アルコール依存症・ニコチン依存症・薬物依存症などに冒されている人達が巷に居るように、日本は長い間、原発依存症に冒されていたようだ。
依存症の人にとって、酒もタバコも薬物も、止めた時の禁断症状はきっと普通の人達には考えられないような苦しさなんだろうと思う。
この2年間、日本は全ての原発が停止し、原発推進派はその禁断症状に苦しみもがいているのかもしれない。
ただ、なぜそんなに苦しいのか私には理解できないが...
原発は確かに効率良く楽に発電できるシステムなので、火力や水力などに比べると発電コストのあまりかからない優れものなのだろう。(使用済み核燃料の処理問題を除けば)
しかも、受け入れ先の自治体には莫大なお金が転がり込むのだから、飛び付きたくなるのも無理からぬことかもしれない。
酒やタバコ、薬物と比べるのは不謹慎かもしれないが、一時の気持ち良さを求めて依存する姿は、それらと原発とに本質的な違いはないような気がする。
禁断症状から抜け出すための方法は2つしかない。
まず、苦しみに耐えて耐えて依存症を克服する方法だ。
あたり前のことだと思うかもしれないが、これがなかなか難しいらしい。
でも克服した後には正常な生活が待っている。
2つ目は、また依存症に戻ることだ。
正常な生活には戻れないだろうが、一時の苦しみからは逃れられる。
昔何かのキャッチフレーズに、「あなたは●●を止めますか?それとも人生を諦めますか?」というのがあったが、日本は今まさしく「原発を止めますか?それとも安全な生活を諦めますか?」という二者択一を迫られている。