考えさせられるテーマでした。
読了日:11月11日 著者:
相場英雄波濤の城の
感想今、大人気という豪華クルーズ船の旅。休暇を利用して船旅としゃれこんだ消防士・神谷夏美と同僚の柳雅代。絶対安全という船が突然航行不能に陥り、迫りくる超大型台風。保身しか考えていない船長。少しテンポに乗るまで読みにくくて、前作「炎の塔」の方が面白かったかも。夏美が最後に救ったのが別な人物の方が良かったのに…。
読了日:11月12日 著者:
五十嵐貴久越境捜査2 挑発の
感想警視庁の鷺沼と神奈川県警の宮野、それにヤクザの福富まで加わったチームで、まさに越境捜査。今回のターゲットは六本木ヒルズに住まう大富豪のパチンコ王・飛田。大金をまんまとせしめると言う結末ではなかったけれど、世のため人のために役立つという落ちは良かったですね。長いけど面白かった。
読了日:11月14日 著者:
笹本稜平夜見師2 (角川ホラー文庫)の
感想祟り神を始末する役目を担う【夜見師】多々良を助け、家政夫として働く五明輝。佐伯が持ち込んだ凄まじい祟り神の正体、ホノの事情と最期が切なくて泣けた。続編が出たらまた読んでみたいですね。
読了日:11月14日 著者:
中村 ふみわたしの苦手なあの子 (ノベルズ・エクスプレス)の
感想朝比奈蓉子さん、初読み。図書館の新着棚から手にしたもの。ひと夏の二人の女の子の成長物語。ツンとすまして誰とも仲良くしない転校生のリサと、リサの秘密を知ってしまったミヒロ。夏休みの宿題は苦手なものを克服すること。ミヒロは「本間リサ」を、リサは「ありのままの自分を受け入れる」。二人の少女と彼女たちの家族やクラスメートの吉岡くん!とても爽やかで素敵な1冊でした。児童書だけど大人にもお勧めです。
読了日:11月15日 著者:
朝比奈 蓉子くちなしの
感想愛を描いた7つの短編集。とても不思議な世界観で、彩瀬さんでなければこういう物語は紡げないのかも?運命の人に出会うとき「花」が見えて恋に落ちる、しかしその実態は…「花虫」、「愛のスカート」「茄子とゴーヤ」が特に印象的でした。
読了日:11月15日 著者:
彩瀬 まる祝言島の
感想祝言島の存在は果たして都市伝説なのか?1本のドキュメンタリー映画とその島にまつわる人々。連続殺人事件とその真相。うーん、これは今一つ。真梨さんだから読んでみたけれど、評価し難いです。
読了日:11月16日 著者:
真梨 幸子ぼくたちのアリウープの
感想バスケがやりたくて文武両道の国分学園に入学したジュンペー。ところがバスケ部は3月中に3年生が起こした不祥事で1年間の対外試合禁止になっていた。2年生部員は1年生の入部を認めないという。ジュンペーたちは2年生に認めてもらうためにひたすら練習に励む。これはもう楽しくテンポよく読める爽やかスポーツ小説。
読了日:11月16日 著者:
五十嵐 貴久半島へ 陸自山岳連隊の
感想崩壊間近の北のあの国が生物兵器を使おうとしている?ウイルスを奪還するための特殊工作隊員たちの息詰まる作戦。拉致被害者の救出や国内のマスコミ、かなりリアルな設定で読みながらハラハラドキドキでした。自衛隊OBの作家さんということなのでこれだけのものが書けたのでしょうね。
読了日:11月17日 著者:
数多久遠合理的にあり得ない 上水流涼子の解明の
感想柚月さんの作品とは思えないほどのライトなテイスト。でも、これはこれで面白かったです。陰謀によって資格をはく奪された元弁護士・上水流涼子が、頼れる相棒・貴山とともに依頼される事柄を解決に導く。
読了日:11月17日 著者:
柚月 裕子I love letterの
感想引きこもりの岳彦が叔母・むぅちゃんの経営する「有料会員制文通会社」で働くことに。文通相手は訳ありの人物が多々、引きこもりだった岳彦が少しずつ成長してゆく姿が良かった。お手紙、書いていないなぁ。
読了日:11月18日 著者:
あさの あつこ越境捜査3 破断の
感想10年前に失踪した右翼の大物の遺体が発見され、神奈川県警の不良刑事・宮野がその現場で見かけたのは警察官しか手にすることのない拳銃「ニュー・ナンブ」。自殺と片づけられたその一件の裏に潜んだ巨悪を追いかける。今回の敵は「公安」、長いけれど面白いから一気に読了出来ました。
読了日:11月19日 著者:
笹本 稜平みさと町立図書館分館の
感想図書館分室に勤める33歳の遥は、父と二人暮らし。図書館を舞台にしたお仕事小説というよりも、亡くなった母への思いと悲しみを乗り越えてゆく物語が主題かな。父が料理をすることで立ち直って行く様子が良かったです。岡部さんと遥、この先どうなる?
