in a schale

シャーレにとじ込めたありふれた日常。

2/11 cali≠gari マストライヴ【解体】at 日本武道館

2010-02-14 04:34:38 | ライブレポート



「cali≠gari」は常に“先”をいっているバンドなのだと思った。
初めて観た彼らのライブ。わたしでも知っている「エロトピア」やら「せんちめんたる」やら「マグロ」やら「ブルーフィルム」やら、名曲がたくさん聴けた。でも、いちばん印象に残ったのは2009年に発表された「-踏-」だった。

うまく言えないけれど、それは最高の“融合”だった。ロックとエレクトロとヴィジュアルと……演出も、PVと同じようにLEDヴィジョンにサブリミナル的な文字や映像が映し出されて。“ちょっと先をいきすぎてない!?”っていうくらい。


でも、彼らはこの曲だけにとどまらず、以前からそうだったのかもしれないなーと。
哀愁歌謡・アングラ色を生かした楽曲と“黒”を基調とした独特のヴィジュアルで、これまでになかったヴィジュアル系を切り開き、「密室系」というジャンル(といっていいかしら?)までも確立した。

そんな彼らの影響を受けたバンドは山ほどいると思う。ライブハウスにいけば、1バンドくらいは目の周りを黒く塗りたくって、昭和モチーフ的な歌モノをやっているバンド、いるんじゃないかな。

そういったバンドが増えてきたのは、時代がcali≠gariに追いついたからだと思うのよね。彼らのやっていることに“カッコいいね”と賛同する人が増えたから。
でも、「-踏-」のような楽曲をやっているインディーズ・バンドはまだあまりいないような気がするんだ。でもそのうちきっと出てくるはず。“それカッコいいね”と時代が追いついたら。



この世界はアイディア勝負だ。アレとソレとコレを組み合わせて、じっくり煮詰めて、いかに自分たちのモノにして魅せるか。そういった意味では、cali≠gariはまさに“実験”を繰り返し、失敗と成功を幾度も重ね、最終的に答えを見つけて“これだ!”と先陣を切って提示するバンドだったのだと思う。そこに迷いなどは微塵もない。“俺たちは間違っていない”という根拠のない自信。



この日の日本武道館公演のwebアンケートにこんな質問があった。

『あなたにとって密室系とは・・・?』

わたしは迷わず書いた。

『実は最先端。』と。