読了日:11月19日 著者:
髙森 美由紀光の犬の
感想松家仁之さん、初読み。北海道東・枝留の地を舞台にした家族の物語。家族といってもそれぞれのすべてを知り尽くしているわけでもなく、言葉にしなければ理解し合えない。添島家三代の家族と周辺の人々、そして北海道犬。淡々と物語られていて心に残ります。「火山のふもとで」は読み始めてすぐに挫折したけれど、読破したくなりました。
読了日:11月21日 著者:
松家 仁之目でみることば 2の
感想言葉の由来を知るにはもってこいの1冊ですね。シリーズ第2弾も楽しく読ませてもらいました。カルピス、醍醐味から!なるほど~。シカトは知っていましたよ。「ちょっかいを出す」のモデルの三毛猫姉妹が可愛かった~。こういう本を国語の授業で使ってくれたら、もっと勉強に興味を持ってくれる子、多くなるだろうなぁ。
読了日:11月21日 著者:
おかべ たかし死はすぐそこの影の中 (祥伝社文庫)の
感想幼いころにうけた虐待が人格に影を落とすピアノ調律師・一藤麻衣子。ダムに沈んだ愛媛県の山奥にある七富利村の最後の村長であった伯父の不審な死、隠れキリシタンの祟り。深い水底に沈んだ村には大きな謎が隠されていたのか。本当の悪人の正体は途中で気づきましたが、一気に読ませる筆力はさすがだと思いました。
読了日:11月22日 著者:
宇佐美まこと満天のゴールの
感想夫に裏切られ、傷心のまま小4の息子と二人で生まれ故郷に戻った奈緒。12年ぶりの故郷は過疎化が進み医療過疎にもなっていた。看護師の資格を持っていても働いたことのなかった奈緒が病院で働き、地域の訪問医療にも関わる中で再生してゆく。人生をどのように締めくくるか、とても考えさせられ読みごたえがありました。奈緒と涼介、そして三上医師が幸せになれたら良いな。
読了日:11月22日 著者:
藤岡 陽子みちづれはいても、ひとりの
感想夫と別居中の弓子と、奔放で独身の楓は、下町の古いアパートの隣人同士。弓子の夫を捜して夫の生まれ故郷の島へ旅する。何とも不思議な二人の組み合わせ、「普通」とか「世間では」にとらわれすぎない、自分は自分というものがハッキリしている二人に最後はエールを送りたくなった。「お葬式で『故人は立派な人でした』と言ってもらうために生きているわけじゃない。あたしはあたしのために生きている。」これ、名言!
読了日:11月23日 著者:
寺地 はるなたゆたえども沈まずの
感想19世紀末、フランス・パリにおける日本ブーム。浮世絵がもてはやされたその時に印象派に与えた刺激と創作意欲。そしてこの本の主人公である、フィンセント・ファン・ゴッホと弟テオドール。日本人画商の林忠正と助手の加納重吉。新しい芸術を生み出すことはなんと重く苦しいのだろう。生前評価されなかったゴッホの絵画は、時を経て世界に認められた。フィクションであるとはいえ、とてもリアルな描写で心に残る1冊です。タンギー親父、やっぱり良い人!
読了日:11月24日 著者:
原田 マハ『このミステリーがすごい! 』 大賞作家書き下ろしBOOK vol.18 ( )の
感想中山さん、柚月さん目当てで。「カエル男ふたたび」、ラストが…!これまだ続編あるのかな?「佐方」シリーズ検事編、やっぱり佐方さん良いですね!
読了日:11月24日 著者:
ジゼルの
感想美しい笑顔で舞台に立つバレリーナたち。しかしその笑顔に隠された嫉妬の渦巻く世界。15年間封印されてきた「ジゼル」を演目に決めた東京グランド・バレエ団に起こる悲劇の真相。面白かった~!一気読みでした。生の舞台でジゼルを観たくなりますね。
読了日:11月25日 著者:
秋吉 理香子父と子の旅路の
感想読み友さんの感想をみて、久々に再読しました。一家3人を殺害し死刑囚として26年の歳月を過ごした柳瀬光三。彼が無実の罪を被り口をつぐんでいた意味が切なく、真実が明らかになったときの感動。あかねの身勝手さが周りの人を苦しめ、礼菜がかわいそうになったことも事実。これはもっと多くの人に読んで欲しい1冊ですね。
読了日:11月25日 著者:
小杉 健治黒い春の
感想突然咳き込み、黒い粉状のものを吐き出して亡くなる「黒手病」。5月に突然発症し、発症した人間は必ず死に至る恐ろしいもの。その病と闘う、監察医や感染症研究のスペシャリストたち。かなり前に読んで印象深かったけれど、読み返してもやはり面白かった。家族のきずなや愛情も含め、読みごたえのある1冊です。雪子さん、残念でした…。
読了日:11月26日 著者:
山田 宗樹ノーマンズランドの
感想姫川たちの追っていた殺人事件と、20年前の女子高生の拉致事件が交錯する。ガンテツが何故悪徳刑事になったのか?永田町の闇も絡まり、この先も目が離せないこのシリーズ。武見検事、ただのチャラ男ではなかったけど、これからも登場するのかな?かなりグロいシーンもあるので、読まれる方はご用心を…。
読了日:11月27日 著者:
誉田哲也ねこ町駅前商店街日々便りの
感想昔は炭鉱の町として栄えた根古万知(ねこまち)は、すっかり寂れ、駅前の商店街もシャッター通りと化してしまっている。離婚して実家のある根古万知に戻った愛美と1匹の人懐こい猫・のんちゃんの出会い。町ににぎわいを取り戻すために愛美たちが奮闘する。上手く行きすぎかもしれません。でも、物語はこういうサクセスストーリー・ハッピーエンドが大好き。ねこ町駅前商店街のその後ものぞいてみたくなる。実際、こんな可愛い猫がいる駅なら、行ってみたいなぁ。
読了日:11月27日 著者:
柴田よしき